応援消費Ⅲ;富山氷見港産の『ウマヅラハギ』に石川の地ビール『能登塩セゾン』&富山『満寿泉』
前回は石川の魚と富山の酒、という組み合わせでしたが……
今回は富山氷見港産の『ウマヅラハギ』の刺身に石川の地ビール『能登塩セゾン』です。
ウマヅラハギ ── カワハギの仲間です。
確かに目と口の間に距離があり馬の顔に似ていますが、顔が長めの人に『おい、ウマヅラ!』と呼んだとしたら、決して喜ばれることはないでしょう。さばかれた後の刺身まで『ウマヅラ』扱いとは、ご本人にはかなり不快なことかもしれない。
刺身は脂がほとんどなく、あっさりしています。新鮮な肝はとろけるように美味しい。
福井の沿岸で大問題となっているエチゼンクラゲが大好物で、クラゲが大量発生すると、天敵であるウマヅラハギも大量発生するそうです。
1960年代まではめったに揚がらない珍しい魚だったそうですが、その後よく獲れるようになったのは、クラゲ発生と関連しているのでしょうか?
酒は前回に続き、『能登』関連がないか?と探し、この地ビールを見つけました:
『セゾン』って何?と買って帰ってから調べたら、基本的には『エール』に属し、ベルギー南部ワロン地方の農場で働く労働者が、夏の農作業の間に水代わりに飲むビールなんだそうです(良質の飲料水がない時代があったそうで)。
ちなみに、ベルギーは南北で文化も言語も異なり、ワロン地方はフランス語圏で、北部オランダ語圏との間に、常に分離独立問題を抱えています。
日本国内のベルギー大使館にも、ワロン地方だけの通商関連部署があり、昔、講演依頼をいただいたことがあります。
金沢(オリエンタルブルーイング)でつくっているのに、なぜ能登?というと、能登の塩を使っているからだそうです。売り上げの一部を能登半島地震支援金にするとアナウンスしています。
このビール、塩味がするか? と聞かれれば、ほんのわずかにしますね。香りのいいベルギービール、という感じでしょうか。
ビール自体はとても美味しくいただきました。
でも ── ごめんなさい、やっぱり刺身は冷酒が合いますね。