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愛しく高めて生きていく〜アナウンサー 古賀静華さん〜

私が感じたあなたの魅力を切り取り綴る shutter

この連載は、あそゆかから見た「あなた」を感じたままにご紹介する企画です。ご依頼者様自身が感じている、知っている姿だけではない

「私があなたを見て、対話して、感じたあなたの素敵なところ」をご依頼者様に遠慮なく書かせていただくというもの。

今日は、世界が激動した2020年を終え、2021年はじめに伝えたい

スピーチコンサルタントとしてご活躍でもあり、長年ラジオアナウンサーとしてもご活躍の 古賀静華さんのことを、綴らせていただきます。


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大学時代に友人がアナウンサースクールに通うと聞いて興味を持ち、

アナウンサー学校に入学、それがきっかけとなり、アナウンサーとしてラジオ関係のお仕事を続けてきた静華さん。


静華さんがこれまでに歩まれた道のりは

彼女がご自身で記されたものをどうぞ。


静華さんのこれまでの略歴 


静華さんがアナウンサーになるまでのストーリー


ラジオのお仕事を通じて重ねられたアナウンサーのキャリアとともに

2016年に起業されてから

スピーチの人としてその道を歩まれてきた静華さん。


「スピーチ」と聞けば

人前に立たされ、制限時間内(1分とか3分)に思いを聴衆の心に届くように端的に表現すること、

さらに言うなら、それによって自分の表現能力を晒し、どうかするとそれで自分の評価が決まってしまうと言う拷問的諸行 だと思っていた私に

「言葉で伝えたいことを伝えること、そのあらゆる表現がスピーチだと思っている」

そう、教えてくれ、

現在は、伝えたいことがある方のために

話し方のみならず、文章の作り方、発声の仕方、見せ方などを広くサポートしている彼女からの今回の依頼。

てっきり、スピーチコンサルタントとしてのお仕事の様子の取材かと思ったら、違っていた。


ご自身の仕事の認知や集客のためなら、もちろんそちらだと思ったけれど、と言いながらのご依頼は


ずっと好きで続けている、ラジオと関わる姿を書いて欲しい、とのこと。


ご自身のスピーチコンサルタントのお仕事とは別に、

静華さんは現在レインボータウンFM(88.5MHz)で

ご自身の番組「ひもとーく!」をお持ちになり、

企画プロデュース、収録編集を一手に担って放送しているのです。

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ラジオは、私にとって、大好きで大切なものだから


そうご依頼いただき、某日、収録のご様子を取材させていただいたのでした。


私も一昨年まで、毎月1回地元のラジオ番組に出演しており、その世界にはもちろん興味津々。

喜んで「ラジオの世界」を見たくて、伺ったのです。

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これはその先で、見たもの、感じたものの、お話。



思いを伝える声や言葉にこだわりのあるゲストをお迎えして

生き様や考え方、人生の転機などを伺いながら

その人の声に込められた「思いの源泉」を紐解いていく番組

「ひもとーく!声ラジオ」は

縁あってレインボータウンFMでディレクターを始めた静華さんが

ご自身の番組枠を獲得して始めた

毎月第3〜第5日曜日 11:00〜11:20 の20分間の番組。

(これまでの放送はこちらから。第1〜第2日曜日は静華さんがプロデュースした番組「ひもとーく!和ラジオ」を放送。)


今回私が伺った回のゲストは、さいとういんこさん。

お母さんといっしょでも作詞された「6さいのバラード」が流れた

作詞家さんであり、詩人でもある方。


聞けばなんと、この日が初対面でいきなり収録というし

さらには

番組が1本約20分。その番組2本分を

60分のスタジオ利用枠で収録するというのです。

初対面の方と、タイトな時間でぶっつけ本番収録。

一体どんな1日になるのだろうと、スタジオがある木場に向かいました。



前述の私のスピーチの定義(思い込み)の影響もあって

ハキハキ、パキパキ、シャキッとした方がいらっしゃるのかと思っていたのだけど。


実際の静華さんは、何とも柔らかくおおらかな雰囲気。

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二人で直接会って話すのはこの日が初だというのに

お会いした時にはもう、一瞬で空気が融和してしまうようなあたたかさ。

す〜っとやってきて、フワッと入り込んだかと思ったら、

その柔らかな雰囲気そのままで

これまた柔らかな笑顔と声で、ラジオのこと、今日のこと

そして、これまでの道のりを

ピザを食べながら話してくれました。

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おおらかなご両親とともに育ってこられたこと

その時その時の気持ちのままに、直感的に生きてこられたこと

アナウンサーの始まりは、同級生がアナウンサー学校に通う、と聞いたのがきっかけだったこと(それで静華さんもアナウンサー学校に入学)

「これだ!」と思ったものは逃さずキャッチしてきたこと

新婚なのに、旦那様を置いて、アメリカ留学しちゃったこと。

(詳しくは、前述の静華さんのプロフィールをどうぞ)

もう、あと1時間もしない後には

初対面の方とのラジオ収録が待っている、とは思えない

まるで私と、お茶を楽しんでいるかのよう。

時間、大丈夫なのかな?と思うほどに、静華さんは悠々楽しそう。


時間がきて、さて、行きましょうかと向かった、スタジオ近くの打ち合わせのカフェ。


場所をとり、席はこんな感じでいいかしらと決めるその横で

私は少々、緊張気味。

どんな人が来るのかな、撮影しても大丈夫かな

邪魔にならないかな。

そんなことを考えて、少しソワソワともするのに

静華さんは、慣れたご様子、と言ったらいいのか、

相変わらず、柔らかで軽やか。

そうしているうちにいらしたゲストのさいとういんこさん。

かしこまったご挨拶から始まるのかと思ったら


何飲みます??

気軽に上司に尋ねるように、いんこさんに聞く静華さん。


時間的にゆとりの少ない、ぶっつけ本番の収録だから

さぞかし密に、時間や内容のすり合わせをするだろうと思っていたのに

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お二人の、この笑顔。(対面してからおそらく10分経っていない)

打ち合わせ、という言葉が見当たらないくらい

静華さんはお相手の方と会話を楽しみ

そうしてどんどん、ゲストであるいんこさんの個性や

これまでの話が、引き出されていくのです。

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笑いが絶えないと言えど、気持ちある言葉だって、溢れてくるし

まさにその方の「真ん中の思い」も感じられるトークも。

そこにはDJとゲスト、という枠を感じさせない対話と交流があって

聞いている私も思わず、その会話にうなづいたり、へー!となったり。

いんこさんへの興味がむくむく。

そしてこの日は途中から飛び入りでゲストのいんこさんのご友人もいらして。

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それなら、一緒に出演しましょう、との流れに!

なんという臨機応変力。その流れすら、楽しんで受け止めてらっしゃるご様子。

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資料を見つめる仕草は、見ているこちらが微笑ましくなるくらい

嬉しそうに、大事そうに読む静華さん。

ファインダー越しに私は何度も思う、「ラジオが、この時間が、好きで、楽しいのだろうなぁ。」と。

どこまでも和やかだったこのひと時を終えて、いよいよスタジオに場所を移して収録へ。

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木場にあるギャザリア深川の一角にある、レインボータウンFMのスタジオでの収録。

静華さんは慣れた仕草で準備を進め、進行の確認をして

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いよいよ収録へ。

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手にはストップウォッチ。

軽やかな声と共に始まった収録は(いんこさんご自身もラジオ経験者だったのもあって)とてもスムーズに、お二人の会話の掛け合いがなされていきます。

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シンガーとして生きていきたかったいんこさんが

作詞家になり、そしてまた

ポエトリーリーディング(詩を作り、朗読すること)の世界でも感じてきたことの、話たち。

そうこうしている間に、詩人仲間でもあるご友人の村田さんも巻き込み

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打ち合わせの席で、談笑していたことが

スルスルと、抑揚ある対話になって、膨らんで

流れるように、聞くのが楽しくなるストーリーになり。

楽しそうに話をしているだけで、番組ができちゃうなんて。

とうとうこの日は、この収録の席で、お二人が即興で詩の掛け合い(連詩)をしてくれることに。

いんこさんと村田さんが、その場で

一行ずつ言葉を綴り、一つの詩を作り、それを朗読してくれたのです。

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村田さんが書き

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いんこさんがまた一行綴る。

そうして出来た詩を、お二人が交互に朗読する。


もうすぐ日が暮れる / 目をつぶっても黒くはならない / だってそれって目の中の模様 / ぐるぐるまわって元に戻れるだろうか / 元に戻りたいのはなぜ?どこ? / 光る砂だけがある / あぁ、あそこ? / 夢の中へと走ってゆく。


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台本も脚本も何もない

ぶっつけ本番のラジオ収録の現場で起きた、奇跡のような瞬間。


なんてことない言葉をそれぞれが心に委ねて綴ったものが

一つの詩になって朗読され

その声がお二人の温度とともに響き、胸に届くそれは

鳥肌までたつくらいの、なんとも言えない深い感動があって

それまでファインダーを覗いてはシャッターをずっと切っていた私の目を

思わず潤ませるほどのもので。


思いのままに綴られたその言葉には

確固たる正解や確かな着地点はない。

なのに。


波紋のように心の中で波を打ち

なんとも言えない安らぎが広がっていくのです。


詩って、言葉って、

人の思いって、なんてあったかくて素晴らしいんだろう。


じわじわと広がる感動に身を浸していたら

収録している静華さんも、静かに確かに感動して

涙がじわりと滲んでいるように見えて。


残念ながら、この部分は、実際の放送ではオンエアされなかったのだけれど。

あの日、ラジオを取材して欲しいといった静華さんが

私との対話や、ゲストの方との話の中で何度か言っていたのが


「私は、声で生きていきたいと思って」

「声で、やっていきたい」


ということで。


それを、静華さんは、

確かに、土に根を張るように、柔らかながらも揺らぎない言葉にされていて

その言葉は静華さんの大切な思いでもあり、

そして信念であり覚悟のようにも、聞こえて。


あの朗読の瞬間は

声の魅力、声が人に与える感動、声の力。

それを、思いがけず、グッと深く強くあたたかく感じた瞬間で


あぁ、こんな感動を、

声の持つ力を、エネルギーを

それが、人の心を動かしたり、あたためたり、

励ましたり癒したりする、その力を

「声というものの持つ可能性」を

静華さんは、誰より感じ、信じているからこそ

「わたしは、声で生きていきたい」と

「声の世界のラジオ」をこうして続けているのかもしれないし

だから、収録している間も、こんなにも静華さんは

嬉しそうで楽しそうで、、、、

そして、とっても幸せそうなのだなと

そんなことを、感じたのでした。


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撮影が終わってからもお話をお伺いし、後日談でも教えていただいたこと。

思春期に入る多感な頃、10歳年下の弟さん(=双子)が生まれたこと。

両親とは仲もよかったし、問題があったわけではなかったけれど

それまで一人っ子だった静華さんから

手のかかる弟さんにご両親の関心が向いた時に感じた

寂しさと、小さな孤独感。

誰に言えるでもないそれを、一人感じていた時に聞こえてきたのが

ラジオからの声だった、と。


その声を聞いた時

「あぁ私は一人じゃないんだな」と

その声のあたたかさに、繋がりを感じ救われたこと。


静華さんとラジオの、始まりであり、原点。

きっと、大切なはじまりの時だったのだろうな。

その時の声のあたたかさは、どれほどだったんだろう。

きっと、あの日からずっと。

静華さんは、ラジオを、声を、愛している。


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この日20分枠の番組二本分を収録したものは

22分〜25分ほどの音声となって収録され、収録後は、これを静華さんご自身が番組の時間枠に収まるように18分にカットして編集するとのこと。


後日、その編集の様子を見せていただくことに。

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録音した音声を、PCに移し替えての編集。

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初めてみる、「声の編集」風景。

あの日のおしゃべりが、こうした波形のグラフのようになり

静華さんはそれをじっと聴きながら、時間内に収まるように

どこからどこをカットして

どことどこをつなげるか、1秒単位の編集をされるとのこと。


大雑把な私からすると、なんと骨の折れる作業なんだろうかと思うそれを

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静華さんは、とーっても嬉しそうに、楽しそうに、教えてくれるのです。


ここをね、こうしてカットして、こことつなげると、ほら。こういう感じになるんです。聞こえます??


私にヘッドフォンを貸してくれて聞かせてくれながら

ほら、こうやって、こんな小さな編集を、一人でひたすらするんです、と

もう、その顔はワクワク顔ばかり。

もちろん、編集がサクサクと進む時ばかりではなく

うまくいかない時や、難しい時もあるそうだけれども、でもそれもまた楽しい。

そう言ってはまた

でね、こういう編集がね・・・と

嬉しそうに話してくれる。

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編集の継ぎ目と継ぎ目がうまく繋がる時の感じを

身振り手振りで話してくれた静華さん。


さらには後日、編集の様子の動画まで私に送ってくださった。


メッセージからも、動画からも

静華さんの喜びが伝わってくるかのよう。


もう、どこまでも、ラジオが、ご自身の番組、それを作ることが

大好きで、大切で、大事にされているんだな、と


この取材を通して私が感じたことといえば、もう、これに尽きるのです。


こんなに、嬉しそうに楽しそうに、ご自身のしていることを語られた方も

久々な気がして。

もちろん、これまでに出会った方だって、誰だって好きなことを大事にしてこられたけど、それにもまして、な程なのです。


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心のままに

自分の好きをそのまま大切にできるって

なんて幸せなことなんだろう。と。


好きこそのものの。

好きこそ無敵。

愛してやまない何かとともに生きることって

こんなにも人を幸せにするし

それを見た人も、幸せにしちゃうんだ。


あの日から私は静華さんのこの笑顔を良く思い出すのです。


好きで始めたことだけど

時には大変だなぁって思ったり、うまくいかなかったり

理想と現実のギャップの前に、なんだかモヤモヤとする時。


本当は好きでやりたいと思いながら

どこかで、その一歩を踏み出すことをためらう自分に気づいた時。


私は、静華さんのあの笑顔が出るほどに

好きのために素直になれてるのかなあ

なれてないのかもしれないな


あんな風に、好きに正直になれる私で、ありたいな、と。


どうしたら、私はあの笑顔ができるんだろう。と。


「ちゃんと」が強い私は

気をつけないとすぐに「ちゃんとの神」に乗っ取られて

真面目に「ちゃんと」「求められるものは何かを察して」

結果を出さなくちゃとつい、一心不乱になる。

どこかに正解があって、間違えてちゃってるんじゃないか。

そんなことが気になって

頑張りすぎて、気づけば抜け殻になったり

自分で決めて自分で選んだことなのに、疲れ果てたり。


でも、私から見た静華さんはそうじゃない。


好きが、愛しさが、めぐっている


喜びのために選び

喜びのために行動し

喜びがあるから、うまくいかまい時にも試行錯誤ができて

その難しささえ「喜びにinclude」で

その喜びをまたご自身のエネルギーにして

もっとこうしよう

きっとこうしたらいいのかも

そうして、ご自身の成長や進化のエンジンにしている。


こんな風に、愛しいものを愛しいと

正直に素直に関われる自分であることこそが

私たちが幸せに生きるためには

とってもとっても

とっても、大切なことなんだろうな、って


この取材で、本当に大切なことを

静華さんから、教えてもらった気がするのです。


あなたには今、そんな

好きでたまらないもの

これで生きていきたいな、と思えるものが、ありますか?


本当は、そうしたいけど

好きを選びたいけど、躊躇したり、してるでしょうか。

損得で考えては、小さくため息をついたりしていないでしょうか。


もし、好きに正直に選んだ先に

こんな笑顔で、喜びがめぐって生きれる時間が増えると分かっていたのなら

あなたは今ここから、何を手放し、何を選択していくでしょうか。


ぜひね、ご自身に問うていただきたいなーと、思うのです。


あの日から、私も。


ずっと、やってみたいと思ってきたけれど

恐々で、選択しきれずに、きてたこと。


やっぱり、あの静華さんの笑顔は、よかったよなぁ。

ストップウォッチを持つ手にさえ、愛しさが溢れてたなと

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何度も何度も、思い出し。




ずっと、中途半端に、やってきてたこと。

「書く人として」やっていこうって、気持ちを固めたのでした。


だってやっぱり、あんなに穏やかな満ち溢れた顔で生きる時間を

増やして、いきたいものね。

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あの、10代の寂しさの中、ラジオの声に出会ってから。

静華さんが、「声で生きていきたい」そう、願って、今日まで進んできたように。


私も「言葉で、文章で、生きていきたい」その願いを聞き届け

これからを進んで行こうと思います。


静華さん、この度は、本当に、深く大きな気づきを

どうもありがとうございました。


そして


これを読んでいるあなたのこれからも

あなたの好きや愛しさとともに

喜びめぐる日々になっていったらいいなと、こうして書きながら、願うのです。


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静華さんのラジオ

ひもトーク!声ラジオはレインボータウンFM88.5MHz

毎月第3〜第5日曜日 11:00〜11:20 


編集後記は、こちらからどうぞ。


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