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八紘嶺〜黄金の湯

ひさしぶりに泊まりの雪山。八紘嶺から山伏をまわってくる1泊2日の予定だったけれど、八紘嶺までしか届かなかった。残念。

梅ヶ島温泉に車を停めて歩き出す。ヒノキの林の中を歩く。気がつくと広葉樹のあかるい林になっていた。ひさしぶりの冬の装備はおもたくて、下ばかり見て歩いていたせいだな。

ようやく稜線についた。アイゼンをつけようと荷物をおろすのに、振り返ると、富士山。「わおっ」。いつもハッとあらわれてびっくりさせてくれる。

しばらく歩くとながめのよいところで休憩しているグループがいた。先をみるとトレースはここまで。ツボ足ではらちがあかないので、ワカンをつけた。

雪面にワカンの足をおいて進もうとするとと、ズボッ、ズボズボズボっとしずんでいく。雪面にトレースをつけていくのは楽しいけれど、進まないこと、進まないこと。だれもいない山のなかで、ひとりズボズボ。先にみえるピークが山頂と思いながら進んでいく。

「着いた」。と思って見渡すがなんの標識もない。雪に埋もれてるにしてはそんなに雪はないし、地形も地図と違う。泊まり予定地はまだ先なので、少し進む。

次のピークにあがると、八紘嶺の標識。ひとつピークを読み違えていたみたいだ。位置がはっきりしたことでほっとした気分にはなったけれど、この時間で八紘嶺では予定はタイムオーバー。先の雪も悪そうだったので、計画はあきらめて、手前のよさそうなところに泊まることにした。

テントを張って、お湯をわかして、チャイでいっぷく。とてもおいしい。今回はじめてもってきたけれど、これは標準装備だな。

暗くなって外にでると満天の星。オリオン座。駿河湾の夜景、遠くの光の線は伊豆半島だろうか。

朝、テントを撤収していると登山者。会話する。ふだんしゃべるほうではないけれど、あまり人に会わない山だとめずらしいぐらい話しをしてしまう。

下りはトレースもあるのでお昼には下山。

黄金の湯は、とろっとしたお湯でゆっくり。地元の方?ものんびりとつかっていた。食事処でわさび丼ときのこ蕎麦。わさびの辛いこと、涙がでた。たっぷりの地元産しいたけがなんともおいしかった。

2022年2月


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