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【ネタバレ有】水曜どうでしょう2023最新作 「懐かしの西表島」第1夜~2夜

2023年8月30日よりいよいよ放送が始まった、水曜どうでしょうの2023年最新作。
いつも通り、北海道にて放送が始まり、順次各地で放送が始まります。

私は、放送局であるHTBのオンデマンドサービス「hod」にて先行パックを購入。
本放送の直後に配信がスタートし、期間内なら何度でも見ることができます。

2020年に新作が放送された時、配信サービスに申し込まずに地上波放送を待ち、結局3年間放置してしまった教訓を胸に、今回はリアルタイムで楽しんでいます。

最新作のタイトルは「懐かしの西表島」。
どうでしょうフリークならお馴染み、あのロビンソンに会いに行く企画です。

「激闘!西表島」ではロビンソンに昼夜引きずり回され、島の大自然を感じながらも散々な目に遭ったどうでしょう軍団。
果たして、今回はどんな旅になるのか?

今回も、その度の模様を感想と共に言葉としてまとめてみようと思います。

また、藤村Dと嬉野さんのYoutubeちゃんねる「水曜どうでそうTV」にて、放送と同じタイミングで各回の裏話を語ってくれています。

これが二人のこだわりが詰まっていてすごい!
水曜どうでしょうを通して培ってきた、我々では思いもよらない発想の違いや、面白く見せることへのこだわりを話してくれて、新たな学びがあります。
こちらも併せてご紹介します。


【注意】

ここから先はネタバレになります。

私は放送の内容ほぼすべてを言葉にするので、読めばあらすじはすべてわかってしまいます。

まだ放送を見ていない方で、ネタバレが嫌な方は放送が終わってからゆっくり読んでいただければ嬉しいです。

もちろん、ライブビューイングに参加された方、既に放送をご覧になった方には是非読んでいただき、楽しんでいただけたらと思います。

ただ…この2夜分は放送を見てなくても大丈夫なんじゃないかなぁ?とも思ったりするんですけどね…。





それでは、久々にどうでしょう軍団が終結した、羽田空港のホテルの一室へ。


【第1夜】

番組オープニングは、今年7月に開催された新作ライブビューイングにて。

ユナイテッド・シネマ札幌にどうでしょう軍団が集結。
その場でオープニング、エンディングが収録された。
これは羨ましい!

新作はどうでしょう祭りにて先行放映されるのが常で、いつもその合間にOP、EDが収録されるのだが、今回はライブビューイングでの撮影。

私は、ライブビューイングで全話見られるとは知っていたものの、やはり毎週楽しみに見たいという気持ちもあり、映画館には行かなかった。
でも、どうでしょう軍団と共に各話を体験でき、且つOP、EDを撮影する様子も見る事ができるであれば、やっぱり行けばよかったかな…。

ともあれ、2023年最新作が始まる。


舞台は羽田空港直結のホテル。
大きなテレビの前に大泉さんとミスター。

大泉さんは大きな白いマスク。
ミスターは黒いマスクにサングラス。
いよいよ怪しい。

それも仕方ない。
時は2022年9月11日。
コロナ禍も佳境に入った時期。

ロケは2020年、赤平に「どうでしょうハウス」を建てて以来。
あの時は雪深い2月だった。
コロナ禍はその直後から始まっている。

「北海道のローカルタレント」と言われていた大泉さんも、今や全国区の大スター。
スケジュールを押さえるのも大変な存在になられた。

丁度「鎌倉殿の13人」が放映されているタイミング。
しかも、2年連続で紅白歌合戦の司会も務めた。
ミスター曰く、「国民的スター」。
ここぞとばかりに周りがヨイショするが、「毎日を懸命に生きてたらこうなった」と謙遜する大泉さん。
軍団のテンションも相変わらず。

軍団が終結したのは、羽田エクセルホテル東急。
しかも、朝の5時半。

羽田の東急ホテルには苦い思い出があるようで…。
「リアカーで喜界島一周」の時、ツインルームを4人部屋として泊った際にベッドの取り合いをしたことが。

実はこのシリーズを私は見ていない。
「水曜どうでしょうClassic」を中心に見ているので、DVDにのみ収録されているこのシリーズは見ていなかった。
様々な事情で放送されていないようだが、折を見て未見のどうでしょうシリーズを見てみないと。

そんな過去があり、大泉さんはマネージャーから「前日からホテルに入りますか?」と打診を受けたにもかかわらず、「丁重にお断りした」のだとか。

そりゃ当然。どんなトラップが仕掛けられているかわからない。
懐かしい感覚を味わおうと、再びツインルームに4人閉じ込められる可能性だってあり得る。

さて、気になる行き先はどこなのか?
大泉さんにだけ行き先が告げられないのは、水曜どうでしょうのいつものお約束。
それがなければ、水曜どうでしょうじゃない、とも言えるかもしれない。

しかし今回、大泉さんには気がかりなことが…。

娘さんの夏休みに旅行の計画を立てた大泉さん。
しばし、沖縄のバカンスを楽しんだ模様。

沖縄へ旅立つ前に、航空券の予約を確認しようと航空会社の予約確認サイトを確かめた。
認識通り、那覇までの予約は取ってあり、時間も確認した。

しかし、ふとその付近を見ると、羽田発の石垣便の予約が目に入った。

今や国民的スターの大泉さん。映画の撮影やロケに行くため、事務所が大泉さん名義で航空券を予約してあるのだろう。
その幾つかの予約の中に、石垣への便の予約がある。

一瞬間違えたかと思ってもう一回確かめるが、自身が取った那覇便の予約はちゃんとある。
じゃあ、この石垣への便はなんだろう…??

スケジュールを調べてみると、その日程は「水曜どうでしょう」が押さえていた。

行き先を知らされないのがどうでしょうの常。
これは見てはいけないモノを見てしまった…
一気に血の気が引いてしまった大泉さん。

いよいよ今回の企画発表。
それは当然行き先を知っている大泉さんから…と話を振ってみる藤村D。

しかし、大泉さんは「石垣への便の予約がある」という事しか知らなかった。
やはり誰からも、行き先と企画は伝えられていなかったのだ。

水曜どうでしょうの企画で石垣まで行く。
これだけで目的地が類推できると思うが、大泉さんはそこまで考えが回らなかったようだ。

でも考えてみると、軍団が再び思い出の地を訪れたケースは、マレーシアのジャングルぐらいだと思うので、無理もないかもしれない。

みんなに「石垣といえば?」と聞かれ、ようやく「西表ですか?」と気づく。

ミスターの口から企画発表。
久々にロビンソンに会いに行く「懐かしの西表島」。

あの伝説の企画「激闘!西表島」が2005年。
17年ぶりに西表島を訪れ、ロビンソンに会いに行くというのだ。

ロビンソンとは、西表島のガイドさん。
「ロビンソン小屋」という店を運営している。

スペインの牛追い祭りは危険と判断し、行き先を西表島に変更したどうでしょう軍団。
島で虫を追う「虫追い」に企画を変更するという目論見だった。

しかしその話をロビンソンにしたところ、「虫は面白くねぇ」という有名なセリフで一蹴。
西表島のさまざまな生き物を獲る対決に変更となったのだった。

海岸の浅瀬で小魚を獲ったり、深夜に島中引き回されてさまざまな仕掛けをしたり…。
夕方、林の木々に缶詰の鯖を仕掛け、夜にそこへ向かうと巨大なヤシガニが食べにきていたのを見た時はびっくりした。

滞在した期間中ずっとロビンソンに連れ回され、疲労困憊の軍団と安田さんだったが、どれも都会では味わうことの出来ない体験ばかりで驚きの連続だった。

2005年の放送後、日本各地からロビンソンに会いにどうでしょうフリークが集まり、ロビンソン小屋は大盛況だったのだとか。

時は流れて2019年。
札幌で開催されたどうでしょう祭に、ロビンソンが久しぶりに駆けつけてくれた。
その際、藤村Dをはじめとするメンバーにも再会し、挨拶もした。
「水曜どうでしょうさんはね、好きなことやらせてくれて本当に良かったよ!」とずっと喜んでいたらしい。
ただ、祭りのために用意したTシャツはだいぶ売れ残ってしまったようだが…。

私は祭には参加できなかったが、ロビンソンが祭に来た模様は「水曜どうでそうTV」でも紹介された。

ミスター曰く、祭では会ったものの、その時は挨拶程度しかできなかったので、改めて西表島を訪れてゆっくり会いたい、という事で企画が成立。
ロビンソンに連絡を取ったところ、大喜びで盛り上がったとのこと。
てぐすね引いて待っているそうだ。

しかも、なんと星野リゾート西表島ホテルの全面協力も得られたらしい。
西表島に星野リゾートがあるのを知らなかった。
きっとすごい宿泊施設なのだろう。
2005年、民宿の大部屋に全員分の薄い布団を敷いてぐったりしていた時とはえらい違いだ。
そこへ毎日毎晩、ロビンソンがピックアップトラックに乗ってやってくるのだ。


しかし、そんなロビンソンに会いに行く旅を前に、軍団の行く手を阻む問題が…。

フライトは9月11日。
その日、石垣島、西表島周辺に台風12号が接近しているというのだ。

かろうじて朝一番の便で石垣へは行くことができるが、当然西表島に行く船は欠航。
しかも台風の速度が遅く、停滞し続けると今度は帰ってくることができない。

ロケの日程は4日間。
11日に出発し、14日には帰って来なければならない。
翌日には大泉さんは映画の仕事が、藤村Dと嬉野さんはどうでしょうキャラバンがある。

万事休すのどうでしょう軍団。
過去の旅でも足止めを食ったという話は一度もない。
完全に手詰まり状態になってしまった。

西表島にも行けず、石垣島まで行っても帰って来れない。
確かに、大泉さんがいう通り「なんで(羽田まで)来たんですか?」という話。

しかし、新作として撮影を始めた以上は何かしなければならない。
このホテルでの会議のみでなんとか1週分は放送できそう。

じゃあその後はどうするのか?
台風がうまく逸れてくれれば、最悪日帰りでロビンソンに会いに行ける可能性もある。
スケジュールは4日間押さえてあるので、ミスターの鶴の一声で明日早朝もこの場に集合、ということになった。

札幌から来ている首脳陣はホテル待機。
今や東京に住む大泉さんは帰宅。
「夜には娘と鎌倉殿の13人観ますから」

果たして、どうでしょう軍団はロビンソンに会えるのだろうか??

【第1夜ウラ話】

ウラ話はこちらの動画にて。

本編には姿を表さない、藤村Dと嬉野さんが、缶ビールとつまみを片手にロケについて話してくれました。

台風でも番組を成立させるということ

西表島に台風が接近してしまったために軍団全員足止めを食ったのだが、その天候の話は最初から触れられず、話が始まってしばらくしてから語られた。

これは編集の段階で考えていた事だそうで、しばらく尺をとって、結局移動できない、と表現した方が、どうなるかわからない状況に対するワクワク感が表現できる。

さすがのどうでしょう軍団でも、天候をコントロールすることはできない。
普通だったらロケ中止となるところかもしれないが、そこは藤村D。
1週で終わってもいいと思いながらカメラを回したという。

ロケができない事を逆手にとって、今回のようにカメラを固定して延々と喋り続ける画になった。

話している内容はいつものどうでしょう軍団のトークなのだが、見ている方は「これからどうするんだろう?」「本当に旅に出られるのだろうか?」「ずっとこのままなんじゃ…?」といった思いを巡らせながら見ることになる。

しかし、録る方は「1週で終わってもいいや」と思いながら作っている。
これが3人に伝わり、逆に安心感を呼んだのではないか、と嬉野さん。
ここで藤村Dが少しでもテンパっている様子が伝わったら、いいものが撮れなくなる。
さすがは長年番組を作ってきた4人。ある種の信頼関係なのだろう。

「面白さ」の捉え方と視聴者との一体感

台風が直撃するのを分かった上でカメラを回す旅番組。
これは今のテレビでは絶対できないと思う、と藤村D。

今は用意周到全て整え、不測の事態に遭った時のことも考えて、ようやくカメラを回す。
いや、そこまでしないとカメラを回すことができない。
そこで今回のような困難に遭遇したときに、皆「どうしたらいいんですか?」と動けなくなってしまう。

いやいや、その「どうしたらいいんですか?」が一番面白いんじゃないか!と藤村D。

ただ重要なのは、その「面白さ」を一緒の目線で楽しんでくれる視聴者がいるからこそ、と嬉野さん。

ある種の「共犯関係」。我々が面白いと思ってやっていることを、当然面白がって見てくれているだろう、という思いがある。
当然、視聴者側もその通りに面白がって見る。
そのお互いの信頼関係が、「水曜どうでしょう」の魅力とも言える。

「朝5時半集合」が作り出す意味

結局1日目はホテルの一室のみでの収録となったが、2日目朝5時半集合は変わらず。
全く無意味な行動だが、そこに合意形成ができた、と藤村D。

実際、飛行機が飛ばないのは前日にはわかってしまう。
それでも軍団は朝5時半集合。
その辺の意味合いを考えてほしいと語る。

飛行機に乗れない、という事だけではない。
一体どうするつもりなのか?という意味合いもある。

朝5時半に軍団がホテルの一室に集まり、会議でもない、ただダラダラと話すだけ。
そこに緊張感が生まれ、誰かが何かを喋り出す。
その化学反応のようなものを見たいし、見せたい。

一見、意味のない行動に見えても、そこでカメラを回すと何らかの化学反応が起こる。
二人の共著「腹を割って話した」でもこういった内容が綴られていたが、そこは藤村Dの番組に対するこだわりと、軍団の信頼関係がなせる業なのではないだろうか?

大泉さんは今回の企画を知っていたのか?

実は、大泉さんには企画について知らせておいてほしい、とミスターや事務所の方に前もって話していたらしい。

しかし、周りがいろんな気を回したのか、大泉さんが企画の意図を知ることを怖がったのか、周りの人々は結局大泉さんに企画について話をしなかった。
周りの人たちが水曜どうでしょうの意義を理解した上の行動か?D陣の事を信用していなかったのか?

その結果、大泉さんは航空券の予約確認サイトで「羽田→石垣」という文字だけを見る事になってしまい、ドキドキした1か月を過ごしたのみとなってしまった。

なんという偶然か?これも「水曜どうでしょう」という番組のなせる業なのだろうか?

【第2夜】

舞台は変わらず、羽田エクセルホテル東急。

石垣島、西表島に台風が接近したため、初日から足止めを喰らう軍団。
なんとか必死に2週分稼ごうと、のんびりとトークは続く。

大泉さんが「オーロラ見に行った時に似てますね」と一言。
1998年の「北極圏突入 〜アラスカ半島620マイル〜」の時と、状況が似ているというのだ。

オーロラが見てみたい、というミスターの夢を叶えるべく、アラスカに旅立ったどうでしょう軍団。
現地でキャンピングカーを借り、目指すは北極圏の町「コールドフット」。
キャンピングカーで何日も過ごさなければならない4人。

しかし、途中の移動の記憶はすべて「シェフ大泉」のディナーにかき消されてしまった。
パスタの茹で時間をどんぶり勘定で計った挙句、フライパンに山のように積み上がった「ドームパスタ」や、あわやキッチンごと焼いてしまうのではないか?という特大フランベ。
そして、これから見る雄大なオーロラにちなんで、やたら「オーロラソース」が出てくる。

ひと夜のディナーに3時間ほど。
遂に不満が爆発し、藤村Dと大泉さんとでバトルが繰り広げられたことも。

そんなこんなで現地に到着したが、天候はあいにくの雨。
…天候悪化の状況下では、そりゃオーロラなんて見ることができるはずもなく。
何とか映像だけでもインチキを…と工夫してみたり、自作のトランプで時間をつぶしてみたり…。

「オーロラは見られなかったけど、オーロラソースはいっぱい見たね」
ミスターのセリフが物語るように、結局オーロラを拝むことができなかった。

しかし、視聴者は「きっと雨が止んで、オーロラが見られるはず!」と期待しながらその様子を見守った。

今回も、西表島に行けるのか?行けないのか??
アラスカのパターンからすると行けないことになるのだが…。

9月11日現在の天気予報では、13日には飛行機が飛ぶ可能性が高いという。
帰るのは14日なので、一泊二日になってしまう。
いろいろ準備しているロビンソンにはただ会うだけ。
だが、宿泊する星野リゾート側もいろいろやってほしいとリクエストがあるらしい。
かなりの強行軍ですべてをこなさなければならなくなる。

最悪ミスターだけ置いていって…と画策するも、ミスターも16日に北海道コンサドーレ札幌の取締役会があるそうで。

なんとミスター、コンサドーレの社外取締役に就任したのだとか。
マレーシアまでW杯予選を見に行くほどのサッカー好きなミスター。
好きが高じて、今や球団の社外取締役になったとは驚き。

だが、マレーシアまで試合を見に行ったあと、一行が向かったのはあの「ブンブン」だったわけだが…。

…と、あれこれ話しているうちに、なんとか1週分と1/3ぐらいは稼ぐことができた。
ここで一旦解散。あとは自由となった。
明日、同じ部屋に5:30集合。
D陣は羽田に残り、台風の状況を見つつ翌朝に定時報告を行うことに。

翌朝。

同じ部屋でテレビを背に、まったく同じシチュエーションでの撮影となった。
大泉さんはTシャツだけ変えてきたが、ジャケットとハーフパンツはそのまま。
ミスターは前日とは全く違う恰好。

それもそのはず。
ミスター、あの後札幌に戻り、夜の便で再び羽田に戻ってきたというのだ。
札幌に戻り、コンサドーレ札幌の試合を観戦。
犬の散歩をし、夜に新千歳空港へと向かったという。
朝の5:30に間に合う飛行機がないため、苦肉の策。

藤村Dによる定時報告が始まった。
残念ながら、石垣島へ向かう飛行機は全便欠航となった。
まぁ、前日からわかってはいたことなのだが…。

台風は石垣島、西表島付近を直撃。
ロビンソンは大丈夫なのか?
もっとも、これから向かうのは「ロビンソン小屋」なんだから、絶対小屋飛んでますよ!と大泉さん。
早くロビンソンの様子を見に行かねばならぬが、いかんせん飛行機が飛ばない。

今回旅に来ているのは4人だけではない。
あの、数々の企画でありとあらゆる衣装を手掛けたカリスマスタイリスト、小松さんも帯同しているという。
前回同様、今回も西表島へ帯同するようだ。

帯同するといえば、前回の「寝釣り」にも参加した、ハナタレナックスの元プロデューサー、福屋キャップもこの場にいるらしい。
現在取締役東京支社長を務めているそう。

なんとD陣は羽田から一歩も出ることなく、空港に住んでいる感覚だったとか。
三食空港。しかし広い空港であるから、食べ物に困ることはない。
トムハンクスの映画「ターミナル」のようだ、と呟く。

結局、朝早く集まったにもかかわらず、今日も空港待機が確定。
しかし天気いかんでは、翌日は移動ができるかもしれない。

ひとまず、那覇へ移動するのはどうか?と藤村D。
台風の進路も読むことができるし、西表島へ近づく、という意味でも沖縄へは行っておきたい。

最悪、15日の午前中までには帰れることが確約できれば、という事になった。
かつての「サイコロの旅」のような言い回しだが…。

しかし、スケジュール的に西表島日帰りと言うことになる。
タイトなスケジュールになるが、15日の午前中の便で東京に帰ることができる。

明日は移動できる可能性が高まった。
「じゃあ明日は予定入れちゃダメなんですね。今日はキャップとこの後ゴルフの予定入れましたけど」と、驚きの発言をする大泉さん。
福屋キャップはノリノリで9時過ぎスタートのゴルフ場を押さえたらしい。
そりゃそうだ。だって現地まで行けないことはみんな百も承知。

それは大泉さんの娘さんも同じ。
「じゃああれだ、パパはまた行って「キミたちねぇ、どうして飛べないのに私を呼ぶの?」ってパパがボヤくんだ」と展開がお見通し。

ともかく、明日はいよいよ移動することになった。
少しでも西表島へ近づくため、朝8:55の飛行機で那覇へ。
だが、明日も集合時間は朝5時半となった。

結局この日も、どうでしょう軍団、羽田で解散。

24時間後。

3日目もやはり同じ画。
ずっとこの画のままの可能性もある。
果たして、本当に旅に行けるのだろうか?


【第2夜ウラ話】

第2夜のウラ話はこちらの動画より。

変わらない画へのこだわり

「2日間全く画角が変わらない」というのが、藤村Dの強烈なこだわりだった。
テロップも「翌日」と一言だけ表示。なるべく1秒で収めたかったという。
変わったのは二人の衣装だけ。
確かに綺麗に同じ画だった。

ホテルは空港の出発ロビーに直結している。
出発ロビーには食堂もコンビニもあって、生活自体には不自由しない。

しかし、買い物や食事にロビーに出て、またホテルへ帰っていく。
非日常的ではあるが、最初は違和感を感じた、と嬉野さん。

藤村Dは逆にあの生活で何日間でもいられるという。
そこは解釈の違い。あくまで移動中の「待機」であり、閉じ込められている訳じゃない。
移動中である、という理由があるから、その過程である羽田生活も苦にならないという。

「瓦解」した大泉さん

大泉さんがキャップとゴルフへ行くことは、藤村Dは知らなかったという。
別に隠していたわけではないと思うが、素で驚いたリアクションが結果的に笑いを誘った。
ただ、その行動が素晴らしい、と藤村D。

どうでしょうハウスの建築やアイルランドの旅を経て、大泉さんは変わったな、と嬉野さんも評価。
ああいう体たらくな企画でも、面白いものが作れるんだという安心感ができたのではないかと語る。

赤平にどうでしょうハウスを建てる企画で、真冬の森の中での「荒々しい料理」を経て、大泉さんは「瓦解」したのではないか、と藤村D。

そもそも、大泉さんは料理はもうキツい、と日帰りロケを熱望していたという。
その話を聞き、藤村Dが「大泉くん、寂しいじゃないか」と話をしたところから気持ちの糸が切れたという。

その上でのダメ押しが、2年間騙され続けたということ。

大泉さんのスケジュールの関係もあり、長い期間をかけてどうでしょうハウスを完成させた。
完成したテラスで乾杯をしながら安堵するが、実は完成した家は大泉さんたちが手掛けたものではなく、家づくりを指導してくれた工務店が手掛けたものだった。

大泉さん達が築いた家の土台は、その冬の雪で無残にも崩れていた。
ネタばらしのために、もろくも崩れ去り木々の残骸だけが残る姿を見せた時のあのリアクション…。

嬉野さんは語る。
自分の現場での意識と、後から作り上げられてきた、自分を客観的に見たもの。
それらの中で、自分が忘れているという事があると思う。
自分としての「手ごたえ」とは自分が待っている「獲物」。
その獲物が入ってこないと、手ごたえを感じる事はできない。
でも、その獲物以外に、獲物とは関係ない「雑魚」がたくさんいて、むしろそっちの方が面白い。
その意識が大泉さんにも藤村Dにもあったのではないか、と。

どうでしょうハウス建設の際に、番組に関する意識が瓦解し、今回もキャップとゴルフに行く、という行動に出て、あの状況に一石を投じる事ができたのではないか、ということ。

しかも、大泉さんの方から「旅に行きましょう」「明日5時半集合はやぶさかではない」という発言が出てきたのも、瓦解を経た大泉さんの大きな変化ではないか、と語る。

厳しく前を向く、という事ではなく、「別に1週だけでもいいんじゃないか」というD陣のユルい立場の方に、大泉さんが降りてきた、という事ではないか。
その意識の変化が、全体的な安心感に繋がる。

「瓦解」するということは、「安心感」に繋がるのではないか、と嬉野さん。
その安心感が視聴者にも伝わる。

そもそも、「旅」を名目に軍団が作り出すものを楽しみにしているのが視聴者であり、藩士であるわけだから、何を出してくれても面白いし、楽しい。
そんな姿勢の視聴者に対して真面目に旅を遂行する姿を見せるのもいいが、台風で足止めを食らって、同じホテルの部屋でダラダラを話をしながら2週分の番組が成立する姿でも十分に面白い。

それは、軍団全員が同じ方向を向く「意思の疎通」ができていたのではないか。
新作という事に対する構えもなくなった。これは素晴らしいこと、と嬉野さん。

ノーカットでどこまでできるか?

何とかトークだけで伸ばそうとする藤村D。
そこはある種の挑戦だったと語る。
なんとかノーカットでどこまでできるのか、という危険性があるチャレンジをやってみたかったそうだ。

ただ、編集を担当したスタッフと話をした際、「ノーカットも出来なくはないですが、やっぱり編集したほうがいいんじゃないですか」と言われたという。

編集するか否か、という事より、ノーカットでやることを意識して、それを口にも出しながら撮る、という事が既に面白いんじゃないか、と嬉野さん。

ただホテルの一室でダラダラとこれからどうするのかを話し合うだけなのに、その行動の意味を深く考え、「どうやったら面白いか」を模索しようとする。
その驚くべき発想の違いにただただ目からウロコが落ちるばかりだ。

おわりに

いかがでしたでしょうか?

台風の接近により結局空港で足止めを食らったどうでしょう軍団。
そして、前代未聞の2週連続で画が変わらず、ただホテルで話し合うだけで番組を成立させてしまいました。

見ている方は「これからどうするんだろう?」「ホントにずっとこのままで、ロビンソンにも会えないんじゃないか?」と思ってしまいましたが、そこにはD陣の強烈なこだわりがあったというのが興味深い点でした。

第3夜、軍団は那覇へ向かいます。
これも全くの想定外なわけですが、果たして軍団は本当に西表島へたどり着くことができるのでしょうか??

今シリーズは全6話。
今後も2週分ずつ振り返っていきますので、よろしくお願いします。

※続きはこちら


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