22周年スペシャルコース
シエスタ22周年記念コース
こんにちは。
シエスタの加藤です。
来たる2023年8月23日
当店、シエスタは、
22周年を迎えることが出来ました。
本当にありがとうございます。
22周年記念コースを
数日に渡りお伝えしてきましたが
この1ページに全て書き起こしました。
ご覧下さい。
■22周年記念コース
フォワグラテリーヌ一口最中
アミューズとしてお出しする一口お料理をご紹介します。
レストランからフォワグラが消えたここ1年。
ようやく入荷した、フォワグラを使用してご提供します。
料理名はフォワグラのテリーヌ、一口最中仕立て。
きっとあなたの、初体験のフォワグラ料理になると思いますよ(^_^)
フォワグラは、何度も業者さんに問い合わせしましたがようやく入荷。
しかも以前の倍の値段になっていました。
理由は、鳥インフルエンザや円安等の影響等とのことです。
今回あまりに高額なため、使うかどうか、迷いましたが、あなたに久しぶりにフォワグラを楽しんで頂きたい一心で入荷しました。
しかも冷凍なしの、フレッシュです。
今回はフォワグラをテリーヌにして、最中の生地でサンドした1品になります。
フォワグラはご存じかもれませんが、ガチョウやカモのレバーです。
カバージュと言う製法で作られるため、脂肪分が多いのが特徴。
まるでバターです。
シエスタでは、ソテーして提供することが多かったですが、ソーテーすれば、バターのようにとろけて、縮んでしまいます。
超高級食材となった、フォワグラをロス無くお値打ちに召し上がって頂きたく、今回はテリーヌにしました。
フォワグラの火入れは繊細です。
オーブンで焼き上げる事が定番の、フォワグラテリーヌですが、バターの様に脂分の多い、フォワグラはオーブンの中では微妙な温度の管理が難しいのです。
少し気を抜くと高級食材がただの脂に・・・
高級なフォワグラがとっても小さくなって、悲し思いをしたこともありました。
超高級になったフォワグラです・・・今回は絶対失敗できない。
ですので、時間はかかりますが、36度~40度の湯煎で2時間ほどかけて、ゆっくり加熱して仕上げます。
時間はかかりますが、確実に、濃厚なフォワグラのリーヌが出来がります。
できあがったフォワグラテリーヌを、一口サイズの最中にサンド。
今回はフォアグラと相性の良い、フルーツのコンフィチュール(ジャム)もサンドします。
自家製のオレンジジャムです。
アク抜きやお砂糖の浸透に時間がかかるため、完成に3日ほどかけて仕上げます。
できあがった、フォワグラの最中をパクッと、一口食べると、サクッと最中生地の食感の後に、オレンジのジャムの香りと甘み・・・
バターの様なめらかな口どけの後に、フォワグラの風味がお口一杯に広がります。
きっと日本一小さな最中ですが、日本一高級な最中です。
奇跡のマグロのタルタル、柚子胡椒仕立て
超絶、希少なマグロがあるけど知ってる?!
と東京の飲食店仲間から情報を仕入れました。
連酪先を教えてもらい、早速生産者の方と、zoomでオンライン商談をしました。
zoomのお相手はマグロで有名な神奈川県三崎港で45年間で70万本の目利きをした宮川輝雄さん。
30分ほどマグロについてお話を聞きました。
宮川さんのマグロは奇跡のマグロと言われます。
三崎港で1週間で1000本のマグロが競りにかけられる中、宮川さんのおメガネにかなうのは1本あるかどうか。
確率にしたら0.1%。
その理由は、マグロは群れをなして泳ぐのですが、宮川さんはその先頭のマグロを探し当てると言います。
その目利きの手法は、先ずはマグロの体型を見るそうです。
先頭で泳ぐマグロは、他と違いスリムな体型だそうです。
スリムな体型なので、水の抵抗を受けずに他のマグロよりスイスイと早く泳げるとのこと。
つまりは、身が引き締まっていて、赤身の水分量が少なく、弾力があり旨みが強いマグロだとおっしゃっていました。
東京の3万円くらいの高級寿司店で出される、熟成マグロのような旨みがあると。
値段を聞いたら、スーパーなどで売られるマグロの5倍ほどの値段でしたが、22周年にふさわしい食材ですので、即商談成立。
今回は試作用に、中トロとスキミと言われる中落ちを購入しました。
中落ちはマグロの骨についている身。お寿司で言えばネギトロに使われる部位です。
骨の周りの身が美味しいのはお肉もマグロも同じです。
マグロの美味しさを堪能して頂きたいので、今回は中トロと中落ちを使います。
中トロをサイコロ状にカットして、中落ちも混ぜ合わせます。
マグロと相性の良い定番のアボカドも同様にカット。
このままいったん味見しましたが、当然美味しい。
しまった肉質はマグロの群れの先頭を泳ぐ、奇跡のマグロと言われるだけのことはあります。
だた、風味が欲しいと感じました。
すぐさま業者さんにテルして柚子コショウを注文。
翌日少量の柚子胡椒も加えリトライ。
ギュッとしまったマグロの赤身と、とろける中落ちの舌触り、そこに柚子コショウの風味が加わり22周年の前菜にふさわしい1品が完成しました。
カリカリした食感のアクセントも楽しんで頂きたく思ったので、こんがり焼いたバケットを添えました。
マグロをバケットに添えてお楽しみ下さい。
■オマール海老と伊勢真鯛、魚介類のブイヤベース。
世界3大スープの1つでもある、ブイヤベースをおだしします!
しかも22周年の特別なブイヤベースです。
オマール海老を入れちゃいます(^^)/
ブイヤベースは元々、南仏プロバンス地方、マルセイユ発祥のスープと言われています。
昔々の南仏、マルセイユ・・・
お父さん遅いね(-_-;)
海岸でお父さんの帰りを待つ、子供とお母さん。
遠くの沖を見つめて、今か今かと、待ちわびる・・・・
しばらくして
「大漁だぞ~」
大漁旗を揚げて帰ってくるお父さん。
船内には活きのイイ魚介がたっぷり。
今日はごちそうだ~って
大きなお鍋に、海老や貝やお魚をドサッといれて豪快にグツグツ、グツグツ・・・・
ブイヤベースの起源は、こんな感じだったのかな~と
私の妄想ですが(笑)
ブイヤベースの原点は、漁師さん達が、大量の魚介類をたっぷり煮込んで、家族や仲間と一緒に楽しんだ、お料理だったと思うのです。
とっても愛情に満ちたお料理だったと思います。
ということで、22周年はシエスタの愛情を込めたブイヤベースをどうぞ(^_^)
使用食材は
■先月業者さんから入荷の連絡があったばかりの、カナダ産オマール海老のテール。
■お刺身でも食べられる新鮮な北海道産ホタテの貝柱。
■鯛本来の旨みが強い極上の伊勢真鯛。
■アサリにムール貝
どれも旨みたっぷりのピチピチ魚介です。
土鍋にオリーブ油、ニンニク、玉葱を炒め香りと甘みを引き出します。
白ワインで風味と酸味をプラス。アルコールを飛ばします。
自家製のトマトソースを加え世界一高価なスパイス、サフランも加え煮たたてます。
このままでも充分美味しい、スープのベースが完成します。
でもここまでは序章。ここからが本番。
グツグツ煮え立ったスープに、アサリ、ムール貝、ホタテ、を投入。
グツグツ、グツグツ・・・・・貝の旨みのスープができあがります。
更にメインの伊勢真鯛、オマール海老も投入。
2分も煮込めば、オマーは真っ赤になって、次第にるでマグマのように激しく煮立ちます。
土鍋の中で魚介類はダンスをしているよう。
グツグツ、グツグツ・・・
スープに魚介の旨みが行き渡ります。
グツグツ!熱々!のままお客様のテーブルにお運びします。
蓋を開けると湯気と共に魚介の香り。
土鍋から、スープと魚介類をお取り分けして召し上がれ!
熱々ですのでフーフーフーと3回してからどうぞ(^_^)
プリッとしたオマール海老、魚介の旨みの凝縮したスープがあなたを魅了しますよ(^^)/
グツグツ!熱々!ブイヤベースはこちら♪
https://www.youtube.com/watch?v=Zp2VCTVbuPs
■飛騨牛と牛タンの柔らかシチュー
22周年コース、メインデッシュ、お肉料理のご紹介です。
2021年に全国のオーナーシェフが選ぶ絶品グルメ、
グランドキュイジーヌでグランプリを獲得した
■じっくりコトコト3時間煮込んだ飛騨牛シチュー
という、お料理があります。
受賞歴はこちら
https://grandcuisine.net/20211st/#
今回は22周年特別コースで、贅沢に飛騨牛と、イタリア産の牛タンで再現します。
先日何気にスマホを見ていると、ピコーンと通知。
以前食事をした関東のレストランからのラインでした。
「凄い牛肉が入荷しました!」と。
続きを読み進めると、凄い牛肉の正体は飛騨牛。
なんだか岐阜県民として嬉しくなりました。
それもそのはず、我ら岐阜県の名産、飛騨牛は、平成14年に岐阜県で開催された、第8回全国和牛能力共進会において日本一を獲得。
この大会は5年に一度開催され、「和牛のオリンピック」と呼ばれるほど大きなものです。
22周年のメインデッシュは、岐阜県が誇る飛騨牛とイタリア産牛タンのシチューです!
飛騨牛は、地元の老舗精肉店から取り寄せます。
使用する飛騨牛はA4ランク以上のものを厳選。
牛タンはイタリアの仔牛タン。
シエスタはイタリアン中心ですので、メインはイタリアン食材を使用したい思いがあります。
更には、希少性の高い仔牛タンをこの機会に召し上がって頂きたい!と言う思いもあります。
おそらくこの地域で出しているお店は少ないと思うので。
料理の完成までは、長い道のりです。
「加藤君、煮込み料理は、慌てずじっくり、愛情を込めてね!」
私の料理の師匠の言葉です。
飛騨牛は長時間の煮込みで極限まで柔らかく煮込むため、型崩れしまいようにお肉を成形します。
成形した飛騨牛と牛タンは、表面を強火で焼き上げます。
画像
この作業はリソレといい、肉の旨みを閉じ込めます。
焼きすぎると、お肉の仕上がりが堅くなり、焼き足らないとソースの色やコクに影響します。
次はお野菜。
人参、玉葱、セロリなどの香味野菜をオーブンで焼き上げお野菜の甘みや風味を凝縮。
その後お野菜と、お肉を一緒に、大きな寸胴鍋で、3時間程煮込んでいきます。
沸騰させると、雑味がでるので、じっくりコトコト煮込んでいきます。
3時間煮んでだお肉は柔らか過ぎて、お鍋から取り出す際に気を許すと崩れてしまうので慎重に取り出します。
粗熱を取った後、冷蔵庫に保存します。
次にソース作りです。
お肉と香味野菜のエキスがたっぷりの煮汁を、完熟トマトを加え更に煮詰めます。
途中で表面に浮いてくるアクや脂を丁寧に取り除いていきます。
5時間煮詰めた後、裏ごしてたらスープ状のフォン(出汁)の完成です。
フォンだけでは濃度がたりませんので、お肉と合わせた際に良く絡むように、小麦粉をバターで香ばしく炒めたルーをつくります。
フォンとルーをお鍋で煮込めば飛騨牛の旨みと野菜の甘みが凝縮されたソースが完成します。
食欲をそそる香りで、色は艶やかなチョコレートをしています。
オーダー時に飛騨牛と牛タンを1人前ずつ切り分けて、コクと酸味を補う赤ワインで煮込み、ソースと良く絡めて完成です。
運ばれてきたお料理からフワッ~とコク深い香りが漂います。
飛騨牛は、お箸で持ち上げるようとすると柔らかさで崩れてしまいそう。
牛タンは、ナイフでスッーと切れる柔らかさです。
やさしく持ち上げて一口ほおばると、お肉はホロホロと口の中でほどけてゆく。
とろーりとした、チョコレート色のソースをたっぷりお肉に絡めてもう一口。
飛騨牛とお野菜の旨みが凝縮したコク深い味わいが、口一杯に広がります。
飛騨牛と牛タンの2種の贅沢。
色々なお店に食べ歩きに行きますが、この2種のお肉を一皿で食べたことはありません。
まだシメの1品がありますので、ちょうど良いボリュームでお出ししますね。
■秋の味覚の王様と名脇役♪
本日は、秋の味覚の王様!松茸料理と、コースの名わき役2品をご紹介しますね!
まずは秋の味覚の王様から。
毎年シエスタのお客様が、まだかまだと心待ちにしてくださるお料理・・・
松茸の土鍋リゾットです。
通常は10月になってからのご案内ですが、今年は特別に22周年のコースの締めにお入れします。
まだ出始めですので、高額ですが、いち早くお出しすることにしました。
松茸の魅力はなんと言っても香です。
シエスタでは、松茸の香りを閉じ込めるため、蓋付きの土鍋で炊き上げます。
お客様のテーブルにお運びして、蓋を開けた瞬間ふぁわーと、松茸の香りが広がります。
もう一つ松茸リゾットの大事なポイントは、リゾットはパスタと一緒でアルデンテが大切です。
アルデンテとは、食感のことです。
ですので生米から、炊き上げます。
お米をアルデンテに仕上げるためです。
ご飯で作ったリゾットは、おかゆのように、べちゃべちゃになってしまいます。
昔あるレストランでランチにリゾットを注文したら、おかゆのような変なのが出てきました(^^;)
そのレストランのシェフの気持ちはある程度は分かります。
リゾットを生米から仕上げると、20分程かかります。
結果お客様をお待たせしてまう・・・
だから、そのシェフは質より、時間を優先してご飯でリゾットを提供したのでしょう。
私にも、ジレンマは常にあります。
なるべく早くお客様にお出ししたい!
しかし早くても美味しくなければ、お客様は悲しい思いをすることになります。
ですのアルデンテのリゾットを素早くお出しする為に、試行錯誤しました。
リゾット用に10分だけ、予め生米を炊いておきます。
お米を通常の半分の時間だ炊いておく。
こうすることで、ご注文時に短時間で、お米の食感が楽しめるアルデンテのリゾットができあがるのです。
ご注文が入れば、土鍋にリゾット専用米と、チキンブイヨン、松茸をいれてグツグツ煮込みます。
仕上げにイタリア産のチーズ、グラナパダーノを加えます。
グラナパダーノは、イタリアの北部ピエモンテ州などで作られるハードタイプのチーズです。
最低9ヶ月熟成されます。
熟成により旨みが増しますが、塩分は控えめで香りが優しい。
ですので、料理の味を消してしまうことがありません。
つまり松茸の香りを生かしつつ、旨みはプラスしてくれるチーズです。
グラナパダーノチーズを加えたら、お米と松茸、チーズが一体になるように素早く混ぜ合わせます。
すかさず蓋をして、熱々のままテーブルにお運びします。
ここからが土鍋の醍醐味です。
蓋を開けた瞬間
ふぁわーっと、松茸の香り
お口に入れると、松茸と濃厚チーズのコクが広がります。
もちろんお米の食感は、ほどよい弾力のアルデンテです。
そして土鍋で炊き上げるため、最後まで熱々を楽しんで頂けるのも魅力です。
毎年このお料理をお目当てに、ご夫婦でご来店下さるお客様がえます。
笑顔で楽しそうにお食事されているのを、この季節になると思い出します。
美味しいお料理は
夫婦円満の秘訣ですね(^^)
■田舎風パテと彩り野菜
最後に22周年記念のコースを引き立ててくれる、名脇役達をご紹介しますね(^_^)
コースの3品目でお出しする、パテドカンパーニュ、田舎風パテ。
色々なレストランでお見かけしますが、シェフのこだわりで味わいは色々です(^_^)/
シエスタでは、お肉の美味しさを堪能して頂きたいので、粗挽き。
岐阜で育った、ジュユーシーな肉質の豚トロと、旨みの詰まった豚の腿肉、鶏レバーを少々ブレンドします。
その後4種のスパイスでマリネして、低温でじっくり焼き上げます。
一口食べると、ぎっしり詰まったお肉の旨み、レバーのコクがあと引く一品です。
赤ワイン全般に良く合いますが、やっぱり夏はよく冷えた白ワインのみたいですね(^_^)
白ワインならコクのあるパナメラ、川島直美さんの愛したワインがピッタリです
彩りサラダもお付けします。一緒にどうぞ。
最後にデザートとお飲み物でエンディングになります。
デザートは、バスクチーズケーキや、旬の季節のフルーツとジェラートをご用意する予定です。
デザートとコーヒーを楽しみながら、映画のエンドロールのように、コース料理の余韻を楽しんで下さい。
以上数日間にわたり、お伝えしました22周年コース全8品になります。
希少&高級食材、お肉に魚介類、お野菜、フルーツ、名物料理、旬も取り入れた特別なコースになります。
それでは業者さんとの価格交渉や打ち合わせ入ります。
御予約開始まで、もう少しお待ち下さい。
シエスタ加藤