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親愛なる 毎日学校に行くのなんかしんどい人へ

毎日学校に行く人、行かない人、行きたい人、行けない人。なんにしても、きっとみんな色んなことを考えていて、日々悩んでいる。

いろんな背景や理由を持った人がいるけれど、私は学生時代「特別な理由はないけど、毎日学校に行くことが難しいなあ」と思っていた。



1. 学校生活が始まる私の姪


私の姪は来年小学生になる。これから彼女の世界は段々と広くなるだろう。一人で立てるようになるにつれて、今まで目に入っていなかった世界が見えてくる。

これからの彼女について20代後半の私にわかることは、きっとこれから様々な悩みが生まれること。それらを通り過ぎた私からすると小さな悩みだったな、と思うことも彼女にとっては目前の大きな問題で、一つ一つ解消していくことがどんなに勇気がいってドキドキすることか。

想像するだけでもお腹が痛くなりそう。

ここで言いたいのは、問題が起こった時、友達や大切な人を傷つけていないのであれば「回り道をしてもいいよ」ってこと。

自分の中の問題や一人でどうしようもできない悩みだったら、一旦悩みの原因から離れてみてもいい。

回り道や離れてみる時に心を引き止めるものが、周囲からの視線や評価、社会的な流れであるなら、それらは一旦置いていこう。



2. 子どもも大変


大人になってみてわかったけど、大人って大変。

でも、子どもの時も今と同じくらい大変だった。


子ども(学生)時代はたくさんの新しいことに触れられる素晴らしい時間であると同時に、自分の外見も中身も周囲も大きく変化していく時間でもある。たくさんの変化に揉まれる大航海時代かもしれない。


私自身の話をすると、私は新しい刺激と変化を自分の中で処理するのが苦手だった。目まぐるしくやってくる変化に疲れてしまったとき、嫌なことから逃げていた。

私の逃げ方は学校を休んで、ひたすら自分だけの時間を過ごす。当時両親は共働きだったし、幸い日中は私一人だけの時間だったから好きな漫画のキャラクターを模写したり、ずーっとテレビを見ていたり、好きなことをしていた。当時はなんとなく体を動かす気になれなくて、ずる休みだなあと罪悪感も感じながら大体月に一度休んでいた。

学校を休むとき、小学生の頃は「なんか頭痛い。熱あるかも」とか下手な嘘をついたりしながら母を説得していたけど、中学生になっても定期的に休みたがる私に、母が一度真っ向勝負してきた。



3. 母との真っ向勝負


詳細は忘れてしまったけど、いつも通り学校を休みたい私とそんな私が心配だからこそ学校に行かせたい母。

私は自分の部屋に立てこもって、母が部屋に入ってこないように内開きのドアの目の前にソファを移動させて開かないようにして、自分でもソファを全力で押さえて「学校にはいかない!」と泣き叫んでいた。

一方母は、普段の華奢な体からは全く想像できない力でドアをこじ開けようとしてきた。「学校に行きなさい!」と叫びながら。ドアは母の驚異的な力で段々と開かれてしまっていた。母はきっと、ここでつまづかせたままで今後大丈夫なのかと心配だったんだろうと思う。真意はわからないけれど。


本気の母が本当に怖かったし、何故こんなに必死で学校に行かせようとするのかがわからなかった。


結局押し問答の末、私はその日学校を休んだと思う。その後どういう話し合いをしたのかは覚えていないけど、あの真っ向勝負以降、母は私が「今日は休みたい」と言ったら理由を聞かずに休ませてくれるようになった。頻度は変わらず、大体月に一度。



4. 「回り道」の欠点


学校を頻繁に休んでいたことを自分自身、少し失敗したかなと思ったこともあると伝えたい。

中学時代の成績は平均より少し上くらい。委員長をしたりして委員会活動や部活もそこそこ頑張っていた。高校受験の時に志望校の前期入試を受けて、結果は担任の先生から教えてもらう形式だったのだけど、残念ながら落ちてしまったと伝えられた。落ちてしまった大きな理由は「欠席日数が多かったこと」だった。

正直「こういうところで響いてくるんだなあ」と思った。

その志望校には結局後期で合格できたけど、学校に行っていたら行っていたで有利に進められることもあると学んだ。(そりゃそうだ)

でもこの大変さだって、乗り越えられないものじゃなかったし、無理に同じ道を進まなくても違う道を探しても良い。


5. それでもいい


結局このnoteで何が言いたかったのか。

最初に書いた通り「回り道をしてもいいよ」ってこと。

姪に向けて、昔の自分に向けて。

学校を休んだことで大変なことももちろんあるけれど、今の自分の心を守ってほしい。自分の心を守れるのは自分だけだから。

親が心配して泣くかもしれない?

親は心配するものだから何しても泣かせるときは泣かせちゃう。でも一番に願っていてくれていることはきっと、健康で元気で過ごしてほしいってことだと思って好きに生きていかない?そして月に一度「ありがとう」を伝えたら、いいんじゃないかな。


私は今も回り道の真っ只中で、不安なことがたくさんある。(税金払えるかなとか、仕事見つかるかなとか。)それでも生きていけてる。

人生うまくいってるなーなんて思えないし、20代後半のくせに未だに親から「大丈夫?元気?」って心配の連絡が来る。

親に心配かけてることは申し訳ないと思うけど、でも今の現状に心は息苦しくならない。


だからどうか、親愛なる毎日学校に行くのなんかしんどい人へ。

しんどい時、回り道が選択肢にあることを知ってほしい。

先が想像できなくても、みんなと違うことをしていても、あなたが健やかに元気であること以上に大切なことなんてあるはずがないから。




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