灯台の下にもちゃんと目をやろう、という話

あけましておめでとうございます!現在、HLABではアメリカから学生を招致して、高校生向けにセミナーを開催する"Liberal Arts HUT"を開催しています。平日のセッションは全て終了し、あとは週末を残すのみとなりました。

さて、そこでアメリカの現役大学生が教えているセミナーの中で、日本人研究者が開発し、さらに世界中で使われているMiura Fold(ミウラ折り)なる紙の折り方を紹介していました。多くの高校生にとっては、かなり新鮮かつ斬新な折り方のようでしたし、私自身もその存在に驚きました。また、別のセミナーを担当する海外大学生は浮世絵についてがテーマです。そこから、かつて自分が留学していた際の経験がフラッシュバックしてきたので、今日はそこらへんのお話。

日本人なのに実は日本を知らない。

私はかつてアメリカのイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(UIUC)に留学していました。UIUCのキャンパスには「日本館(Japan House)」と呼ばれる建物があり、茶道をはじめとする日本文化を伝える交流の場所となっています。日本以外の国で日本館のような建物は存在せず、イリノイ大学と日本の関係が非常に強いことがわかります。

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美しい日本庭園もあるんです!

日本館では、現地アメリカの学生がお茶を点てたり、日本料理を振る舞ったりするため、初めて日本館を訪れた留学生はかなり驚かされます。そして再び日本の伝統文化を見直す機会になります。

私も留学中、日本館には何度もお世話になりました。そこで衝撃的だったのは、白人で金髪のアメリカ人の学生が私にお茶を点ててくれ、その上、お茶の説明と「侘び寂び」などの茶道の精神を説明してくれたのです。

留学中、なんども悔しかったり恥ずかしいシーンはあったのですが、このときほど自分を恥じたことはありませんでした。日本に生まれ日本に育ちつづけた自分が、こんなにも日本の伝統文化を知らず、精神についても語ることができず、外国の人から教わることになるとは...!自分の勉強不足に加え、あまりに無自覚に身近な文化を見つめていないことに大変恥ずかしさを覚えました。日本人なのに、実は日本を知らない、ということに、アメリカに行って気づいたのです。

留学あるある:日本に関する純粋な質問に答えられない!

グローバル人材、という言葉がバズワードになり、当たり前のように使われるようになって久しいですが、これからの時代のグローバル人材は、僕みたいなのじゃダメだと思うんです。日本のこともしっかりわかって、しっかり発信できるようになった上で世界に出ていく。海外で出会う友人の多くにとっては、その人自身が「日本代表」になるんですからね。まさに、灯台下暗しだともったいなくって、灯台の足元たる日本の文化や日本の事情についてしっかりと知って学んでおくことが大事でしょう。

案外、海外に行くと「なんで日本の首相ってこんなにすぐ変わるの?」(まぁ、最近は安倍さんは長いですが笑)とか「天皇って戦争負けたのになんでまだいるの」とか、純粋無垢な質問なのに「答えられナイ!?」となってしまう質問が投げかけられることが多いっていうのは、留学したことがある方は「あるある」だと思います。アメリカなんて特に政治の話をよくするので、ここらへんは本当によくあるシーン...。

しかし、久々にこの体験を日本にいながら体験してしまったので(笑)思わず筆を取ってしまいました。高校生も同じような体験をした...かもしれません。


▼日本にいながらそんな体験もできてしまうかもしれない、HLABの大学生実行委員、現在募集中ですよ!是非ご応募くださいね。

2020年の夏に向けて、3月からぜひ一緒に学びながら、そういった場を創っていきませんか?2020年夏はオリンピックもあり、ボランティアに興味がある人もいるかもしれませんが、オリンピックよりも熱い夏を一緒に届けたい!!


読んで面白かったら、是非サポートしていただけると嬉しいです!大学生との食べ語り代にします笑