Divided Pickupの制作(7)
外注しておいた3Dプリントが届いたので制作を再開する。先日製作した2つのピックアップは前回同様パラフィンを浸潤させた。これをやると、至る所がロウだらけになるのでちょっと困るのだが、しょうがない。その他の回路部分には色分けされたリボンケーブルを予めハンダ付けしておいた。
3Dプリントされた箱のジャックやDINコネクタの穴をチェックする。少しきついところはリーマーで広げて調整する。内側は導電性塗料を二回塗り。このあたりの作業がちょっと面倒だが致し方なし。最近ではFDMタイプのプリンタなら導電性のフィラメントもあるようなので、いっそそれで筐体を作るというのも可能性としては有りか。アルミが削り出せるような機材があれば、削り出すというのもありそうだが、そこまですると趣味の域を超えてしまうな。
内側の塗料が乾いたら、蓋をネジ止めするスペーサを立てる。微妙な高さ調整はワッシャーで行う。基板の裏にハンダ付の部分が出ているところはヤスリで少し削って低くしておく。その面は絶縁用にテープを全面貼っておく。導電性の塗料に触れれば信号はグランドに逃げてしまう。DINコネクタの基板の裏はテープが貼りにくいので、ケース側にテープを貼っておくことにした。
ピックアップをハンダ付けして配線する。前回の制作では全てのパーツを下側の箱に据え付けたが、今回はピックアップだけは蓋側にネジ止めする。蓋とピックアップをスプリングを挟んでネジで固定する。これによってピックアップの高さ調整が容易になる。全てのパーツを固定したら、蓋を閉めてネジで固定する。最後にボリュームのツマミを付けて、組み立ては終了。
各コイルのチェックをしたいところだが、まだ10本(正確には12本)を分岐するためのボックスがまだ造られていない。とりあえずコイル(大)の方をチェックする。早速Stickに取り付ける。あれ、ちょっとネジ穴が合わない。弱ったな。ちょっと削ってしまおう。なんとか弦の位置に近づいた。次回はネジ穴を調節しやすくしよう。
Y字ケーブル(ステレオプラグからLとRに分岐したもの)をつなぐ。久しぶりにヘッドホンで聴いてみると、巻き数を少なくしたが特にノイズが増えるでもなく、爽やかな音がしている。コイル(大)の方は大成功である。コイル(小)のテストは分岐ボックスを作ってからになるのでちょっと先になる。ボックスのシャーシも届いたので、次回からはボックスの制作になる。(つづく)
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