ニートの家計簿 4/12 ニートと箱根でハコニート
『箱根にいるんです』と言うと、
「え、ニートちゃん、メンズかい?(ニヤニヤ)」
と返信してくるおっさん達、大体友達。
どうも、エリートニートです。
九頭龍神社で毎月13日に行われる月次祭を目的に前日夜から箱根へ。
17:21新宿発のロマンスカーにてRちゃんと出発。
わたくしエリートニート、最近神社に誘われる事がしばしば。
Rちゃんからは『箱根にご祈祷行かない?』とお誘いがあったのが2週間ほど前のこと。
わたくしはニートな上にエリートなので二つ返事でOKを出す。暇を持て余しているわたくしにご祈祷のチャンスなんて逃すわけにはいかない。全国の頑張るサラリーマンやOLさん達の分まで、わたくしが遊びも行事も堪能しなければと湧き上がる正義感。
平日の箱根なんて、ここは社会人の皆様が体験できなさそうな事なので、ニート代表して意を決して行くことに。
泊まったホテルは箱根プリンス。
暇なわたくしを誘ってくれたのは、絶賛ホス狂い(ホストに通い狂っていること)の風俗嬢Rちゃん。
同じ大学の彼女とは、社会人になってからも月に一度ランチに行ったり、お寿司に行ったりと健全に遊んでいた。
そこのお寿司屋さんはは上野にあるのだが、まぁ美味しいこと美味しいこと。
生粋のジャニオタの彼女を歌舞伎町に連れて行ったのは2年前。
ちょうど、この上野のお寿司屋さんの帰りのことだった。タクシー飛ばして歌舞伎町まで。初回ホストでイケメン拝もうぜという話を強引に進めるわたくし。照れながら嬉しそうな彼女。
彼女がホストにハマることは目に見えていた。しかし、わたくしは入り口を作ってあげただけで、後の選択は彼女自身なのでわたくしは何も悪いことはしていない。
ある日
『ニートちゃんて、学生の時キャバクラだけ…?』
学生時代、自分からキャバ嬢だと名乗らなくても噂が一人歩きしてしまうため恐らく知っていたであろうRちゃん。社会人の給料では遊べなくなってきてしまったのか、お金に困っているご様子だった。
「違うよ。いくら稼ぎたいの?」
『実は…この前タワー降ろして…(シャンパンタワーを入れること。)掛けもできちゃって…(売掛といい次の入金まで店orホストに借金すること)』
「そっかあ、楽しかった?」
『うん!』
「じゃあ頑張んないとね♪』
わたくしはホストに貢ぐ為に稼いだことは一回もないが、友達が同じ世界に興味を持っていると言う現状がたまらなく嬉しかった。
紹介できるスカウトマンを回し、風俗には抵抗のあった彼女をグレーゾーンギリギリのお店に紹介した。いわゆる「3ナイ」のお店だ。「3ナイ」とは、・抜かない・触れない・触れさせない。今回も入り口だけ、紹介した。後は転がる様に、デリヘル、ソープでの稼ぎを自ら選択した彼女。
そんな彼女、一流企業に勤めているのだが、ただ今休職中。
朝から夜まで風俗で働きづめの毎日らしい。
箱プリ到着時にはホテル内レストランの営業が終わっていたので室内にて飲みながら陳腐な女子会を開く。
そんなRちゃん。そこまで担当(指名しているホスト)か好きなのかと言われたらそうではないらしい。今まで使った金額や、ここまで人生変わった事を考えると、自分の存在理由の為に大きな金額稼いでホストクラブで多額を使っているのが現状。とのこと。
大して人生変わってないぞ。と思うわたくし。
“歌舞伎町に染まった可哀想な私”と
“それをわかってくれる友達”を
解って本人も楽しんでいるのだろう。
目も鼻も口も耳もある。手足も自由で内臓も揃っている。親も生きているし、今日もシャワーを浴びて化粧をして生きている彼女の人生の何が、“人生変わった”なのだろう。
入り口こそ提供したが、Rちゃんの日常は安いB級映画を見ているみたいで面白いのでたまに会いたくなる。『自分の人生はなぜこんなに狂ってしまったのか!』と思い込んでいる彼女。思春期のお友達みたいで可愛らしい。
わたくしはお金が好きで自分が好きでえっちが好きで、男に貢がせるのが好きなのでキャバクラ・風俗は天職だった。努力しなくても良いところまで行ったし、レギュラー出勤ではないのでとても気楽だった。
一方Rちゃんは毎月男のために巨額を使い、1日2時間睡眠で風俗で働き、ボロボロになっている自分に酔っている。そんな気がした。それでもRちゃんは彼女なりの選択をして今日まで歩んできたのだ。
わたくしと、性と金に対する考え方がこんなにも違うおかげで、Rちゃんの連ドラ報告がまた楽しめるのだ。ありがとう、Rちゃん。
たまに、彼女からの『こういう痛客あるある』の話を聞いていると懐かしく思う。もしも今も夜の仕事を続けていたらなんてたまに思うが、目の前の金額よりも、働きたくない気持ちの方が優位に立ってしまうのが事実。わたくしは立派なニートに成り上がったのだとしみじみ思う。
風俗嬢やキャバ嬢の稼ぎ方や、出勤理由なんて人それぞれだと思うし、説教する気も価値観押し付ける気持ちもさらさらないが一つだけ、たった一つだけ、Rちゃんには言っておきたい事がある。
Rちゃんが歌舞伎町も風俗も知らない時代に一緒に行ってた上野のお寿司屋さん。あの時は値段を気にしながら、ワクワクしてお寿司頼んでたよね。
またいつか…
またいつか、一緒に行こうね。
その時は値段気にせずに、奢ってください。
【2018 4/12】
出費
ロマンスカー代……¥2,280
酒&つまみ代…………¥720
飲食代………………¥2,108
タクシー代…………¥2,840
_________________________
合計 ¥7,948
ロマンスカーに乗ればロマンが来ますか?委員会会長エリートニート
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