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知識や歴史が法になる 木簡に記されたサハラ砂漠の土地権利書
自転車で移動中、偶然立ち寄った古道具屋?でみつけた木簡。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/82999392/picture_pc_626dd582c42087d943a3741123606d3d.png?width=1200)
アラビア系文字が書かれている。
店主に聞くと、サハラ砂漠の遊牧民による土地権利書だという。
当時は紙が貴重だったこともあり木の棒に書いていたそうな。
あんな広い砂漠で、土地の権利があるなんて。
家に帰って調べてみると、この木簡は西サハラの部族「トゥアレグ族」によって20世紀の初めから半ばにかけ作成されていたもののようだ。
地理的情報は全く記されておらず、その土地を耕した人々が誰と、どこで、どのように関わったかなどの記述のみで土地が定義されているという。
つまり、知識や歴史が所有の法的な根拠となっているのだ。これはとてもユニークで考えさせられる。
サハラ砂漠の民と言えばベルベル人(トゥアレグ族はベルベル人系)を思い浮かべるけれど、この文字はあの可愛らしいティフィナグ文字ではない。部族外部とやり取りするためにこのアラビア系文字を使ったのかしら。
それにしても、素朴で美しいカリグラフィー。どんな歴史が記されているのだろう。
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