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ReThink


これまでずっと考えてきたドルフィンポート問題。それのどこが問題なの?っていうのを、みんなで対話してまとめたタブロイド誌ができました。

海洋都市として400年以上かけて先人が作ってきた鹿児島の街。海に向けて開かれていたところから他の地域にはない独特の文化を育み、発展してきたのが薩摩〜鹿児島の歴史です。

その街の文脈が、ハコモノによって分断されようとしているというのが僕個人としては一番の問題だと思っています。

長い時間にわたって県民的な議論が巻き起こっているにもかかわらず知事直下で公約にもなかったプランが、コロナ禍を理由にうやむやにした上でゴリ推しで進められようとしている。

現知事の前から10年以上も議論してきて、もう十分なんだという意見もありますが、ほとんどの市民県民はピンと来ていない。

為政者側としてはむしろピンと来ないほうがいい。選挙に通った以上県民から付託されているのだと。素人は口出すな、プロである自分たちにまかせておいてくれというのがメッセージなんだと思います。

しかし選挙で勝ったといっても当選時の2020年は50%を切る投票率。現知事の得票率はさらにそのうちの33%。

2020年時点の鹿児島県の有権者数は約132万人。知事の得票数は約22万2千人でした。知事に投票したのは全有権者のたったの16.7%です。

それでいて投票しなかった約67万人の分が全部自分の支持だというのもおかしな話しです。まあ行かない方が悪いんだけど。投票いかないと知らないうちにそんなことになっちゃうよ、ということですね。

そして、今後知事の任期の何倍もの時間、何十年も残るハコモノで街の文脈が変わってしまい、その負担は我々がしていかなければならない。

かつてのようなハコモノに巨大な投資をすれば街にじゃぶじゃぶカネと人があふれるというような時代じゃないのは明白です。昭和マインドを懐かしむのは結構だけど、それで令和の時代にプロジェクトを進められるのは御免こうむりたい。

7月7日は県知事選挙です。いまの政体で本当に大丈夫なのか。一旦立ち止まって民間の声を集めてしっかり吟味するべきなんじゃないかと思います。

知事選のイシューはもちろん体育館問題だけじゃありません。考えるべきことはたくさんあります。しかし、これは原発稼働延長の県民投票を流した公約違反問題と並んで、現政体の本音の考え方が漏れ出ている部分です。しっかりウォッチする必要はあります。

タブロイドは無料でお渡しできます。どこで入手できるかまたお知らせしますので、ぜひ手にとってみてください。

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