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熱海

定宿

熱海に泊まる機会が多い。
そして、定宿と言える宿ができた。
なんか素敵じゃない?
定宿なんて。
いつも同じところに泊まっているだけだけど、なんか、大人な響きがする。
シェアホテル?なんていうの、寝るところはカプセルだけど、他は共用部分で楽しく過ごそう見たいな感じなところ、そういった宿なんだけど。
人見知りなくせに、そういうところを選んでみた。
もともとは、知り合いが懇意にしているところなんだけど、値段と宿の雰囲気が好きで、ここによく泊まることにしている。


美容室

私は、長らく美容室難民だった。
高校の先輩にずっと切ってもらったりしていたのだけど、その人がニューヨークに行ってしまったので、それからどこで切ってもイマイチな感じがして、困っていたこところに、ちょうど熱海で美容室をしている友達ができた。
それからは、ちょっと時間はかかるけど、そこでお願いしている。
髪型も、色も全部お任せでお願いしている。
今日も、色を入れてもらって、髪を切ってもらって、眉毛の手入れまでしてもらっている。
安いわけではないけれど、細かく伝えなくても似合う髪型にしてくれる。
色々、わがままを言っても大丈夫という安心感は、値段には代えられない。
なので、この先ずっとお願いすることになるだろう。
美容室なのに、お洒落に写真も撮ってくれる。
とっても素敵なところなので、ぜひ行ってもらいたい。


ここから

清水のお友達のところで、十分すぎるほど寝た。
気持ちも落ち着いたし、楽しい年末年始を過ごすことができた。
ありがたい。
これからが、本当の放浪になると思う。
まず、明日は長野へ行こう。
それから、福島だ。
長野へは、諏訪大社に行く。
私にはよいところだといわれたので、行ってみようと思った。
私は海が好きなんだけど、山が割といいらしい。
山があるところで定住するかもと言われた。
あと、逢ってみたい人がいる。
私の推しの母みたいな人。
どんな方だろうか。

実家へ帰る前に、もう少し本州に爪痕を残して、財布をすっからかんにしてから帰ろうと思う。
私の人生のリセットにはきっと必要なことだと、大金を財布にしまうたびに言い訳の様に言い聞かせているけれど、やっぱり必要なことだと思う。
何もかもを捨てて、預けて、置いて、それからじゃなきゃ新しいことなんてきっとできない。
荷物なんて、明日のパンツとスマホと財布だけあれば十分だよね。

柴崎紫

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