似た子

最近地元のスーパーで、ふと見かけた女の子がいた。
少し顔つきは違うが、元妻に少しというかむしろ生き写しのような女の子。
顔の系統は違うが、西洋風の顔つきと、細い髪、純白のような肌色、透けるような透明感。
今でこそ漠然に「なんか似ている」と思うが、あの子はもしかしたらそういった系統の子だったろうか。

初めて自分が全く気を使わなかった人にはなるんだが、その人は少し珍しいタイプの生活や性格の子だった。

最近見かけた子よりも純日本人でありながら、西洋風な顔つきや雰囲気、少し儚げではありながら、足は太く、少しどころか腹は出ており、「また現れたよぽっちゃり体型の人」という感じではあったが、スーパーで買い出しをしたときにこの人と同じ時間を過ごしたいなと思う人だった。

ものぐさで、あまりいろんなことを気にしている風でもなく、神経を過剰に使うPC作業でたまに寝ていて、結果ズボラ。
そんな人と時間を過ごすことになる。

その子との間に、子供を作り、出産を迎え、二人でゲームなんかしながら「楽しみだね」なんて話して、困難な出産後に今思春期を終えた18歳になる息子が生まれる。

その時にその子の心理状態が破綻して、精神疾患になった。
あまりに予期せぬことが起きて慌てふためき、結果そのまままた入院になった。一度だけ見せた元いた人格。自分は涙をこぼしその子を見送ったという感覚になり、自分の半身を失った感覚になった。

やはり自分は誰かを愛するということに誠心誠意努めてしまうそんな心持になったのだろうか。

18歳から23歳までの5年間の経験は最大の喜びでありながら、自分の心を痛烈に傷つけた。その子との子を18歳になるまで誠心誠意育て、結果自分は消耗しきったものの生き残りまた生き直す。

それに対して自分は心は少し弱った。体もそれほど万全ではなく、また仕事の能力も子育てのために現実的に洗練されているため少しだけ失礼のないように自分はしばらく自分に対してゆっくりとした時間を使ってみようと思う。

それも含め自分の人生としようと思う。
顔は吉岡里帆のすっぴん、胸はまあまあ、可愛さで言えば勝っている。
性格は穏やか、喧嘩は一度もせず、ゆったりとした時間の中、人性最良の時を過ごし、新しい環境でその状態に慣れるという向こう見ずな考え方でないと、とても成立しなかったにせよ、一度でもあんな人と共に過ごして、旦那になった自分の責務と感じ、少し肩の力を抜いてまた生きてみようと思う。

今までであったどの人より可愛い上に性格もよかった。
時々見せるガチャピンの様な記憶の中の表情に若干の悪意 (笑) を感じながら自分の心の天秤が年を経るに連れ少しづつ小さくなってくれると助かる。