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有朋自遠方来。不亦楽乎。

先月のことですが、学生時代の友人が訪ねてきました。

有朋自遠方来ともあり、えんぽうよりきたる
不亦楽乎またたのしからずや

そういえば、今年になってから、Old friendsが(それぞれ単独に、ですが)4人訪ねてきました。うち3人は同じ高校・大学、ひとりは大学で知り合った友人。共通点といえば、私も含め全員が留年を経験していることでしょうか ── これは偶然だろうか、それとも『類友』?
うち、ふたりは東京から、
ひとりはタイから、
そしてひとりは単身赴任先の福井から自宅のある東京に向かう途中で。

現役時代のように、栄、伏見、名駅近辺のように繁華街に出かけることもなく、自宅近くの魚の旨い呑み屋の個室を予約して、そこまで足を運んでもらう。

さて、ひとりを除いては、既にこのnoteエッセイにも登場していますが……

ジジイになった昔の友人と酒吞みながら語る話題は、その前にいつ会ったかにもよるので、本来はその期間をいくつかに分けなければいけませんが、まあ、細かいことは気にせず、一緒くたにして分類すると:

共通の昔話
「あの時、酔っぱらって構内のドブ川のような汚い池で泳いでいたら、別の酔っ払いに石投げられて危なかったよな」
「ああ、もし頭にでも直撃してたら、笑いごとじゃ済まなかった」
というような。

あの時は聞けなかったけど的な質問
「あのさ、なんであのコと別れることになっちゃったの?」
まあ、これも①の類かもしれませんね。

③ 人生の空白を埋めていく報告
・仕事上の転勤・転職など(淡々と)
・結婚・離婚など(これも淡々と)

④ 近況報告
これがけっこう難しい。
・まだ仕事をしている者とほとんどしていない者が混在。
・(世間で言う)成功者は自慢にならないよう気を遣っているようだ。
・子供や孫の話も要注意。愛犬の話などは無難。
・自分の病気・怪我の話題はOK。ただし、深刻に語らないこと。

⑤ 共通の知人の近況
これはけっこう盛り上がりますが、年齢がら、
「Aは役員に昇格したよ」
というような目出度い系の話題は減り、
「Bは昨年亡くなった」
「Cは熟年離婚したらしい」
系の話もちらほら……、
「……そうかあ」
それぞれ、自分(の今後)と重ね合わせたりする。

しかし、分別のある(はずの)齢になっても、古い友人と会うと、なぜか昔のペースで大酒を呑んでしまう。

Again,
有朋自遠方来ともあり、えんぽうよりきたる
不亦楽乎またたのしからずや

『論語』中のこの言葉は、
「同じ志をもつ友達が遠くからでもやってきて一緒に学ぶ。なんと楽しいことだろう」
『学問を共にする喜び』を表わしたものだそうです。

でも、一緒に酒を呑むばかりでも、
不亦楽乎またたのしからずや

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