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『図解入門業界研究 最新AI産業の動向とカラクリがよ~くわかる本 』より 第4回 ~AI産業でのキャリアパス~

AI産業の基本的な知識から最先端の技術トピック、幅広い疑問や課題、国内外のAIサービスや企業まで、図や表を交えてわかりやすく解説した業界研究書『図解入門業界研究 最新AI産業の動向とカラクリがよ~くわかる本』から書籍内容を抜粋してご紹介。第4回は第6章「AI産業で働きたい人のためのガイド」から「AI産業でのキャリアパス」です。

6-3 AI産業でのキャリアパス

プログラミング、データ分析、機械学習の基本スキルを持ちながら専門分野を深堀するか、広範な知識でジェネラリストとして活躍するかの選択肢が開かれています。技術とビジネスの両面でスキルを磨くことが、AI産業での成功につながります。

■AI産業でのキャリアパス

 AIエンジニアのキャリアは多様で、技術的なスキルを磨きながら様々な方向に進むことが可能です。まず、技術力を高めてデータサイエンスや機械学習のエンジニアとして進み、機械学習モデルの設計、構築、および最適化を行うエンジニアになることも可能です。コーディング、統計、数学、そして特定のドメイン*知識(専門分野に特化した知識)が必要とされるのが一般的です。

●技術職

 AIエンジニアは、データエンジニアへもキャリアアップできます。データのパイプラインやツール、インフラストラクチャを構築し、AIシステムにデータを供給する職種です。コーディング、データベース設計、分散コンピューティング、およびプロジェクト管理のスキルが求められます。

●プロジェクトのリーダーやマネジメント職

 チームや部署の管理職、AI製品のビジネス面の管理職へキャリアアップすることもできます。このキャリアパスでは技術的スキルとビジネススキルの両方が必要であり、次のステップであるシニアプロダクトマネージャーなどのステージに進むことができます。

●研究開発

 研究開発の道に進むことで新技術やアルゴリズムの開発に挑戦することも可能です。例えば、AI/ML 研究科学者としてAIの能力を向上させる研究を行うことなどが考えられます。自然言語処理、コンピュータビジョンなどの専門分野の知識が求められます。

Column
ドメイン AIシステムにおいて特定のタスクや領域で専門化された知識のこと。一般的には範囲や領土、領域などの意味がある。

●ビジネス・コンサルタント

 ビジネス面に焦点を当てる場合、AIコンサルタントやビジネスインテリジェンスデベロッパー*としての道もあります。AIを利用してビジネスデータを分析し、洞察を得ることが重視されます。このキャリアパスではデータマイニング、データ可視化、および技術的な概念をビジネスチームに伝えるコミュニケーション能力が必要とされます。

●AI倫理スペシャリスト

 AIシステムが倫理的で偏見がなく、安全であることを確認する重要な役割を担います。哲学から公共政策まで幅広い知識と教養を持つ必要があり、エンジニアや上級管理職(役員など)と協力することが求められます。
 このような職業に就くには、大学や専門学校でAIについて学ぶことが一般的です。資格や検定試験を受け、自分のスキルを証明することも良い方法です。キャリアパスとしては、ジェネラリストとして広範な知識とスキルを持ち、プロジェクト全体を把握する力を身に着ける道や、スペシャリストとして狭い分野(自然言語処理、画像認識、機械学習)に特化し、高い技術力を発揮する道があります。

Column
ビジネスインテリジェンスデベロッパー データ分析やビジネスのニーズに基づいてデータウェアハウスやビジネスインテリジェンスシステムを開発する専門家のこと。

書籍目次

第1章 AI産業概況
 1-1 AI産業の定義と分類
 1-2 AI市場の規模と成長率
 1-3 AI産業の主要プレイヤー
 1-4 AI産業の国別分布
 1-5 AI産業の発展の歴史とマイルストーン
 1-6 AIの主要な技術とその進化
 1-7 AIと他のテクノロジー産業との関係
 1-8 国内外のAI産業の最新動向と市場規模
 1-9 AI産業の規制と政策
 1-10 AI産業の社会的・倫理的影響
 1-11 AI産業の労働市場とスキル要求
 1-12 AI産業の未来予測と挑戦
 1-13 AI産業における課題とは
 1-14 AI産業の今後の展望
 1-15 AI技術の最新トレンド
 1-16 AI関連の著作権と法的な問題・課題
 コラム AI産業の把握に重要な統計とデータソース

第2章 主なAI技術とその応用
 2-1 機械学習
 2-2 ディープラーニング
 2-3 自然言語処理
 2-4 ロボット工学
 2-5 ビッグデータ
 2-6 ニューラルネットワーク
 2-7 強化学習
 2-8 画像認識
 2-9 音声認識
 2-10 AIハードウェア機器の製造業
 コラム AIと教育

第3章 ジェネレーティブAI
 3-1 Stable Diffusion XL・Midjourney
 3-2 DALL・E3
 3-3 ChatGPT
 3-4 Bing
 3-5 Bard
 3-6 Claude2
 3-7 Llama2
 3-8 Voicebox
 3-9 AudioPaLM
 3-10 IBM Watson Text to Speech
 3-11 Narakeet
 3-12 MusicGen
 コラム AI進化の未来展望

第4章 AIを用いているサービス
 4-1 カカクコム 食べログ
 4-2 国立がん研究センター・NEC 内視鏡AI診断支援
 4-3 清水建設 自律型溶接ロボット Robo-Welder
 4-4 ユーザーローカルAIライター・ドキュメントチャットボット
 4-5 NTT東日本・アースアイズ AIガードマン
 4-6 デンソー 農業用自動収穫機
 コラム スタートアップと大企業のAI戦略

第5章 AI産業の職種
 5-1 データサイエンティスト
 5-2 マシンラーニングエンジニア
 5-3 データエンジニア
 5-4 ソフトウェアエンジニア
 5-5 AIエンジニア
 5-6 ロボティクスエンジニア
 5-7 プロンプトエンジニア
 5-8 AIプログラマー
 コラム AIが普及する未来

第6章 AI産業で働きたい人のためのガイド
 6-1 AI産業への就職・転職ガイド
 6-2 AI企業から求められる資質とスキル
 6-3 AI産業でのキャリアパス
 6-4 AI産業で成功するためのアドバイス
 コラム AI工場という製造業

第7章 国内外のAI企業
 7-1 Google(グーグル)
 7-2 Meta(メタ)
 7-3 Amazon(アマゾン)
 7-4 Apple(アップル)
 7-5 Microsoft(マイクロソフト)
 7-6 IBM
 7-7 OpenAI
 7-8 Tencent(テンセント)
 7-9 Alibaba(アリババ)
 7-10 百度(バイドゥ)
 7-11 フィーチャ
 7-12 ニューラルグループ
 7-13 ユーザーローカル
 7-14 Appier Group
 7-15 PKSHA Technology
 7-16 Preferred Networks
 7-17 ブレインパッド
 7-18 HEROZ
 7-19 アマナイメージズ
 7-20 FRONTEO
 7-21 ダブルスタンダード
 コラム AI産業のイノベーションと競争

第8章 AI産業に関連する産業とその影響
 8-1 AIが変える他の産業
 8-2 AI技術の他産業への応用事例
 8-3 AIが生み出す新たな産業と職種
 コラム AIとジョブマーケットの未来像

第9章 未来社会のビジョン・テクノロジーと人間の共生
 9-1 超スマート社会の概念と目指す未来
 9-2 AIとビッグデータによる社会課題解決
 9-3 サイバー空間と物理空間の融合
 9-4 人間中心社会とニーズへの対応
 9-5 新たなビジネスモデルと雇用
 9-6 環境と経済のバランス
 コラム 日本の向かう未来ビジョン

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