随筆 親しめない旧知の友
小学生や中学生の頃から親しくしている友人というのは一体何にいるだろうか。
私には小学の頃からでは一人、中学の頃からでは更に二人いる。
しかしこの三人の全員と仲がいいとは思っていない。
一人はSNSで付き合いがたまにあるくらいで、二人とはたまに集まってTRPGをするくらいのものだ。
その中でも一人だけ、親しめない友人がいる。言葉の端々が癪に障るし、人の話に自分の主観を上乗せして傾聴する姿勢を持たないように感じる奴だ。
人が話をする時「多少の相手からのレスポンスにこういう方向のものを期待する」というのはあるだろう。同意が欲しい、慰めてほしい、同調してほしい、反論してほしい。いろいろな期待だ。
しかしそれに行き着く前に話をぶった切るやつがいる。
「明日、仲間内で自主制作をするから朝が早いんだ」という話に「自業自得だ」と返してくる。
自分で作った予定なんだから朝が早いのは自業自得だろう。相手はそういいたいのだろうが、そんなことをわざわざ棘のある言葉で言う必要があるのだろうか。
話の前後の文脈を読み取れば明日早いということの不幸自慢がしたいわけではないことは読み取れるだろうと思う。ここには詳細を記述しないし、録音データがあるわけでもないので証明は出来ない。証明してまで自己の正当性を訴えたいわけでもない。
私には自業自得という言葉はとても強い言葉であるように思う。
たまにならこういう言葉が出てきても構わない。虫の居所が悪かったのだろう、私の言い方が悪かったのだろう、いろいろなことが考えられるが、学生の頃から頻繁にあるのだ。正直、縁を切りたいと思っている。
しかし、アサーティブコミュニケーションもどきの日本人的な交流を主としてしまっている私には、どうにも場を乱すだろうなという気持ちが多くて自分の気持ちをオープンにしてこなかった。
この文章を書いている間に、このことが自分の中で気持ちの整理が行われている。次に対面した時に機を伺うなら今このタイミングで全体LINEに直接簡潔に述べた方が良いのではないだろうかという気持ちになったのでその旨を発言してみた。
対面で出来るTRPGの仲間というのは貴重な存在だとは思うが、自分の精神衛生面を大事にする方が重要だ。もしもの時は卓のメンバーから外れ、別の機会で交流が出来るようにしてみたいと思う。TRPGだけが交流の手段ではないはずだ。