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歓びに発酵させる
人生の夢とは、果てしなく続く砂漠の先の青々としたオアシスか。
砂漠は飽きたらおしまいだろう。
これなら、飽きずに続けられる。
その中にこそ、天命、天職があるはずだ。
灼熱の日射しの中、蝉が鳴く。
大地の中に身を伏せて10年
照りつける光線は、もはや歓びのシャワー
歓んで、歓んで、蝉が鳴く
全身を震わせて、蝉が鳴く
とりわけ、今まで世の中になかったものをコツコツ続ける者は、どれだけの苦しみを、歓びに発酵させただろう!
世界的仏師、秀雲さんは、12年のインド生活で、悟りを得たという。
頂いた手紙には、文字を超えた、生命の激闘が宿る!
夢は、いつ開く?
世の中には、白いヒマワリがあるという。
その種を蒔いた人が一年後に亡くなり、やがて三年後その種が見事に花を咲かす。
種まき人が去り、その種そのものも身を横たえた。
そして、種よ、種よ!
君はいま、よみがえってここに生き生きと咲く!
ヒマワリよ、ヒマワリよ
君だって、大地の中で、震えながら凍えながら耐えただろうに
太陽の花の名に恥じまいと、懸命に咲くのか!
2017年7月29日 五島秀一