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毎日映画を観ている気がする日記(2021/08/09/Mon-08/14/Sat)

08/09/Mon
寝起きジム、ちょっと仕事。
朝から映画館へ「サイコ・ゴアマン」を観に行く。
コロナ禍においてド偏見は承知だけど心斎橋の密度は不安になってしまう。年齢層も若いだけに皆は大丈夫でも僕は…という気持ちになり速攻で空いているスタバに移動。
多くの店が11時オープンの街なので午前中は空いているのが有難い。
「サイコ・ゴアマン」の客層は8割男性で部室の匂いがした。内容的にも本当にB級映画や特撮への愛がてんこ盛りで馬鹿馬鹿しくて、それでも凄いクオリティーで画も観やすい(1億以上の予算が掛かっているだけある)しテンポも絶妙で全くダレないので最高だった。
宇宙を滅ぼす力を持つモンスターが何故か庭先に封印されていて、それを解いて力の源を手に入れたはちゃめちゃな性格の女の子にモンスターが四苦八苦するというのが主な展開で、女の子は自分至上主義だし父親は堕落系クソ男だし(この優しげな父親の酷さが本当に素晴らしいまでのクソっぷりで暴力も酒もクスリもなくこのクソさは天才的だと感動した)、モンスターの方がまだ人間らしいんじゃないかというくらいのもので、それに虐げられながらも信じようとするお兄ちゃんがこれまた100点の気弱キャラでたまんなかった。
痛烈にナンセンスなセリフも飛び交うけれど別段下品でもないのは、小学生の女の子がその大半をど真ん中へ元気よく投げ込むからなんだろうなと、子供が外れた音程で絶唱しても歌が素敵に聞こえる、みたいな現象を映画でも体感出来た気がする。

08/10/Tue
寝起きジム、ちょっと仕事。
普段は朝から夕方まで会社にいるのでお金で解決している食事やそれに付随する食器洗い、自炊の頻度が上がると排水口の掃除も比例する。毎日ジムに行けてしまう故に頻繁に洗濯など、平日よりも家事の分量が多くて、しかも当然お給料も貰えないので仕事の方が楽だなと思う。
連休の中頃は大体そうなって、そこを抜けると無心でこなせる様になる。
アマゾンプライムビデオで「ボーダー 二つの世界」を観る。
ちょっと変わったラブストーリーかと思ったらトロールの伝承を元にしたファンタジーだった。
知らなかった自分の根本の可能性を疑い、納得がいくに従って感情が強くなっていく人間として育ったトロールの主人公が、自身のルーツに委ねてしまう事と人間として積み上げてきた価値観との間で揺れる姿が切なかった。


08/11/Wed
朝からちょっと仕事。
コロナワクチンの接種に向けてビビッて体力温存のつもりでジムはお休みした。
自衛隊がグランキューブで開いてくれている集団接種の予約が取れたので無料シャトルバスで向かう。
バスの出発のお見送りから帰路につくまで、何から何まで丁寧に対応して頂いて申し訳なくなる。
自衛隊は本当に凄いなと災害の度に感じるけれど、コロナでも痛感する。戦争云々とズレた叩き方をされることもあるけど、問題は自衛隊という組織じゃなくてその運用の仕方を決めている側にあるし、要するに投票権のブーメランだよなと思う。
文句は言うけど助けて貰って当たり前みたいなダサい人間にはなりたくないな。
大阪市の会場では歯科医の方々が接種に当たられている様で、これも有難いなと思うし、それだけ手を貸して貰っても果てしなく感じる人口が住んでいるんだなと実感する。
他の会場は解らないけれどエスカレーターを上手く使って流れる様に工程が進むので、30分前くらいまでに会場入りすれば待ち時間0で移動して説明を受けて書類を確認して貰って、と接種まで待ち時間というものがなく過ごせる。とんでもなく整備されていて感動してしまった。
注射は針を刺した肩がほんの少しダルいくらいで済んだ。2回目の接種の日付を忘れる人が多いのか、次の予約日を何回も確認してくれた。
夜になっても元気だったのでアマゾンプライムビデオで「ブックスマート」を観る。
劇場で観て滅茶苦茶面白かったのでアマプラに追加された時は歓喜の声をあげた作品。
ガリ勉生真面目な2人がチャラチャラしている(様に彼女たちから見える)クラスメイトのプロムに青春取り返してやると参加することで彼らとの距離が近くなっていくという青春コメディーなんだけど、笑える上に励まされる部分が多くて、ちょっと大味な所も含めてとても好きだ。
今回も感動したのでまた観なければと思う。

08/12/Thu
朝からちょっと仕事。
1回目のワクチン接種は熱などの副反応もなく、倦怠感もなく、ただ肩が筋肉痛の様な状態なのでジムに行きかけたけれど、運動することで急激に具合が悪くなると自業自得過ぎるのでやめておく。
アマゾンで予約して買った品田遊さんの「ただしい人類滅亡計画」を読む。
半出生主義というものを対話を通じて「こういうものだったんだな」と知る機会になった。
アマゾンプライムビデオで「ジョーカー」を観る。
絶対好きだけど絶対辛い気持ちになると思って先送りにしていたらこんなタイミングになってしまった。
本人が打開できなさそうもない程の不幸からスタートする、という事についてネガティブ故に凄く考えてきて、親ガチャ、環境ガチャなど全てに敗れた状態でアーサーがジョーカーになるまで(ならなくても群衆のピエロの1人になっていたかも)のストーリーがやっぱりズシンと重たくて辛くなった。
現実にもメンタリストの人が酷いことを平然と述べていて、ゴッサムシティの勝ち組たちの優生思想ぷりと被るのもあって、タイムリーさを自分の中で求めてしまったのかも知れない。
現実が酷過ぎるから一旦フィクションを通してから直視し直すという感覚。面倒な工程だけど心臓が弱いんだと直感的に感じているからそういう手段をとったんだと思う。
ジョーカーの「やるかやらないか」以外の凡人っぷりこそが彼のヴィランとしての特異さを際立たせる。その始まりとして余りにも誠実で直視し過ぎた作品だと思ったんだけど、原作ファンからするとズレだったりやり過ぎ感だったりあったりするんだろうなーと思うなどする。

08/13/Fri
朝から筋トレして、ちょっと仕事。
劇場に「フリーガイ」を観に行く。
このお盆休みは兎に角毎日何かを観ているな、と思いながら、公開がスーサイドスクワッドと被った故に初日なのにスクリーン滅茶苦茶小さいという劣勢スタートの本作を忘れない内にと観る。
略奪系のオンラインゲームのモブキャラ(銀行員のガイ)がプレイヤーに恋をするというイレギュラーな展開が大きな騒動に発展していくという作品。
決まった動きだけを繰り返しすハズのモブが自分の物語を生き始める夢のある展開と、モブに対する扱い、認識のそもそもの酷さを通じて優しいって何だろうとか、社会って何だろうとか色々と考えてしまった。
過激なオンラインゲームが溢れる世の中だからこそ必要な視点だと思うし、そういう意味でも素敵な作品だったけど、そもそもまず面白かった。
頻繁にゲーム画面が映る構成も、ゲームから映画っぽ過ぎる方向へ脱線しないというバランスを保っていて絶妙だった。

08/14/Sat
朝から軽めにジム、ちょっと仕事。
アマゾンプライムビデオで「イットフォローズ」を観る。
SEXすると「何か」の標的になるという症状が感染し、その「何か」が自分を歩いて追ってくるのが見える様にな。、それに捕まると殺されてしまうというホラー映画。
YouTubeで観た予告がずっと気になっていて、ホラーはそんなに得意じゃないので中々手を出せなかった作品。
突然襲ってくる、でなくて歩くという時間をかけて確実に近付いてくるという性質により、車で逃げて時間を稼げるなどの対策が取れる分、長時間消耗し続けるという普段あまり感じないタイプの緊迫感があって怖かった。
劇中で「何か」に感染して追われるのがティーンばかりなのが年代特有の焦燥感とか、不安とか、そういうものにも重なって余計に「何か」が概念的なものに感じられた。
大人になっていくことの一端として、劇中に「親の言っていた8マイルの意味が分かった」というシーンがあり、都市部と郊外を分ける境界が8マイルだったと気付いたという話は凄く印象的だった。

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