孤独で息の根が止まればいいのに
土曜日は深い眠りにつく。昔から眠る時間は長かった。大人になれば治るかと思っていたけれど、寧ろ悪化して、寝たり起きたりを繰り返しながら、20時間は眠るようになっていた。そのため、目が覚めればすっかり夜、おひさまを見ることなく1日が過ぎ去ってしまうことは珍しくはなかった。また、そんなに眠るものだから、体は重く、頭は痛い。おまけに冷蔵庫には何もないため、けだるいからだをうごかし、仕方なく外に食べ物を買いに出かける。スーパーやコンビニで、食べたいものだけを手にする。お菓子やアイスも買い放題、誰も咎めはしない。こうして、好物だけを袋に詰めた重い袋を持って踏切が開くのを待つ。サイレンが心をざわつかせる。日付が変わるころにお腹を満たし、シャワーを浴び、再び布団に潜り込む。ネットや動画をみて時間を潰し、鳥のさえずりがはじまったころに、今度は浅い眠りにつく。
日曜日はお部屋のお掃除をする。私だけがつかってるキッチン、お風呂、お手洗いの一週間の疲れを洗い流す。洗濯機も稼働させて衣服を綺麗にする。部屋の空気も入れ替える。商店街で不足している日用品を買う。さらに時間が余れば電車に乗って近くの街に遊びに行き、決まったルートでお店を巡り、気に入ったものがあればお洋服やピアスを調達する。こうして、昨日よりはすこし動きのある時間が過ぎる。
毎週まいしゅう、同じような週末をひとりで過ごしている。こうしていると、むかしの、小学生のあの頃を思い出す。授業はわからないしつまらないから早く終わってほしかった。けれど、休み時間はひとりで孤独だったから机に伏せてやり過ごしていた。いまはどうだろうか。平日の仕事は楽しくないし疲れるから早く休日になってほしいのに、休日は孤独でむなしいだけで過ぎ去ってしまう。
孤独で息の根が止まればいいのに、深くて浅い眠りにつきながら、また新しい朝を迎えている。
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