メビウスの帯と願い
メビウスの帯というのがある。
表が裏に、裏が表につながって、あたかも自分以外のものにあこがれて
旅をして、やがて、本当の自分自身に戻って行く。
人の一生の流れのようだ。
恥じらいとためらいを捨てて、自分の本当の願いを祈りたい!
そんな願いを叶えてくれる、大和葛城の一言主神社。
ここに行く途中で、不思議な雲に出会い
奇跡が舞い降りたかのように、本殿と拝殿が同時に開いていた。
一生かかっても、たどり着けないような願いを祈りに込めて。
山は美しく紅色に発光し、街並みは金色に色づく。
メビウスの帯は二ひねりして、真ん中を切れば
二つの8、真言宗空海の、88遍路が現れる。
自分の本願に立ち返る旅、遍路。
苦しみは私たちを本道に戻し 喜びは本道を明るく照らし出す
2017.年11月25日 五島秀一