【TikTokの始め方】運用方法からバズらせ方まで現役マーケターが解説
「TikTok」とは?押さえておきたいポイント
「TikTok」とは、中国に本籍を構えるBytedance社が提供する、縦型短尺を中心とした動画シェアサービスです。
2023年1月6日時点では、世界ダウンロード数20億を突破し、国内MAU(月間アクティブユーザー)も1,000万人に迫っています。
現在、TikTokユーザーの平均年齢は34歳です。若年層だけでなく、全年代から支持を集める全世代型SNSになりつつあります。
企業がTikTokを活用するメリット
TikTok利用者の多くは情報感度が高く、興味のある情報の受発信に積極的です。そのため、TikTokを通じた情報発信は、自社サービスへのアクセス回数を増やす起爆剤になり得るといえます。
ただ、ユーザー数や、ユーザーの属性だけがTikTokの魅力ではありません。高い操作性やトレンドのキャッチアップが容易であることなど、企業が使うべきメリットが数多くあります。
メリット①:簡単に高クオリティな動画を投稿できる
動画編集に関する知識がなくても、簡単に高品質な動画を作成できるのが、TikTokのアピールポイントの一つです。
通常、動画編集の際には、ソフトに関する知識やトレンドなどを理解する必要があります。
しかし、TikTokでは、動画作成に必要なツールや音楽、フィルタなどがテンプレートとして用意されています。
具体的には、以下のような編集を無料で快適に活用できます。
エフェクトを選べる
倍速を変えられる
動画映えする音楽が多い
TikTokアプリでも動画編集することは可能ですが、動画の編集クオリティにより再生回数は大きく変わってくるため、より高いクオリティを追求する場合には編集アプリの使用をおすすめします。
そこで今回、現役マーケターがおすすめする編集アプリがこちら。
TikTokを運営する、Bytedance社が提供する編集アプリ『CapCut(キャップカット)』です。
『CapCut』は、誰でも無料で利用することができ、操作方法も比較的簡単であるため、動画編集初心者の方におすすめです。
実際にCapCutを使用すると、具体的に以下のようなことが可能になります。
動画のカット・複製
テキストや効果音、BGMの挿入
音声や速度調整
逆再生
CapCutを使いこなすことで、TikTok内での編集よりもワンランク上の動画編集が可能になります。
メリット②:投稿動画のパフォーマンスを分析できる
TikTokのビジネスアカウントでは、投稿した動画からアカウントの分析やフォロワーの分析をすることができます。
分析することのできる項目は、以下のようなものです。
合計再生時間
合計視聴回数
平均視聴時間
トラフィックソースの種類
視聴者の所在地
これを利用することにより、効率的に改善できるため、PDCAを回しやすくなります。
自分の投稿の中でも特に人気の動画だけをピックアップして分析したり、反対に人気のない動画から改善点を探ったりすることも可能です。
本格的にTikTokアカウントを運用したい方は、投稿動画の分析のため、必ずビジネスアカウントを利用するようにしましょう。
メリット③:ユーザー参加型のプロモーションがさかん
TikTokでは、企業やTikTokによってハッシュタグを用いてユーザー投稿を促すキャンペーンがよく行われます。
それらのキャンペーンを利用して拡散やフォロワー増加を狙うユーザーの動きもあるため、このユーザー参加型のキャンペーンに取り組みやすい環境ができているのです。
ユーザー参加型のキャンペーンに便乗することで、フォロワー以外のユーザーへの自社の認知を広げられることができるでしょう。
TikTokアカウントの開設方法
TikTokを運用するメリットをご紹介した上で、実際にアカウントを解説する方法を解説していきます。
①:アプリをダウンロードする
TikTokは、アプリだけでなく、パソコンからブラウザ版を利用することも可能です。
ただし、動画編集や外部リンクの設定ができないなど、スマートフォンからの利用に比べて機能が制限されてしまいます。そのため、TikTokはスマホアプリからの利用がおすすめです。
②:アカウントを新規作成する
TikTokのレコメンド画面(おすすめ動画が自動で表示される画面)が表示されたら、画面下部の一番右にある『マイページ』→『登録』をタップします。
アカウントは次のいずれかを使って新規作成可能です。登録方法を選択したら、次に進みましょう。
電話番号またはメールアドレス
LINEアカウント
Apple ID
Twitterアカウント
Googleアカウント
Facebookアカウント
カカオトークアカウント
企業アカウントの場合は、個人のSNSで登録するのではなく、管理がしやすいメールアドレスで登録することを推奨します。
③:生年月日を設定する
登録に利用する電話番号 or メールアドレス or SNSアカウントを選択したら、続いて生年月日を設定します。
※ 各SNSアカウントで生年月日を設定済みの場合は、SNS連携後この工程はスキップされます。 生年月日を選択して「次へ」をタップしたら、電話番号またはメールアドレスを入力して次に進みます。
④:パスワードとユーザー名を設定する
続いて、パスワードを設定します。8〜20文字かつ数字・文字・特殊文字を組み合わせる必要があります。条件を満たしたパスワードを入力し、「次へ」をタップしましょう。
最後にユーザー名を設定します。半角英数字、アンダースコア(_)、ピリオド(.)を組み合わせて入力してください。
ユーザー名はあとから変更することも可能です。 「登録」をタップしたらTikTokのアカウント作成は完了となります。
⑤:ビジネスアカウントに設定する
アカウント登録が完了したら、ビジネスアカウントの設定を行います。
まずは、画面右下『プロフィール』をタップ。
続いて、画面右上の「三本線」をタップ。
次に、『設定とプライバシー』の『アカウント』をタップ。
『ビジネスアカウントに切り替える』をタップ。
アカウントのカテゴリーを選択して『次へ』をタップすれば設定完了です。
TikTokの動画投稿の仕方
スマートフォンアプリの場合は、ホーム画面中央の「+」のアイコンをクリックすると投稿画面に遷移します。
投稿したい動画を選択したら、動画の長さや内容を自由に編集し、楽曲を選び、ハッシュタグやキャプションを入力して投稿します。
TikTokでは一度投稿した動画を再編集・修正することはできませんが、キャプションは投稿後にも編集可能です。
企業アカウント運用を成功させるポイント
実際にアカウントを開設した後、どのように運用すればいいねやフォロワーを獲得できるのでしょうか。
運用を成功させるためのポイントをご紹介していきます。
①:ベンチマークを設定する
ベンチマークアカウントとは「アカウントを運用するうえで目印となるアカウント」です。アカウント運用を成功させるためには、目標となるベンチマークアカウントを設定しておきましょう。
ここで気を付けたいのは、ベンチマークアカウントを1個に絞らないことです。
(1)発信テーマ(軸)、(2)演出、(3)企画、(4)見せ方、(5)撮影、(6)編集、(7)話し方、(8)台本の構成、(9)音楽、(10)サムネイルなど、それぞれにベンチマークアカウントを用意することで、より個性の引き立つアカウントを運用することができます。
②:広告らしくない投稿を心がける
自社の商品やサービスをアピールする動画を投稿する際には、広告らしくならないよう心がけるようにしましょう。
ユーザーは宣伝色の強い動画を嫌うため、目に触れてもすぐにスキップされてしまいます。
目的が自社製品やサービスのPRだとしても、まずはユーザーが楽しめるコンテンツづくりを心がけることが、TikTokの運用効果を生み出すキーポイントです。
業界他社の導入事例
ここでは、企業がTikTokをどのように活用しているのかを具体的に見ていきましょう。
ドミノピザ
TikTokを積極的に利用しているドミノピザ。ピザをつくる過程の動画を中心に投稿し、TikTokユーザーに商品やブランドのPRを行なっています。
同アカウントの投稿でお手本にしたいのは、動画の加工のユニークさです。TikTok上で流行っている曲を使用したり、流行のハッシュタグをうまく取り入れながら動画を制作しています。
特に、空耳を活用した動画のユニークさはTikTokユーザーにも大好評で、なかには40万以上のいいね、3,000件を超えるコメントを獲得している「バズ動画」もあります。
また、ユーザーからのコメントやユーザーへの質問など、コミュニケーションを積極的に行なっているのも特徴的。TikTokのトレンドを押さえたアプローチにより、ブランドの好感度アップにつながっている事例です。
ロート製薬
ロート製薬株式会社のTikTokアカウントでは、自社商品を使ったスキンケア動画を投稿しています。
特筆すべきは、中途半端なことをせず、トレンドのフォーマットにどっぷり浸かっているところ。
大企業はお堅いイメージがある分、トレンドに乗るだけで親近感がグッと湧いて勝ち抜けます。
ポケモン公式
音楽に合わせてポケモンたちがダンスをする様子などを投稿されています。
現実世界とゲーム世界の境目をなくし、臨場感や没入感を味わえる工夫がされていて好印象です。
企業マスコットなどがある企業は参考になるのではないでしょうか?
TikTokで「バズる」ための裏技
「バズる」とは、多くの人に拡散され、注目を浴びるという意味です。SNSに限っていえば、ある投稿が多くの人の目に触れることを指します。
「せっかく手間をかけて投稿するならば、バズりたい」と考える方も多いはず。押さえるべきポイントは、TikTokのアルゴリズムです。
TikTokはコンテンツ自体を評価し、適切に視聴者に届けるため、TikTokの投稿がバズるかどうかは、コンテンツそのものの魅力に大きく左右されます。
では、TikTokでバズるコンテンツとはどのようにしてつくるのでしょうか。
ここからは、TikTokでバズるコンテンツを生み出す方法を伝授していきます。
①:最初の2〜3秒で興味を持たせる
TikTokは「最初の3秒が勝負」と言われています。ユーザーはコンテンツをパッと見て「面白くなさそう」と思ってしまうと、すぐにスワイプして次のコンテンツに遷移してしまうからです。
TikTokにおける最初の2〜3秒は、YouTubeでいう「サムネイル」の役割を担っています。そのため、冒頭には視聴者を引きつけるような工夫が必要です。
コツは「続きが気になる」「オチが気になる」と思わせられるようなインパクトを冒頭に持ってくることです。
②:流行りの曲を使う
トレンドの音楽を使うことは、バズらせる上でとても重要になります。なぜなら、TikTokユーザーは、動画への興味の有無を瞬間的に判断するからです。
トレンドの音楽を活用した動画は「流行っているフォーマット」としてユーザーが認識するため、それだけでスワイプする手を止めてもらえる可能性があります。
③:トレンドのダンス
アイドルやインフルエンサーなどが発信して、話題になっているダンスを真似して踊る動画を投稿すると、ダンス自体の魅力やユーザーの高い情報感度により、動画を見続けてくれる可能性が高まります。
また、ダンスをしている出演者には、コメントやいいねが付きやすい傾向にもあります。
④:ハッシュタグを活用する
TikTokの動画を投稿する際には、ハッシュタグの選び方も重要です。
ユーザーの中には、ハッシュタグ検索を利用して、話題になっている動画を探す人がいます。そのため、トレンドや内容に関するハッシュタグを入れることにより、ユーザーの検索にヒットしやすくなります。
本記事のまとめ
今回はTikTokの開設方法から運用方法までを詳しく解説していきました。
TikTokは、今や「世界で最も拡散能力のあるSNS」といっても過言ではありません。今後ますます、ビジネス用途でTikTokへ参入する企業が増えていくことでしょう。
TikTokの運用方法をマスターすれば、自社の商品・サービスの認知拡大に絶大な効果を発揮してくれます。トレンドの波に乗り遅れないよう、いち早く着手することが重要です。
ただ、TikTokはトレンドの映り変わりが速いので、流行の変化を捉えるのが大変です。
もし、運用でお困りの場合や、社内での運用が難しいという場合には、SI株式会社にご相談ください。