「キノ・ライカ」のライカは、「マイ ライフ アズ ア ドッグ」のライカ犬のことだよ

映画を見る時は、予告を見て決めることが多い。
前評判なんて気にせずに、「これだな」とか「これ、見よう」程度で見る映画を決めてしまう。
決めたら、時間と映画館を覚えておく。
で、その時間にその映画館に行って劇場のシートにおとなしく座る。
で、時たま、見る映画のタイトルを忘れていたりもする。
そんな感じでこの「キノ・ライカ」も見ることに決めた。
カウリスマキが映画館を作る映画なんておもしろそうだし、たしかカウリスマキはステージに立つと客席に向かって缶ビールを投げるらしいので、そんな感じの映画なのかもしれないと期待して見に行ったのだが、カウリスマキは僕が(勝手に)知ってるカウリスマキではなくて落ち着きのある人だったので、変な感じがした。
そして、彼の作る映画館はしっかりした信頼できる映画館になりそうで、羨ましかった。
田舎に映画館を作るなんて話になると、やれ村おこしだの地域の活性化だのやたら旗を振り出しそうなことになるだろうに、そんなうわっついた感じが全然しない良い映画館になりそうだ。
顔を見たこともない人のために作るのではなくて、よく見知った人たちのための映画館。
良いなぁ。
ところで、この映画のタイトルにあるライカだけれど、そのチラシも何も見てない状態で映画を見たので、犬種のライカかなぁ程度にしか思わなくて、そーいえば「マイ ライフ アズ ア ドッグ」にもライカ犬の話が出てくるなぁと思いながら見ていたら、まんまその「マイ ライフ アズ ア ドッグ」のライカ犬のことだった。
このライカ犬てのは1957年にソヴィエトから打ち上げられた地球軌道を周回するためのロケットに初めて乗せられた最初の動物のことで、「マイ ライフ アズ ア ドッグ」の中で、主人公のイングマルくんがライカ犬に比べればみたいなことを口にする。
イングマルくんの友達はサガという名前で、飼っていた犬の名前はシッカンと言います。
この映画のことは大好きで、ここまで登場人物の名前を覚えている映画は他にはないかもしれません。
ちなみに、カート・ヴォネガットもこの映画は大好きです。
話がズレた。
この「キノ・ライカ」みたいな映画を見せられると、もっと自分の住んでいるこの町のことを好きになりたいなぁなんて思います。
ジャームッシュも良かったしね。

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