鉄道の町と食堂車【ドイツ鉄道旅行2023】
Nürnbergは人口51万人でバイエルン州第2の都市である。中世から神聖ローマ皇帝が滞在した歴史を持ち、ナチス政権下では党大会が開催され、戦後はニュルンベルク裁判の舞台になったことでも知られる。
Nürnbergは「鉄道の町」でもある。ドイツで最初の鉄道はNürnbergと隣町のFürthの間に1835年に開通し、現在でもNürnbergは鉄道交通の要衝である。中央駅の近くには1899年に開設された交通博物館があり、多くの歴史資料や鉄道車両が保管されている。
Nürnberg Hbfでは、まっちゃんパパが待っており、さらにヨーロッパで鉄道ジャーナリストとして活躍している友人も長距離バスで合流した。この4人で観光するとなると、ドイツではNürnberg以上の街はないであろう。
ロッカーにスーツケースを預けて、交通博物館に向かう。交通博物館はドイツ鉄道が運営するDB Museumと通信博物館からなる。もちろん、我々は前者をゆっくり見て回ることとする。
鉄道開業当初から現在まで、展示は多彩である。特にまっちゃん親子の実体験に基づいた解説を聞きつつ、東西ドイツの統一前後の展示を観て回るのは特に興味深い。そして、多くの保存車両や鉄道模型も見応えがある。
15時40分に見学を一旦切り上げてNürnberg Hbfへ。ここで虹色帯のICE 3を撮影する。
再度交通博物館に戻って、売店でお土産を調達し、さらに鉄道模型店にも立ち寄る。心御案だけでなく、中古品の在庫も豊富で気になるものは多いが、ここは我慢。旧市街を歩いて、中心部に近いレストラン、Bratwursthäusleに入る。ここはドイツでも人気のあるソーセージ、ニュルンベルガーの有名レストランである。屋外の席に腰を下ろす。ブナの木で焼いた焼いたソーセージは香ばしく、格別に美味しい。ビールも進む。
食事を終え、Nürnbergに戻る。友人は再び長距離バスに乗り、まっちゃんはMünchen Hbf行のICEに乗った。まっちゃんパパと二人になり、運転士としての現役時代の話を聞く。そして、今度は是非家族で自宅に泊まりに来いと、その心遣いが嬉しい。
15分程遅れて、München HbfからのICEが入線して来る。ICE 3を2本連ねた編成で、ここで分割して、前寄りの編成はBerlin行ICE 1000、後寄りの編成はDortmund行ICE 526になる。まっちゃんパパはBerlin行に乗車し、私はICE 526に乗る。先ほど見送った虹色帯の304編成が充当されている。
車内は混雑していて立客も多いが、1等車コンパートメントに空席があった。19時を回った時間でもまだ明るく、車窓風景を楽しむ。
Würzburg Hbfに近づいたところで食堂車、BordRestaurantへ向かう。友人の言葉をかりれば「食べて残そう食堂車」というわけである。フラムクーヘンをつまみにワインでも、と思っていたが、フラムクーヘンは売り切れ。メニューを眺めているうちに、メイン料理であるKalbsgeschnetzeltes mit Kartoffelröstiを注文する。かなり美味しくて良い意味でビックリ。そして、車窓は最高のスパイスである。最後にビールも一杯。
自席に戻ると、列車はもうAschaffenburgを過ぎており、21時20分過ぎにFrankfurt(M) Hbfに到着する。
ICEの発車を見送り、S-Bahnに乗り換える。S-Bahnも遅れていたが、幸いにもそれほど待つこともなく列車が来る。空港駅を過ぎて一駅目、Kelsterbachで下車し、近くのホテルに到着、もう22時である。明日は帰国日である。