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田んぼと収穫量 ~できる田んぼの秘密~
収穫量の測定と分析
現在では、田んぼの収穫量と食味値はコンバインで刈り取りしながら分かります。コンバインに収量センサーと食味センサーが搭載されているので田んぼ一枚一枚で測定出来ます。クボタのKSAS(KUBOTA SMART AGRI SYSTEM)を使えば田んぼ毎に色分けされグラフで表示されます。そのデータがこれです。
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よくできる田んぼは毎年よくでます。
できない田んぼは毎年よくないです。
よくできる田んぼの圃場番号1041と370とできない田んぼの742と422をグラフで表示してみます。
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これを見るとできる田んぼとできない田んぼは平行線を辿ります。毎年気候変動があり、田んぼでは様々な条件が変って来ます。このため毎年毎年、収量の善し悪しがありますが、できる田んぼとできない田んぼは下げ止まることはなく平行線で推移します。この間にはなにかがある。田んぼの持つポテンシャルに差があるということです。
そしてこの差は昔から米作りをされている方は感覚的によく知っています。このあたりの田んぼはよく出来るとかこのあたりはよく出来ないと分かっています。だからよくできない田んぼから先に手放して行きます。このため就農したてで入手出来た田んぼほど出来が悪く、後からの田んぼの方が出来が良かったりします。とにかくできる田んぼとできない田んぼにはポテンシャルに差があるという事です。
同じような作業をしているのに、あの人は毎年よくできて、あの人は毎年出来が悪いということが起こります。多くの圃場を持つ生産者の場合には、田んぼ毎の差というように受け取る事ができます、もし小規模の農家はできるエリアのみ、または反対にできないエリアのみが当たることになります。その場合は、できる田んぼの人は「あの人は技術が高い」と言われ、できない田んぼの人は「あの人は何をやってもできない、やり方が間違っている」と言われます。また当の本人も「自分はできる」「自分はできない」と思うとい思います。しかしその差はポテンシャル。
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できる田んぼとは?
できる田んぼの要因はなにか?それは『水』と『根』です。根域がちゃんと確保できる作土と滞りなく流れる水です。それは圃場整備の影響を受けています。圃場整備前の田んぼは水の流れに沿って田んぼができ、長い年月を経て作土が形成されて来ました。その田んぼを圃場整備の時に作土を持ち出したのでか補充したのか、その深さは、作土層の下はどのような工事をしたのか、それで田んぼのポテンシャルに差がつきます。水はもちろん用水の水の流れが一番なのですが、圃場整備で地下水脈が遮断されていないか地中の水の流れも関係してきます。地下水が滞ると水持ちが悪くなったり、機械が埋まって動けなくなるからです。
よくできる田んぼとは、圃場整備をしていない田んぼや作土が深い田んぼです。
慣行農法では肥培管理により、田んぼのポテンシャルがぼやけてしまいますが、自然栽培においては顕著にその差が出てきます。良く耳にするのは「自然栽培を初めたばかりだけどあの人はよくできる」、この場合圃場整備していない田んぼの場合が多いです。
最後に
ここまでの話で大前提があります。それは稲の生理に沿った管理を行っている事です。田んぼのポテンシャルが高くても、稲の生理に沿った栽培方法と管理を行っていないとそれはよくできません。
稲の生理に沿った栽培方法はまた後日書きたいと思います。
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