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田んぼと収穫量~できない田んぼの秘密~

前回『できる田んぼの秘密』を書きました、補足として『できない田んぼ』の事を書きたいと思います。

できる田んぼとは

作土が深く、充分に根域が確保できるたんぼです。水も滞ることなく流れていることです。


できない田んぼとは

作土が浅いために根域が確保できず、水が滞っているために水持ちが悪く、トラクターがぬかるみに入り動けなくなるような田んぼです。大事なのは表面だけでなく内部の地形です。トラクターのロータリーで耕していると田んぼの中の構造はわかり難いのですが、プラウやスタブルカルチで耕してみると内の事がよく分かります。
田んぼが乾いていないのにロータリーで耕す事を繰り返すとロータリーの爪の深さで硬盤が出来てしまい作土が浅くなってしまいます。
田んぼの境界に高畔や道路のコンクリートなどがある場合、田んぼの中の水脈が遮断されてしまい行き場のない水が田んぼの中の見えない所に溜まってしまいます。そうすると田んぼはぬかるみ、作土は深そうに見えますが実際は灰色のグレイ層となり、酸素不足となり根も伸びません。

これが『できない田んぼの秘密』です。

ではどうするか?

プラウやスタブルカルチなど深く耕せる作業機で硬盤まで耕すと作土は再び深くなります。ぬかるむところも一度深く耕すとグレイ層も解消されトラクターがぬかるむ事もなくなります。田んぼの内部が均平になれば一部に水が滞る事もなくなります。ただ、地下水脈についてはほ場整備前の地形も深く影響をするので全てが良くなるわけではありませんが、少なくともトラクターがぬかるみにはまり動けなくなるという事は解消されるはずです。
ほ場整備の仕方によっては作土が浅くプラウの爪が刺さらない田んぼもあります。そのようなとこのはサブソイラによる心土破砕も有効だと思います。

大地の再生を行う、一般財団法人 杜の財団の矢野智徳氏はこのような作業機を使わずに土壌改善を行っています。それも一つの解法だと思います。

木村秋則氏は田んぼを掘って作土の深さを確かめていました。

田んぼの中まで目を向ける事が重要だと思っています。

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