【事例紹介】どこを切っても、ちがう顔。『渋谷飴』
こんにちは!SIGNING広報チームです。
SIGNINGではエリアプロジェクトとして、全国各地のプロジェクトに関わっています。
今回は、東京都・渋谷区の事例をご紹介します。
渋谷区が掲げる『ダイバーシティ&インクルージョン』をさらに世の中へ浸透させていくためのアイデアとして生まれた「渋谷飴」とは?担当者に聞きました。
■自己紹介をお願いします。
渋谷飴プロジェクトのクリエイティブディレクターの青沼克哉です。
「小さなインサイトを、大きな社会的インパクトに」をテーマに、様々なクライアントのブランディング・プロモーション業務や自社開発業務を担当しています。
■プロジェクトの概要を教えてください。
「渋谷飴」は、渋谷で暮らす人々の顔が描かれた、「どこを切っても同じ顔」ではなく「どこを切っても違う顔」の金太郎飴です。渋谷の魅力をダイバーシティのテーマからたくさんの人に伝える、あらたなお土産として制作しました。
計10種類のキャンディーのアソートパックとなっていて、それぞれの味は、「オレンジ味」や「コーラ味」といったオーソドックスなものから、「杏仁豆腐味」や「焼き芋味」といった個性的なものまで入っています。これらはすべて、モデルとなった方々の「好きな味」を採用しています。
渋谷区観光協会のお墨付きのついた「渋谷の公式おみやげ」として、渋谷区内の観光スポットやキャンディーショップで販売中です。
■アイデアはどうやって生まれましたか?
プロジェクトの発端は、今回のプロジェクトチームで参加した2020年に行われたACCのアイデアコンペです。
https://www.acc-cm.or.jp/competition/young_vol.1/
このときのコンペの課題が「渋谷区が基本構想として掲げる『ダイバーシティ&インクルージョン』をさらに世の中へ浸透させていくためには?」といったものでした。
注目したのは、自分たちが暮らしていく上で、当たり前に捉えられるべきテーマなのに、なぜか感じてしまう「敷居の高さ」。「ダイバーシティ&インクルージョン」という言葉が纏った「ハイソ」な雰囲気は、人々を分断するような概念になりつつあるのではないかと日々感じていました。
たくさんの人々の幸せな共存を目指すはずの概念がその真逆の作用を生みかねない、そんな不自然なギャップを払拭したい。そんな想いで、ポップでチャーミングな、誰しもが気軽に触れられるアイデアを目指して生まれたアイデアが「渋谷飴」でした。
■形にするまでにどんな苦労がありましたか?
渋谷飴では、飴とともに配布しているリーフレットやInstagramにて、飴のモデルになった方々の内面的な魅力を紹介するインタビューを発信しています。
それらを制作するために、約20人ほどの方々へ取材を行いました。
口で言うのは容易い「ダイバーシティ」ですが、その内実に実際に向き合うプロセスが必要だと考えたからです。
一人ひとりに向き合い、取材をするのはもちろん大変でした。ここがいちばん苦労したポイントだったと思います。ですが、話を伺いながら、少しずつその人の価値観を知り、生き方に魅力を感じる過程はとても刺激的でしたし、発見に満ち溢れた体験でした。
「飴になっていただけませんか?」という怪しすぎるオファーを快諾いただいた皆様には感謝してもしきれません。
■実際に発信してどんな反応がありましたか?
「地元の友人や家族に東京土産として渡したい」「自分の働く施設でも売らせてくれないか」といったお話をいただいたのは特に嬉しかったです。
「ダイバーシティ」という取っつきにくいテーマを幅広い世代、出自の方から面白がっていただけたのは、「飴」という媒体を使っているからこそだったと思います。
■今後のプロジェクトの展望について教えてください。
地域の魅力を、そこで暮らす人から伝える「ローカルメディア」の役割も担っているのが渋谷飴の特徴です。
「どこを切っても、ちがう顔。」のコンセプトで、企業やチーム、イベントなどのグッズとしても製作可能です。
地元の魅力を伝えるお土産として、就活生に向けた企業の紹介ツールとして、チームメンバーを紹介するファングッズとして…etc ご興味のある方は、是非お気軽にお問い合せください!
<プロフィール>
Creative Director
青沼 克哉
高校野球で培われた忍耐力、
建築学生時代に培われた集中力、
子育てで培われた家庭力が強みです。
大好物は、カレーとビールとコアアイデア。
#SocialDesign
<広報編集後記>
「どこを切っても同じ顔」ならぬ、「どこを切ってもちがう顔」。「ダイバーシティ&インクルージョン」という少し難しく感じてしまう言葉を、飴を活用して上手く日常に溶け込ませている事例です。
そして渋谷飴の中には、渋谷のシンボルでもある「ハチ公」デザインも含まれているのだとか...!東京のお土産にも、新しい兆しが生まれ始めているかもしれません。
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