生ごみ乾燥処理機を買ったら、生ごみの悩みがイッキに解消した話。
ずっと悩みの種だった生ごみ処理。
量が多くなると、ジメジメしたり、嫌なニオイと戦ったり…。
意を決して生ごみ処理機を使い始めたら、イッキに解消してしまった!!
今回は、生ごみの悩みをいかに解消したか、というお話です。
生ごみの悩み
生ごみの悩みは、各家庭かならず持つものでしょう。
我が家もほぼ毎日自炊し、その上仏壇へのお供えをしているので生ごみの量が気になっていました。
当初、出た生ごみをビニール袋へ入れていたのですが、ニオイがひどい。
ニオイの原因は雑菌。
生ごみを密閉してしまうと雑菌が繁殖し、余計に臭う事をテレビで知りました。
新聞紙など通気性のよいもので包んで、風通しのいいところへ捨てるのがセオリーとのこと。
ただ、意味があるのかないのか、母がやっていたことを踏襲し、新聞紙で包んで外のゴミ箱へ捨てていました。
ビニール袋に入れていた頃よりはニオイはおさまったものの、新聞紙に水分が染み出してきて見た目もよくないし、夏になるとニオイもヒドくなる一方。
我が家は住宅街の中にあり、周りに家が密集しているため、その状態で生ごみを溜めたままにするとご近所にも迷惑がかかってしまう。
そのため、週2回の可燃ごみの日のうち、1日は生ごみだけ捨てています。
ごみ処理に考えるサステナブルな生活
普段から燃えるごみの量を減らすことを習慣としています。
食品が入っていたプラの袋は、大きなものは切り開いたりして洗って乾かし、プラごみで処理する。
紙も乾いて綺麗なものは分別。
ただし、個人情報が書いてあるものは仕方ないので細かく切り刻むなどして燃えるゴミにします。
そこまでやって、燃えるゴミはかなり減らしました。
毎週金曜日のプラごみの日には二袋持ち込んでいます。
なので、生ごみさえなんとかすれば、燃えるゴミを出すのは週1回で済むのです。
燃えるゴミの量を減らす、ということは、燃焼した際に排出される二酸化炭素を減らすことに繋がります。
一家庭のゴミの量だけでどうにかなるわけでもないのですが、現代の環境についてどれだけ事態を深刻に捉えているか、ということではないかと思うのです。
以前はあまり深く考えず、指定されているものはほぼすべて燃えるごみで出していました。
ところが、NHKスペシャル「2030年 未来への分岐点」を見て、事の重大さにようやく気付いたのです。
夏の酷暑だけではない、世界で起こっている様々なことが。
※NHKの番組ページ
燃やさないと消滅しないプラスティック製品。
しかし大量に燃やすと二酸化炭素を大量に排出してしまう事に繋がる。
だから、できるだけリサイクルに繋げるよう、分別して資源ごみとして出す。
その結果燃えるごみが減り、大気中に排出される二酸化炭素の抑制に繋がります。
(一説では、リサイクルしきれないプラスティックもあるようですが…)
私の地域では、燃えるごみの日の量が他のゴミの日よりも大幅に上回っているのが目に付きます。
だからまずは自分から意識を変えて取り組んでいきたい。
「Man In The Mirror」の精神ですね。
生ごみの悩みをどう対処するか?
生ゴミを減らすことは難しい事です。
何とか生ゴミを減らそうと、お供えは冷めても食べられるものは食べたりしているのですが、ゼロにすることは難しい。
その反面、出てしまっても家庭で処理できる方法は昔から存在します。
田舎で畑をやっているような広い土地がある家ならば、生ごみは畑に撒くか埋めるかすれば、しばらくするとなくなってしまうのです。
生ごみは有機物と水分でできているので、土の中にいる微生物が有機物を食べて処理してくれる。
そして、それが肥料になるのです。
その考えをもとに、最近「コンポスト」が流行っています。
コンポストとは、土に栄養を与える堆肥(たいひ)を作ること。
土に住む微生物に生ごみを食べさせて、堆肥として活用しよう、という活動です。
※LFCコンポスト様のページより。
容器に土などの素材を入れ、生ごみを混ぜる。
しばらくすると、生ごみが堆肥に形を変えるのです。
うまく管理すれば、完全に生ごみ自体を出す必要がなくなるわけです。
興味があったので調べてみたところ、どうやら量の多い生ごみ処理には適さないようです。
ゴミを埋めたら次の日には無くなっている…というわけにはいきません。
少量のものでも形がなくなり堆肥に変わるまで10日前後かかるそう。
しかも手入れをしっかりしないと、ニオイが出たり虫が湧いたりする。
我が家のごみ処理には向かないと思い、コンポスト導入は諦めました。
他に何かいい手はないか?
実はもう一つ、機械の力に頼る方法があります。
生ごみ乾燥処理機を導入
ここでいよいよ、生ごみ乾燥処理機の出番です。
生ごみ処理機の存在は以前から知っていたのですが、どんな機械なのかまではわかりませんでした。
調べてみると、こんな機能でした。
機械の中で生ごみに長時間温風をかけ、水分を飛ばします。
水分が飛んでパリパリになった生ごみは、水分が皆無に近いため雑菌が増えないし、虫も沸きません。
しかも、生ごみの成分のほとんどは水分。それがなくなっただけで、ごみ自体の容積が減り、軽くなる。
なるほど!いいことずくめ!
しかもすべて屋内で完結してしまうので、住宅街にぴったりです。
これなら試してみたい、と思って購入してみました。
数社から同じ機能のものが販売されていますが、手に入れたのは、島産業のパリパリキュー。
島産業は資源ごみのリサイクルを事業として取り組む企業だそうです。
その経験を活かし、生ごみ処理機の開発、販売も手掛けています。
機械は大きさもお手頃だし、全体が白で清潔感があります。
姉妹品のパリパリキューブとどちらにしようか迷ったのですが、扱いやすそうなこちらを選んでみました。
早速使ってみましょう。
炊飯器のような蓋を開けると、下に穴が空いた生ごみバスケットがあり、その下に受け皿となるトレイがあります。
生ごみバスケットの底は穴が空いているので、シンクに置いて三角コーナーとしても使える仕様のようです。
我が家は元々三角コーナーがあるので、中身だけ入れ替えるようにします。
しかも、いつも使っているネット状の生ごみ受けが推奨されているようで、スペアがたくさん入っていました。これはありがたい。
逆に、ストッキングのような目の細かいものや、不織布のものは使えないそうです。
いつものように野菜や果物の皮を剥いたり、食べ残しを流したり…。
今日もたくさんの生ごみがでました。
水をよく切り、パリパリキューの生ごみ入れにセット。
しかし温風をかけると、水分が飛ぶ時に嫌なニオイが出るのではないか?と思ってしまいますが、そこは資源リサイクルの専門企業。
日常生活に支障が出ないよう、ニオイを完全にシャットアウトする専用のフィルターも備えています。
恐らく炭を使っているであろう、真っ黒なフィルターユニット。
上下のシールを剥がし、所定の位置にセットします。
ちなみに、フィルターは4〜9ヶ月使えるそうです。
乾燥モードは2つ。
「パリパリモード」と「ソフトモード」。
パリパリモードは、文字通り入れたごみがパリパリになるモード。
生ごみの量が多かったり、野菜の塊など乾燥しにくいものを扱う時用。
パリパリになる代わりに、稼働時間が最大10時間ほどかかります。
ソフトモードは、パリパリよりも多少ソフトになるモード。
葉物野菜などの乾燥しやすいものや、少量の生ごみの時に。
稼働時間も短く済みます。
最初はかなりの量を処理する必要があったため、パリパリモードで稼働。
電源を押し、モード切り替えでランプがブルーになったら稼働開始。
ボタンの周りが青く光り、おしゃれ。
しかも音も静か。機器の奥のあたりから温風がじわじわ出ている感じ。
22時ごろから稼働し始め、朝起きたら終わっている、と想定してその日は就寝。
朝起きてみると、機器は止まっていました。
蓋を開けてみると…
おお!パリパリだ!
昨日剥いた梨の皮もそのままパリパリになってる!
ご飯も、その他の食べ残しも水分が飛んでカチカチに!
時間をかけて温風で食物を乾燥させているので、なんだか香ばしい匂いがします。
食物そのものの匂いのような感じ。ちょっと気になる匂いではありますが、あの嫌な生ごみ臭とは全然違います。
しかも、鼻を近づけないと匂わないので安心。
※島産業のパリパリキューHP。
さすがにグロいので我が家の生ごみを公開するワケにはいかないので、こちらのHPに詳細が載っています。
ネットを持ち上げてみると、当然ながら軽い。
生ごみバスケットの底部が少し汚れていたのですが、洗剤で洗うとすぐに落ちました。
念のため新聞紙で包んで、そのままゴミ箱へポイ。
これで新聞紙が湿ってきたら嫌なのですが…。
数日後、嫌な匂いもなく、水分も出てきていない模様。
何日か同じように生ゴミを乾燥させて捨てていますが、生ごみの量が大幅に減っているのでゴミ箱が一杯になりません。
これなら、燃えるごみ出しは週1回になりそうです。ものすごく助かる!
自治体の助成金制度もある
さて、こんな便利なパリパリキュー。
1回の電気代は最大40円程度だそうです。
毎日使うと月1000円程度。
そこそこのコストがかかりますが、これで生ごみの悩みが解消されると考えると、安いと取るか、高いと取るか。
そして、電気代よりも気になるのは本体のお値段。
価格は4万円ほどしました。
衝動買いできるような値段ではないですね。
しかし、ご購入を検討されているアナタに朗報ですよ!
(別にメーカーの回し者でも、テレビの中で叫ぶあの社長でもないですが…)
生ごみ処理機は、この島産業製のもの以外でも、自治体によっては助成金が出る制度があります。
元々自治体が処理すべきごみの処理を、家庭でもできる機械を導入するのですから、その分援助が受けられるのです。
お住まいの市町村で助成金制度をやっているか、どのように申請すべきかは購入前に調べてみてください。
販売店で聞いてみても教えてくれると思います。
※島産業のページより。
助成金制度を実施している自治体と、そうでない自治体があるので注意!
ちなみに、私の住む市では残念ながら助成金制度はありませんでした。
ちょっと高い買い物になりましたが、生ごみの悩みも解消されたし、ゴミも減らすことができたので満足しています。
あとは、機器の寿命がどれぐらいか?
フィルター交換の頻度とコストとの割合も気になるところ。
試行錯誤しながらこれからも使っていきたいと思います。
今後どうしていきたいか?
結局、今のところ生ごみは新聞紙にくるんで可燃ごみの日に捨てることになります。
しかし、生ごみを可燃ごみの日に出すことがなければ、もっとごみは減ることになります。
そこで、先述したコンポスト。
乾燥したゴミを堆肥にすることができれば、生ごみを完全に自分で処理できることになります。
近い間に庭の植木を整理したいと思っているので、空いたスペースで少しずつ試してみようと思っています。
土の状態が変わってきたら、新たにお花を植えたりできるかも。
という事で、ある程度コストをかければ生ごみの悩みも解消される事を書いてみました。
かかるコストは安いわけではなく、ニオイさえ我慢すればただ捨てるだけなので楽と言えば楽なのですが、よりサステナブルな生活を送るには、と考えると、生ごみ処理も一考の余地はあると思います。