「限りなく透明に近い烏賊の国」
関門海峡を渡ったバスは九州自動車道を西に進む。昏々と眠る僕を博多バスターミナルまで運び、そして降ろす。時間は朝の7時ちょっと前。
博多駅のコインロッカーに荷物を放り込み、珈琲を飲みながら4日目の計画を整理、最初の目的地へ向かう電車の時間をチェックする。向かう先は佐賀県。福岡県に来たばっかりだとう言うのに、いきなり福岡県を出ていくことになるわけだ。
珈琲を飲み干した僕は博多駅の構内で軽く迷いながらも電車を乗り継ぎ唐津へ降り立つ。人生初めて佐賀の地を踏んだ瞬間であるが、感慨に