努力するべからず
ダイエットは大体一ヶ月で一キロ減量を目標にしたほうがいい、と専門家は言いますが、なぜ私たちは二週間で五キロを落とそうとするのでしょうか。
朝はバナナを食べれば痩せる!りんごを食べれば痩せる!酢を飲めば痩せる!などなど、魔法みたいな言葉につられて初めてみるも、最初は続けられそう!と思ったのに、次第に味に飽きてきて、気がつけばポテチをつまみ、コーラを飲み、スイーツまでも平らげてしまい、バナナやりんごは何処へやら、ひたすら欲の赴くまま食い散らす人間は私だけではないはずです。
体重計に乗るたびに、自責の念に駆られたり、数字そのものが私を責めている、と感じてしまうのも私だけではないはずです。
それにもかかわらず毎回痩せようという気持ちだけはあって、そして毎回達成できずに、少しだけ自責をしてしまうのはもうそういうマゾヒストなのでは?とたまに思ってしまいます。
目標を達成しよう!という意思はあるのに、なぜそれに伴う努力がこんなにもできないのか我ながら不思議です。
かつて偉い人は「人はみな弱い」と言いましたが、ガチでそうであって欲しいです。
みんながみんな精神的に弱くて、努力ができない人ばかりなら、私だってきっと許されるはずです。
お菓子いっぱい食べて太ろうが、頭悪かろうが、労働意欲が少なかろうが、「人間だし、そんなに頑張れないよね、やむなしやむなし」ってことで全てチャラにしてくれる言葉として「人はみな弱い」を努力できない理由の盾として、いい感じに人生を切り抜けたいのです。
逆に言えば、みんなが努力できない弱い人間なら、私が少し努力しただけで簡単に半数より上の人間になれる可能性も秘めているので、やはり人類は怠惰であってほしいなと思っています。
みんながよわよわお豆腐メンタルでありますようにと、邪な祈りを星に捧げてこの文章を終わりたいと思います。