「チョコミントの衝撃」
こんにちは、志田レナです。
突然ですが、これから怒涛のチョコミント語りが始まります。
私が7歳の頃に食べて人生観が変わった食べ物といえばチョコミントアイスです。
当時の私はミントが何なのか多分把握しておらず、チョコって書いてるから多分美味しいだろうと考えアイス屋で「これ」と指差したもの、それがチョコミントアイスでした。その時母は「これミントだよ大丈夫なの?」と言い、本当はよくわかってないのに「うん」と嘘をつきました。
当時アイスと言えばチョコばかりで、たまにストロベリーやバニラを食べてみるも「なんかちげえな」と感じていました。どちらかというと、最良ではないが食べるならこれといった具合でチョコアイスを選んでいました。
店員さんから手渡された、コーンに乗ったチョコミントを受け取って一口食べてみると、体に衝撃が走りました。この衝撃は現在も塗り替えられず、衝撃的出来事ランキング食べ物編においては、圧倒的1位を記録し続け「この1位は他のだれも塗り替えることができない」と解説の私も絶賛したほどです。
そのあまりの美味しさに一瞬でチョコミントの虜になった私は、その日からチョコミントを崇拝する敬虔な信者としての人生が始まりました。
人生観を変えたその1日は、通称「チョコミントの衝撃」と名づけられ、敬虔なチョコミント信者の私は、アイス屋に連れて行ってもらう度にチョコミントを選び続けました。
親の「他のも食べてみたら?」の声に一切耳を傾けず、頑なにチョコミントを選び続けたためか、ある日母からチョコミントに対する侮辱発言を耳にすることになるのです。
「チョコミントって歯磨き粉みたいじゃん」
なんということでしょう。私はあまりのショックに怒りを覚えましたが、ショックすぎて言葉も出てきませんでした。
チョコミントが歯磨き粉!?信じられないわ!歯磨き粉よりも遥かに美味しいじゃない!
今となれば無数に出てくる反論も当時は若さゆえに押し黙ることしかできませんでした。
それから十数年経った今、私も大人になりました。チョコミントが世間一般的にはあまり好かれていないフレーバーであることを知り、半数が嫌いと答える統計も目にしました。たしかに実際私以外でチョコミント信者の方を見かけた事もありませんでした。
しかしチョコミントは私のようなごく一部の人間からは絶大な支持を受ける神のようなフレーバーです。ですがやはり、半数の人間が大好きと言っても、もう半数が大嫌いと言われるようなものは定番として定着しづらいのが現実です。実際に最近母からブールシールアイスクリーム24個入りセットが家に送られてきた時、沢山の種類が入ってるのにも関わらずチョコミントはありませんでした。
きっと半数に嫌われていることを自覚したチョコミント様は「あたしのこと好きじゃない人もいるからギフトセットに入るのは、ちょっと…」と言って遠慮したのでしょう。
今もアイス屋の冷凍庫の片隅で半数の人間から嫌われていることを気に病んで、生きづらさを抱えているにちがいありません。
原稿用紙3枚分の狂気とも呼べるこのチョコミント語りを最後まで読んでくださったあなたは、何かしらの神様なのでしょう。
あなた様がチョコミント好きかどうかに関わらず、この迷える子羊に♡とフォローの祝福をお与えください。