ノイズとの戦い方は「ローカット」と「ゲート」が先手。ノイキャンは切り札。
ノイズキャンセリングは最後の切り札
録音時は、「できるだけ生音」を残したいです。
もしくは同時録音で、生音とキャンセリングの音をどちらも残すようにしたいです。
なぜならば「生音のほうが自由度が高いから」です。
カメラをやっている人ならば、写真のJPGとRAWを両方取っておきたい感覚に似ています。
音でも映像でも画像でも、やはり録って出しは難しいです。
ノイキャンは最後の切り札なので、最初からそれありきで考えると編集時につらい戦いになります。
この後紹介する方法をやっても、なおノイジーならば場所を変える、どうしても仕方がないならノイキャンの順番かと思います。
そもそもノイズとは
ノイズとは収録において無関係な音であり、大抵は小さな音や電源ノイズです。
携帯の振動音やエアコン、ジーっとなる電源ノイズが代表です。
小さい音を殺す。 ゲート
ゲートは、ある音量以下の小さい音そのものを録らない方法です。音量に対するアプローチです。
設定によりますが、例えば−30dBなどある一定の以下はほぼカットします。
ちょっとした小さな音では反応しなくなるので、デカい音だけを抑えることが出来ます。
私は録音時にゲートをかけることは少なく、編集時にゲートが必要なケースでのみ適用しています。
なぜなら「っ」のような発声の頭が切れてしまう事があるからです。消音発声との相性があまり良くないため、使い所が難しいです。
電源ノイズはローカット(ハイパス)する
ローカット(別名ハイパス)は低周波数(50-80Hz)以下を録らない方法です。こちらは周波数に対するアプローチです。
電源由来のジッタノイズやハムノイズは、大抵50-60Hzなのでこれで対応できます。これは交流電流がその周波数であることが原因です。
ジーっと音が聞こえる場合、大抵は電源由来なのでローカットを入れましょう。
これは編集時より、録音時に威力を発揮します。
電源ノイズはありがちなノイズなため知っておくとサクッと倒せます。
録音時にしか適応できないのか
どちらも編集時点でも適用できます。
その機能や特徴をしっておけば、その場で音を聞いて適用できるようになるはずです。
難しいノイズは声とエアコン
声とエアコンは広範囲に広がる音です。
特に声は、耳が拾いやすい音のためノイズになりやすいです。
また、エアコンは広い周波数に渡っているため、ローカットなどでも対応できません。
対策としては、やはり環境を整えることが第1。
第2に、ノイズを拾いづらいマイクを使うこと。
第3に、ソフト標準のノイズリダクションかプラグインを購入して適用する。
この順序が良いでしょう。
Davinci Resolve, Premiute Proといった著名な動画編集ソフトにはデフォルトでノイズリダクションがついています。
また、Waves やiZotopeなどが出すプラグインも著名で、標準では対応できないノイズを倒すことが出来ます。
ノイズに対する考え方を書きました。