転職成功の鍵:人材紹介を使う際の注意点
最近、転職活動で人材紹介サービスを利用する人が増えています。
多くの人が、
「人に相談する人材紹介の方が希望の仕事に出会えそう」
とか、
「求人が多すぎて選べない。紹介してもらう方が楽」
と考えているのではないでしょうか。
しかし、思考停止で人材紹介を利用するのは危険です。
僕自身も人材紹介を利用して転職活動を行ってきましたが、採用に携わる中で、人材紹介のデメリットも感じるようになりました。
この記事では、人材紹介を利用する上での注意点についてお伝えします。
人材紹介はビジネス
まず大前提ですが、人材紹介はあなたのキャリアをサポートするボランティアではありません。
彼らは人を入社させるごとに企業から報酬を得るビジネスです。
そのため、あなたの希望に沿った求人を紹介するものの、紹介料の高い企業を優先する傾向があります。
自由度は制限される
すでにお伝えしましたが、人材紹介では希望に沿いつつも、売り上げになる単価の高い求人を優先して案内されることがあります。
つまり、あなたのキャリアは人材紹介によってある程度コントロールされてしまう可能性があるのです。
媒体を使えば、無数の求人から自由に選べますが、人材紹介ではエージェントのフィルターを通して提案される求人に限られます。
例えば、「未経験から営業希望か。では、この辺りかな。その中でも単価が高いのはA社~C社だからそこを推しておこう」といった形で決まります。
自分で転職しているつもりが知らず知らずのうちに人にコントロールされているって怖くないですか?
ひどい場合、「あなたの経歴ではこの職種しか無理です。」と限定した選択肢を提示され転職先が決まることも。
もし媒体や企業HPを頑張って探せば希望の職業に就けるかもしれないのに、思考停止で人材紹介を使用してはそれは叶いません。(もちろん、本当に難しい場合もあるのですが)
難易度が高くなる
媒体と紹介では、人材紹介の方が採用にかかるコストが高いです。
純粋に人件費がかかるからです。
では、なぜ高いコストを払ってまで企業が人材紹介を利用するのでしょうか?考えられる理由は3つあります。
1つ目の理由は、採用に苦戦している企業が「高くてもいいから採用したい」と考えているから。
つまり、それだけ不人気企業である可能性があります。
2つ目の理由は、企業が採用にかけられるリソースが少なく、多少お金を払ってでも厳選された人材を選考したいと考えているケースです。
媒体を使うと無数の応募者から書類選考をしなければなりませんが、人材紹介ならエージェントが見極めた人材が送られてきます。
また、辞退防止のフォローも人材紹介側から行われるという利点があります。
3つ目の理由は、優秀な人材を確保するために、費用を払ってでも見つけて欲しいと考えるケースです。
いい人材を見つけるために媒体よりも高いコストを払っているのですから、媒体よりも選考基準が高くなるのは確実です。
求職者にとって気をつけたいのは1と3です。不人気企業が紹介されていないか見極める必要があります。
また、人材紹介経由で応募することで選考基準が高くなる可能性もあります。
まとめ
人材紹介を利用する注意点について記載をしました。
勘違いしないで欲しいのは、「人材紹介は悪い」「人材紹介を使わない方がいい」と言っているわけではありません。
僕自身、今回の転職ではとある人材紹介さんにお世話になり非常に納得のいく転職活動ができています。
一方で、思考停止で「とりあえず人材紹介に依頼すればいい転職ができる」と考えていると痛い目に遭うということは覚えておいていただきたいのです。
人材紹介の言われるがままに転職活動を行うのではなく、自分でやりたいことを整理して、その上で人材紹介に相談をしましょう。
キャリアプランの相談や転職活動のアドバイスをしてもらえるだけでもとても貴重な時間になるでしょう。
「転職したいんですけど・・・(なんで転職したいか?何がしたいかは考えていない)」という状態で人材紹介を利用すると、商材として企業に入社させられてしまいかねません。
自分のキャリアをしっかりと見据えて、人材紹介サービスを賢く利用するようにしましょう。