抗がん剤入院2日目。順調に進みました(ふりかえり卵巣がん日記 #63)
入院初日はゆったり過ごし、翌日がいよいよ本番、抗がん剤投与の初回です。
タイムテーブルは
8:30〜9:20 点滴の針を刺し、輸液の点滴
9:50〜10:40 吐き気止め、アレルギー止めの薬の点滴
11:00〜12:40 ドセタキセルの点滴
13:50〜15:10 パクリタキセルの点滴
(時間は当時のメモを参照してますが、多少誤差ありです。)
と、こんな感じで進みました。全部自分のベッドでやったので、私は寝てるだけです。
前日の説明では、抗がん剤2種の点滴にかかる時間はそれぞれ1時間程度と聞きましたが、実際はそれよりも、もうちょっと長くかかりました。(初回はゆっくりしたスピードで点滴するのかな?)
それぞれを詳しくお話すると...
「お昼ご飯はふつうに出てきます」
朝食が終わるとすぐ、8時半くらいには若い男性のドクター(麻酔科のドクター?)が点滴の針を刺しにきました。
ドクターは、私の右腕(左ききなので)の肘と手首の真ん中くらい、このあたりの血管をポンポンと探りながら「初回ですよね、あぁ〜いい血管ですね〜」と、うっとりした口調で言うので笑ってしまいました。そんなに血管を愛でていただいて光栄です。
「抗がん剤も回数を重ねるうちに、だんだんと血管が細くなってしまう方もいらっしゃるので」とドクター。そうなると針を入れるのが大変なんだとか。もちろんこの時は難なく針の準備が済みました。
あとは薬を順番に入れていくんですが、この点滴は全て看護師さんがやってくれました。まず最初は薬の前に水分補給としての輸液、続けて吐き気止めなどの薬2種の投薬。これが終ったら、真打登場。抗がん剤の出番です。
やっぱりここでは少し緊張しました。抗がん剤を扱う段階になったら、看護師さんは完全防備のスタイルになるんですよね、これにちょっとびっくり。「緊急事態」な感じというか。
ナース服の上から完全に全身を覆うようなスタイルのビニールのガウンをしっかり着け、顔にはマスク、ゴーグル、帽子、手袋もして。
すごいですね...と思わずつぶやくと「ごめんなさいね、驚かせて」と。いえいえ、お世話かけます。
前日の説明でも「投薬後2日間は、トイレは蓋を閉めてから、2回流してください」と指示されていたし(微量だけど抗がん剤が排泄物と一緒に出てくるそうです。それが何かの拍子に体に触れたりするのを避けるため)「抗がん剤って、本当に強い薬なんだな」と看護師さんの姿を見ながら実感しました。
看護師さんは抗がん剤の点滴がスタートしてから10分間は付き添ってくれて、とても安心でした。
その時に「今日はお昼ご飯はなしですよね?」(お昼をはさんで点滴が続くスケジュールなので)と聞くと、「いえいえ、全然ふつうに出てきますよ」と。
え、そうなの?薬を入れながら、ご飯食べる気にはならないなぁ...なんて思いましたが、その後、お昼が差し出されたのは、ちょうど薬の交換のタイミング。
特に具合悪くもないし、お腹も空いてるっちゃ空いてるし...と、やおらお箸を手に取り、ベッドの上で黙々と食べました。白身魚のソテーとサラダ、こんにゃくの煮物と、ご飯にお吸い物、オレンジ。「車酔いする体質なのに休憩のパーキングエリアでお昼しっかり食べちゃった。この後だいじょぶかな?」みたいな気持ちになりましたが、心配ご無用。その後もすべて予定通りにスムーズに進み、全行程が問題なく終了しました。
投与中にイメージしたこと
薬の投与中は「サイモントン療法」の本に載っていた「イメージ療法」をやっていました。「療法」とか言うと特別なことっぽいですが点滴中は「薬がとても安全に有効に効いている!」とイメージした..ってだけです。
またまた登場、サイモントン療法。お世話になりっぱなしですね。この「イメージ」がサイモントン療法の真骨頂なので、愛読者としては「ここで役立てずにどうする?」です。治療の第2チャプターである抗がん剤治療から、これも実践へ。積極的に取り入れることにしました。
その「イメージ」について、本ではこんなふうに書かれています。
もしあなたが現在、何らかの治療に取り組んでいるなら、その治療に対して、どのようなイメージを持っているかを振りかえってみてください。
<中略>
治療に対するイメージが、病気の進行や治療の過程に影響を与えるということは、医療現場の研究でも明らかになってきています。
<中略>
「これが身体に悪い」「ぜんぜん効果がないに違いない」などの思いを抱きながら治療に取り組むのは効果的ではありません。「治療が、自己治癒力の強力なサポーターとなって効果的にがんに働きかけ、がんを消していく」というイメージをはぐくみましょう。
うんうん、飲み込みやすいお話です。今は病気以外のシーンでも「イメージの影響って大きい」という考え方が広く行き渡ってるように思えるし、突飛な話じゃないですよね。
サイモントン療法におけるイメージ法も、特別な決まったやり方とかがあるわけではなく「自分の望む結果を、自分のやりやすい方法でイメージすればOK」なのでとっつきやすく、実行しやすかったです。抗がん剤の投与中はもちろん、それ以外も治療中は毎日折に触れて「がんは消えていく」「体調が良くなる」をイメージするようにしました。ストレッチも、伸ばしている筋肉を意識すると効果が上るっていいますもんね。それと同じだよね、って思いました。
私が具体的にイメージした内容については、次回に。「ドセさま、パクリくん、頼んだよ!」(つづく)