東海自然歩道を歩く 2 西野々〜富士吉田
6月に歩いて以来、5ヶ月ぶりに再開。夏の暑いときを避けていたらあっというまにこの時期になってしまった。
橋本駅からバスにのり三ヶ木でバスを乗り換えて西野々バス停で降りる。他の登山の人は一つ手前の焼山登山口で下車だった。
植林の多い暗い森をたんたんと登っているとあっというまに身体があたたまってくる。西野々を出発したときは気温4℃でひんやりとしていたけれど、もうホカホカ。身体ってよくできている。丹沢主脈の稜線に合流して南側が見えはじめると明るい林になってきて、ときどき、ちらちらと宮ヶ瀬湖が姿を見せる。まっさおな空に、葉を落とした木々、そこに赤や黄色の葉が残った木々が混じる。日差しがぽかぽかと気持ちよいので日当たりのよい場所で、おにぎりを食べる。炊飯器にのこっていたご飯をまとめてにぎったので巨大おにぎり。
姫次は丹沢でカラマツの黄葉がきれいな場所だとなにかで読んだが、いまはすっかり枯葉。山は季節を変えて訪れたくなる。姫次からは丹沢主脈をはなれ蛭ヶ岳へ登る登山者とわかれるので、誰もいないかなと思っていたが、予想どおり。
袖平山にむかうと富士山が見えてくるが、このころには天気予報のとおり、雲がおおくなってきて、頭がかくれていた。でも明日もよい予報だから大丈夫。このあたりが東海自然歩道の最高標高の地点らしい。神ノ川への下りの風巻尾根は急下降。あまり登りたくはないな。橋を渡ると大きな道標。
以前の丹沢の災害以来営業していない神ノ川ヒュッテの横をとおり、犬越路へと登る。
アップダウンがあるので時間が少し心配だったけれど、明るいうちに避難小屋についた。結局、姫次より先はだれにも会わず静かな道のりだった。先客が親切にスペースを空けてくれて眠る場所を確保できた。
2日目は西丹沢ビジターセンターに降りて、畦ヶ丸を登って、菰釣山へ向かうルート。畦ヶ丸から先の稜線は歩いたことがないので楽しみ。行ったことのない場所はわくわくする。
ビジターセンターへ向かって車道を歩いていると、これから檜洞丸方面を登る人たちとどんどんすれ違う。逆向きなので不思議な感じ。まあでもこれから対面側の畦ヶ丸を登るんだけど。
箒沢の集落について箒杉をみた。前にも見たことはあるが、巨木は何回見ても威厳を感じる。
車道を歩いて、畦ヶ丸の登山口へ。
畦ヶ丸をすぎると、富士山が登場。
ブナのうつくしい森がつづく。落ち葉がたくさんつもっているなかを「カサッ」、「カサッ」と音をたてながら歩く。
ちいさいながらもアップダウンがあって、なかなか体力を削られる。早くゆっくりしたいなと思っていたら、菰釣山の避難小屋についた。今日はだれもいないようだ。
本を読んだりしながら夜を過ごす。静かな夜だけど、小屋の外で、がさがさと音がして動物の気配もする。ねずみや鹿がなにか探していたのかな。
うっすらと明るくなってきた中を菰釣山へと登る。富士山がピンク色にそまり、あっというまに明るい色になる。
神奈川県と山梨県の境は意外に細い尾根だった。国道413号の道志みちを車で走りながら見る山の向こうはこんな細い尾根をへだててすぐに世附川の流域なのだな。
落ち葉を踏みながら歩く。今日で丹沢をぬけて山中湖のエリアに降りることもあって、もう終わりかと残念な気もしつつ気も楽。天気も上々。
一度、山中湖の畔へ降りて、今度は大平山の山稜に入る。景色はもう富士山でいっぱいだ。丹沢を過ぎて、気分的にはもうほとんど山は終わりだという気分だったけれど、意外に登りがある。登山客でにぎわう平尾山から大平山へと歩く。
忍野に向かう。ひろびろとした風景の車道を歩く。風がふいてとても心地よい。
しばらく歩いていくと、「ハッピードリンクショップ」があった。山梨に来たなという気がする。缶ジュースを飲んで一休憩。
車道になるとあまり道標がメンテナンスされてなかったりして、わかりずらくなってくるので注意しながら歩く。次の道標をみつけるとほっとする。ちょっと宝探し的な気分。
忍野から富士吉田へ。林や田畑の横を歩く。
今回のゴール地点、北口本宮冨士浅間神社に到着。いままで道路からしか見たことがなかったけれど、とても大きな神社で驚いた。
(2023年11月)
データ
1日目 西野々バス停(7:30)-姫次(11:15)-神ノ川ヒュッテ(13:45)-犬越路(15:00)
2日目 犬越路(5:00)-西丹沢ビジターセンター(06:30)-箒杉(7:15)-大滝橋バス停(07:30)-畦ヶ丸(10:30)-城ヶ尾山(12:45)-菰釣山避難小屋(14:00)
3日目 菰釣山避難小屋(5:30)-菰釣山(6:00)-高指山(9:45)-大平山(12:30)-北口冨士浅間神社(16:30)