声をかけてくれて

滲んだ世界が怖くて目を閉じる。

溢れ出た悲しみが私を溺れさせる。

泳げない、もう泳げない。

助けてと声を上げる。

声は泡になって水面へ向かう。

音を奏でていないと誰も見向きもしてくれない。

どこまでも暗い暗い世界はどこを向いているのかすらわからない。

声が聴こえる。 

枯れかけていた叫び声は泣き声に変わった。

歩かなくちゃ。

相変わらずの音色を流しながら進む。

目指す光は小さいが確かに見えている。

私の原動力は心臓、鼓動に合わせて足を出す。

『すてきです』の響きを燃やして今日も詩を吐く。

シュウマイガール

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