ユニクロの店内写真をみて考えた、ルッキズムについて
昨日、ユニクロに行ってきました。
洋服を買うのも久しぶりなので、大量に買ってしまいました。
買い物をすませて、妻が会計しているのを待っている間、店内に掲示している写真を何気なく見ていました。
私の若いころのユニクロは、スタイル抜群の外国人モデルがカッコよくキメている写真ばかりだったと思います。
今は、いろんな人種のモデルが採用されています。
そして人種だけではなくて体形もさまざまです。
普通の体形で雰囲気もふくめて一般人に近い感じのモデルが多く、まさにモデル!といった体形の人はほとんどいないことに気づきました。
広告は時代を映す鏡ともいわれますが、ユニクロの広告からも時代を感じます。
つまり、多様性と反ルッキズムですね。
ルッキズム(外見至上主義)についてなんですが、私は反対です。
社会において人を不快にさせないための身だしなみは最低限必要だとは思いますが、顔の美醜やスタイルで人を判断することは極力しないように心がけています。
美に対する憧れは昔から存在していたと思いますが、ルッキズムはマスメディアが登場してから加速してきたのではないかと思います。
マスメディアは、美しくなければいけない、外見をよくしなければならないと強迫観念を植え付けてきました。
それにより、美容に関するいろんな商品を売りつけることに成功してきたのではないでしょうか。
しかし、植え付けられたルッキズムは私たちの生活に悪影響を及ぼすようになってしまいました。
就職活動や入試などでも、外見が大きくかかわっていることが明らかになっています。
外見が良いからと言って中身までよいとは限らないのですが、私たちは無意識のうちに外見が良い人は中身までよいと考えてしまいます。
これは、ハロー効果と呼ばれる認知バイアス(認知のゆがみ)の一種です。
このような認知バイアスが生まれてしまった原因の一つは、マスメディアによるルッキズムの植え付けがあると考えています。
マスメディアは自分たちが植え付けてきた固定概念を取り払うための努力をする義務があるのではないかと考えます。
しかし、マスメディアが反ルッキズムに舵を切ったとして、私たちがルッキズムから完全に脱することができるでしょうか?
現状ではなかなか難しいと考えます。
1つには、SNSの存在があります。
今、若い人たちの間で人気のTikTokなどのSNSですが、顔に加工フィルターを使って投稿をしている人が多いようです。
ある調査では、若い女性の3割が外見を変えるフィルターを使っていない自分の写真をオンラインに投稿するなどありえないと考えているという結果がでています。
加工フィルターを使った自分と現実の自分とのギャップに悩み、美容整形手術を行う人もいるようです。
画像加工した自分の顔を理想の自分の顔だと思い込むなんて、なんとも恐ろしい話に感じますね。
しかし、SNSが完全に悪いというわけではありません。
そのSNSの中から「画像加工をやめよう」と呼び掛けて加工しない写真をのせるインフルエンサーが現れています。
また、「画像加工できないこと」を特徴とするSNSも登場したりしているようです。
今は、多様性やルッキズムなど価値観の大きな変換点にいるのだと思います。
この先、マスメディアやSNSがどのように変化していくは分かりません。
ただ、私も子を持つ親として、子供たちには見た目で悩んだり自分の外見をコンプレックスに思うことが無いように願っています。
マスメディアやSNSには大きな社会的責任がありますが、私にも親としての責任があります。
まだ子供たちは小さいため見た目で悩むことも無いようですが、今後大きくなるにつれて発生する悩みに寄り添い、話し合っていければいいなと思います。