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白馬岳と白いライチョウ

Day 1

白馬岳へ。いちばんの目的は冬毛の白いライチョウをみること。

ゴンドラリフトであっというまに栂ノ森。林道をたどり、さらにひとのぼりすると天狗原。先をみると白馬乗鞍岳の斜面。山スキーヤーが滑ってくる。よい滑りができたらしく、ちょっと興奮気味の彼と言葉を交わす。

斜面を乗越すと雪面からハイマツがちらほら出ている広い台地状にでた。ひと休みによさそうな場所へいこうとすると、"ライチョウ" っと声。えっ、と探すがみつからない。"そこっ" と言われてよくみると、いたっ! さすが保護色。真っ白なライチョウ。

いきなり一番の目的をはたしてしまった。もふもふふかふかの脚でとことこ歩き、エサをつついている。なんてきれいでかわいらしいのだろう。

雪にうずもれた白馬大池は、山荘の煙突がにょっきりでて、屋根がほんのすこしだけみえている。テントを張り、夕闇のながめをみわたすと、白い雪原にぽつんとテント。不思議な異世界。

Day 2

白馬岳山頂へ向かう。夜は風で舞い上がった雪がテントに打ちつけてくる音で少し寝不足。

薄明るい中を歩いているとすぐに日の出。この時間帯を歩くのはとても好きだ。静けさのなかで風景がダイナミックに変化していく。

稜線は風がつよく進むのに苦労する。耐風姿勢で耐えたり、進んだり。

なんとか強風地帯をぬけて山頂へ向かう。

山頂からは剱岳や山々、そして日本海までよく見えた。

幕営地にもどると山スキーのひとや登山のひとでにぎわっている。誰もいない稜線を登っていたので、魔法が解けたような気分。

Day 3

下山日。テントを撤収し、白馬乗鞍岳を登り返す。今日は暑いぐらいの天気だ。

さっそく、白いライチョウを見つけた。ゆっくりと観察。

さらに3羽と出会った。こんどはつがいのオス・メスもいる。オスがしきりにアピールしている。

こんなにたくさんのライチョウを見ることができると思わなかった。

始発のロープウェイからおりてきたらしいスキーヤーや登山者がぞくぞくとのぼってくる。人気のエリアなんだとあらためておどろく。再び、ゴンドラリフトにのるとあっというまに下山。

2022年4月


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