日本は借金大国?へっちゃらな国?
このnoteでは、1人の日本の未来を何にも考えていない若者「けん」と、
「👨けん」に何が今、日本で起きているかを教えて、未来を考えようとする「松先生」のお話である。
👨けん・・・
20代半ばの若者。派遣社員として働いているが、責任感は薄く。
今を楽しめれば良いという人間。楽観的で、鈍感で、彼女に怒られることも、多い。ただそれもすぐに忘れる。
👴松先生・・
過去から来た先生、努力家で勉強家。将来の日本を考えている。
それを身近にいた「けん」に伝え変えようとしているが、感心・感激してはすぐに忘れる「けん」に頭を抱えている。
👧めぐ・・・「けん」の恋人。けんよりは多少しっかり。
1,日本は借金大国?
👨けん 「あわわわ、日本って破綻するのですか?」
👴先生 「どうしたんじゃ、急に。」
👨けん 「先生、このニュースを見て驚いたんです!」
👴松先生「お主、1か月も前の記事を。古いのを見つけて慌てだしたのか。」
👨けん 「はい。でも、こんなニュースもあって、よく分からないんです。」
👴松先生「なるほどのう。全く違う意見を言っておるのう。」
👨けん 「そうなんです。でも、日本が経済破綻するって思うと、何か不安になって。」
👴松先生「そうじゃの。ちなみに今の日本の借金と言われる公債はどれ位か知っておるかの?」
👨けん 「いえ。知りません!なんかすごいのですか?」
👴松先生「おぉ、凄いの~。964兆円じゃ。下の資料(財務省発行 我が国財政の現状)の5ページ目を見てみなさい。詳しく分かるぞ。ちなみに地方自治体と合わせると1182兆円じゃ。」
👨けん 「1182兆円!?それって、もうダメじゃないですか!」
👴松先生「うむ。そう簡単に考えてはいかん。そんな風に思うと、すぐにもう日本はダメじゃと考えてしまう。そもそも借金を誰にしているかが大事じゃ。」
👨けん 「誰に?」
👴松先生「そうじゃ。例えば、闇金などの高利貸しに借金するとどうなると思う?」
👨けん 「死にます!」
👴松先生「そうじゃの。場合によっては、そういう事態もありうる。
それが、親から借りていた場合には、どうなる?」
👨けん 「平気です!」
👴松先生「それを平気と言い切るお主には、もう一度、教育が必要じゃと思うが。まぁ、概ねその通りじゃ。」
👨けん 「あれ?日本はどっちから借りているのですか?」
2,日本の借金はチャラになる?
👴松先生「日本の借金の多くは、日本銀行(中央銀行)という所から借りておる。
日本銀行は、国債の購入以外に、日本紙幣を発行することもしておるのじゃ。」
👨けん 「そうなんですね。日本銀行は闇金ですか?親ですか?」
👴松先生「その二択は答えにくいが、どちらかと言えば親みたいなもんじゃ。親というより、日本政府の仲間みたいなもんで、国が発行した借金(公債)を多く購入(借金を引き受ける)してくれる。」
👨けん 「そうなのですか!じゃあ、借金は踏み倒しても平気ですか?」
👴松先生「踏み倒すのは無理じゃ。ただ、日銀乗換と言って、そのまま仮換えて、借金を待ち続けてくれることができるのじゃ。だから、慌てて返す必要はない。
また、日本銀行が国債を購入するために、紙幣を発行することで、日本の中にお金が出回り、デフレ脱却にも繋がる。
下記の動画が経済の仕組みを分かりやすく教えてくれて、中央銀行(日本銀行)の役割も教えてくれるのう。」
👨けん 「見るのも大変だし、訳が分からなくなってきました。
簡単に説明お願いします!」
👴松先生「動画は優しいのじゃが、お主には難しかったか。。。。
もう少しかみ砕くとするかの。
けんが1000円しかお金が無いとする。それで1日過ごすとき、
ランチは幾らぐらい使うかの?」
👨けん 「え、300円~500円でしょうか。」
👴松先生「そうじゃの。そうすると、けんにランチを買って欲しいお店は全部、それぐらいの値段でランチを出し始める。
すると、ランチを出すお店は全部、安い値段になるのぉ。」
👨けん 「そうですね。」
👴松先生「これが、デフレと呼ばれるものじゃ。日本は1990年ぐらいから続いていると言われておる。」
👨けん 「え?それはモノが安く買えるし良いことなんじゃ。」
👴松先生「とは言い切れん。なぜかというと、世界は成長しているからじゃ。例えば、アメリカや中国は500円のランチだったところ、みんなが給料が上がって1000円のランチが一般的になったとする。
そうすると、どうなる?」
👨けん 「はい!分かりません!どうなりますか?」
👴松先生「お主、考えんかい・・。
そうすると、野菜やお肉を作る生産者は、アメリカや中国に物を売った方が高く買ってくれるので、日本には物を売ろうとしなくなる。」
👨けん 「え!」
👴松先生「すると、日本には安くて悪いモノしか並ばなくなる。
国産の野菜も肥料が無ければ作れんからの。
さらに、物も高くなる、燃料も高くなるから、生活が苦しくなる。
デフレが続くと、世界が成長するから、どんどん貧しくなるのじゃ。
そして、デフレだと日本企業は利益が上がらないから、お給料も上がらん。結果、より貧乏まっしぐらになる。」
👨けん 「困ります!」
👴松先生「困るのう。ただ、皆、貧乏に少しずつなっていると感じておらんかの?」
👨けん 「感じています・・・。僕のお財布にはお金が無い・・・。」
👴松先生「それは働いておらんからじゃ。働け。
なお、このデフレ脱却に日本の借金が関わるのじゃ。」
3,借金がデフレ脱却?
👨けん 「どういうことですか?」
👴松先生「日本が公債を発行する、すると、日本銀行が公債を買って、お金を刷るという話はしたの。
どんどんとお金が世の中に出回れば、派遣の仕事でもお給料が高くなり、
けんのお財布にも1万円が入り、ランチに1000円を出せるかもしれないのじゃ。」
👨けん 「それは豪華に食事できそうですね!」
👴松先生「ただ、そうなると、ランチの値段も500円から少しずつ上がり、1000円ぐらいになるかもしれん。マクドナルドのビックマックも世界で一番高いのはベネズエラじゃ。凡そ900円する。」
👨けん 「高いです!1000円ランチができるようになっても、ビックマック一つじゃないですか!」
👴松先生「そうじゃ。これがインフレという奴じゃ。物価が高くなる。ただ、その分、世界の成長と一緒になるから、物を買い負けしなくなるし、燃料も変えるようになる。」
👨けん 「あれ?じゃあ、インフレは良いことですか?」
👴松先生「行き過ぎるとハイパーインフレと言って、経済破綻に繋がるから注意が必要じゃが、バランスが取れていると良い事じゃ。」
👨けん 「じゃあ、借金も良いこと?」
👴松先生「デフレから抜け出すには、市場にお金を流通させることが必要じゃ。そのためには、①公債を発行する ②政府の支出を増やす ということが必要じゃ。」
👨けん 「じゃあ、今の日本はいい方向に進んでいるのですか?」
👴松先生「とも、言いきれん。例えば、持続化給付金というものがあったじゃろう。あれは殆どが再委託で中抜きをしておった。
あんな風な一部の所だけにお金が回ったとするとどうなると思う?」
👨けん 「え?羨ましいです。僕も中抜き欲しいです。」
👴松先生「うむ。素直で宜しいが、お主の感想は聞いておらん。
聞きたいのは、意見じゃったのじゃが。
そうすると、一部の企業や組織だけにお金がいきわたる。
1割の富裕層と9割の貧困層みたいになるのじゃ。
そうすると、幾ら借金を増やし、お金を増やそうが、一向に市場にお金がいきわたらんから、結果的にデフレが加速する。」
👨けん 「え?ダメじゃないですか。」
👴松先生「そうじゃ。公債のグラフでみると、国債は20年間で600兆円増えたのに、デフレから抜け出せず失われた20年という訳じゃ。
ちなみに2000年の平均年収は461万円、コロナ前の景気が良かった時で440万円。2020年は433万円。
むしろ悪化しておるのう。」
👨けん 「ええぇぇ、それはダメじゃないですか。」
👴松先生「そうじゃのう。さらに大丈夫と言う人の論も深く探ると色々と見えてくる」
4,GDP?MMT?って美味しいの?
👨けん 「色々と見えてくる?」
👴松先生「そうじゃ。主に
①GDPの10倍までは大丈夫
②MMT理論で考えると大丈夫
③経常収支は黒字だから大丈夫、みたいな感じじゃの。」
👨けん 「先生、何を言っているのか分かりません!
GDP、MMTってBBQ(バーベキュー)みたいな美味しいのですか?」
👴松先生「全然、違うわい。というか、GDPは中学校で習ったじゃろうに。
いいか、GDPはいわゆる、日本全体の儲けのことじゃ。
日本全体の儲けに比べて、借金がどれくらいあるかで考えると今は2.5倍。
さっきの日本は大丈夫という人は、借金がGDPの10倍まで借金を増やしても大丈夫と言っておる。」
👨けん 「どうしてですか?」
👴松先生「根拠はあまり言っておらんのう。ただ、日本銀行が借金を持ち続けるし、資産が多いから言っていそうじゃの。」
👨けん 「日本は資産が多いのですか?」
👴松先生「多いのう。総資産は681兆円を超える。これは世界で2番目の資産の多さじゃの。下の資料の5ページ目の資産合計がそうじゃ。」
👨けん 「じゃあ、その資産を売れば、借金は平気に。」
👴松先生「お主、明日から道路も水道も電気も何もかも使わずに生きられるのかな?
国が資産を手放すのは土地も警察も消防も何かも手放すということじゃぞ。資産があっても現金化はできんじゃろう。それで言うと、借金返済に回せるのは現金や金融資産の200兆円ぐらいじゃな。」
👨けん 「ええぇぇ。」
👴松先生「ただ、日本人自体もお金は持っておる、日本人全体の金融資産は1500兆円ともいわれておる。」
👨けん 「じゃあ、安心ですね!」
👴松先生「うむ。日本が危うくなった時に、全財産を日本政府に寄付しなさいと言って、差し出してくれるなら、大丈夫じゃ。」
👨けん 「絶対に無理じゃないですか!だったら、他のMMTっていう訳の分からない言葉は?」
👴松先生「MMT理論は、いわゆるお金を発行する中央銀行を持っている国は、幾らでもお金を刷れるから、借金がどれだけあっても大丈夫という離論じゃ。」
👨けん 「そうですよ!いくら借金あっても、2000兆円のお金を刷れば、解決じゃないですか。」
👴松先生「確かに、そうじゃの。だが、お主は、お給料をもらう時、コピー機で一万円をコピーして大量に渡された時、どう思う?」
※紙幣の印刷は犯罪です。
👨けん 「え、嫌です。なんか欲しくないです。」
👴松先生「そうじゃの。じゃあお主が飲食店を営んで、ランチ1000円じゃったとする。そして1円=1元の時に、そこに中国人のお客さんが来てランチを食べたとする。いくらもらう?」
👨けん 「え、1000元です。」
👴松先生「そうじゃの。じゃあ、中国では、コピーした紙幣もつかえたとする。そしてお主に支払うため、紙幣をコピーして1000元で払おうとする。受け取るかの?」
👨けん 「なんか嫌です。受け取りたくない。」
👴松先生「そうじゃの。お金を発行できるということは、発行すればするだけお金の価値が変わる。無尽蔵にお金を刷れるから全て解決とはいかん。
結果的にお金の価値が下がり、周囲の国から取引されなくなることもある。
MMT理論はその国の中だけでお金が回るならいいが、世界と取引するなら、どうじゃろうな。
隣で好き勝手に印刷する姿を見ると、正式なお金でも沢山貰わなきゃやっていられないと思われるかものう。
そのため、MMT理論には批判的な声も多いのじゃ。」
👨けん 「ええぇぇ!だったら、他の経常収支っていう話は?」
👴松先生「これは、良い点だと思うの。
経常収支とは日本と海外との間で行った取引の収支(赤字か黒字か)というものじゃ。日本は長年黒字を出し続けており、今年も黒字になる見込みじゃ。」
👨けん 「じゃあ、安心ですね。」
👴松先生「今はの。ただ、問題はGDPとも関連するのじゃが、
日本は今は大丈夫じゃ。ちょっとやそっとじゃ潰れん。
日銀乗換で借金もしのげるがの。
ただ、将来が危ういのじゃ」
👨けん 「・・・・はい?」
5,将来の日本は?
👴松先生「いいかの。今の日本は大丈夫じゃ。借金が1200兆円あると言われても、日本銀行が借金を肩代わりしてくれる。
むしろ市場にお金が出回れば、デフレから抜け出せるかもしれぬ。
そして、日本人の金融資産も多い。
大丈夫な要素が多いのじゃ。」
👨けん 「であれば、良いのでは?」
👴松先生「危ういのは、未来なのじゃ。いいかの。
日本は少子高齢化が進んでおる。さらに出生率も低下しておる。
さらに、日本の年収も下がり続けておる。
この結果、どうなるか分かるかの?」
👨けん 「何か、不安になります。」
👴松先生「そうじゃの。不安になるのう。
働ける人が少なくなり、物を購入する人が少なくなり、
今のまま給料が低いと、デフレが進行する。
生産者も少ないからGDPも下がり、生産されるものが少なくなると
海外に売れるものがなくなるので経常収支も下がるじゃろう。」
👨けん 「はい。」
👴松先生「そうなると、今は大丈夫な国債も危うくなる。」
👨けん 「でも、日本は日銀が買ってくれているから。」
👴松先生「そうじゃ。ただ、日銀はあくまでも大部分であり、
購入していない部分もある。下のページの日銀の資産は膨らんでいるを見てみると良い。日銀の総資産は総額702兆円、国債は535兆円じゃ。」
👨けん 「多いですね。」
👴松先生「そう。多い。ただ、日本の国債残高は964兆円じゃ、日銀が535兆円を買っているが、他の429兆円は銀行や国民、海外の銀行や海外の人(法人・個人)が持っておる。この分の借金は利子を付けて期限までに返さなきゃいかんのじゃ。
日本の資産は681兆円、歳入(1年間の収入)は128兆円、まだ大丈夫じゃが、今後もずっと大丈夫とはいかんじゃろうなぁ。」
👨けん 「そうですね。」
👴松先生「今後も日本は国債を発行する。大部分は日銀が購入して日銀乗換で何とかなったとしても、違う所が購入した国債が膨れ上がると返さなきゃならん借金となる。特に日本円が発行されればされるほど円の価値が下がり、世界から見たら国債が安くなるので、買い時じゃ。
すると、もし日本のGDP(儲け)を超えて返さなければいけない借金が増えた時。どうなるかじゃな。」
👨けん 「どうなるんでしょうか。」
👴松先生「もちろん、日銀に借金をするじゃろうが、そこも無尽蔵とはいかん。先ほど言った通り、世界から信用されなくなる。
そうなると、日本の経済破綻などが考えられるようになるのじゃ。」
👨けん 「えええぇぇぇ!」
6,日本の未来を創る
👴松先生「怯えるでない!まだ決まった未来ではない!
今なら幾らでも変えられる!」
👨けん 「はい。僕は何をすれば・・・。」
👴松先生「まずは、先ほども言った通り、日本が借金をしても、
お金が市場に出回らなければ意味が無い。
そのため、日本政府のお金の出した先と量をしっかりと見張る必要がある。」
👨けん 「はい。」
👴松先生「今は、幾ら否定をしようと、一部の組織・業界にどっぷりと繋がり、一向に国民の手元にお金が来ない。それが当たり前じゃ。20年以上続いておる。
それに異議を唱えることが必要じゃ!」
👨けん 「なんだか、難しいですね。政治家になるとか。」
👴松先生「それも一つの手じゃが、ちゃんと選挙に行くことも良い。
議員の動向を注視して選挙以外の時に、どんな活動をしているのか
確認することも良いじゃろう。」
👨けん 「はい。」
👴松先生「さらに、今のお主に出来ることを積み重ねることが必要じゃ。」
👨けん 「できること?」
👴松先生「そうじゃ。先ほど言った大変な状況は、日本が生産力がなくなり、GDPや経常収支が悪化した時に起こることじゃ。」
👨けん 「はい。でも、何をすれば・・・・。」
👴松先生「そのためには、AIやIoTなど新しいことを積極的に学び、少しでも生産性を高めるのじゃ。例えば、仕事で何か一つ提案して仕事を楽にしても良い。そんな積み重ねが、未来に繋がる。」
👨けん 「でも、そんなことで大丈夫でしょうか。」
👴松先生「そうじゃの。さらには、今の日本にはない組織を作るのも一つじゃの。GAFAのような世界中の生活を変えるような組織になると、利益も高まり、生産性も高まる。」
👨けん 「でも、そんなこと、僕にできるんでしょうか。」
👴松先生「お主が全部を作らなくともよい。世の中にはギフテッドと呼ばれる天才、異才がおる。
今の日本の組織や教育では全く生かされない子たちじゃ。この子たちが活躍できる場をお主が作るだけでも、台湾のオードリー・タン大臣のような子が生まれるかもしれん。」
👨けん 「そうなんですね。」
👴松先生「そうじゃ。そのような行動を行い続けることで変化は起きる。
もちろん、それだけじゃ足りんぐらいに今の日本は危機じゃ。
そして、危機はまだまだ続く。」
👨けん 「はい。」
👴松先生「それを変えていく。そのためには、まずはできることからする。
元気よく動こうぞ!」
👨けん 「はい!分かりました!勉強になりました!」
👴松先生「うむ。いつもながら、返事はよろしい。」
7,その後
けんは、松先生からの様々な学びを糧に、GAFAに並ぶ企業を日本初として作る。
そこでは、
①日本に燻る技術の活用し、世界の社会問題の解決
②人材・組織の育成、活性ノウハウの活用
③若者が明るい未来を信じられる
を目標に行動する組織である。
8,終わりに
さて、今回は5回目投稿です。
今後もネットニュースを取り上げ、世界と日本で何が起こっているのか。
その状況から私たちは何をすべきか、それを発信していきたいと思います!
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