ノンフィクション本棚紹介;プラハのドン・ファンとその一家
以前、下記記事に、
と書きながら、探検隊や頼まれシゴトで忙しく、まだ紹介第1号が発射!できていませんでした。
第1号は、エジプト在住のお話も面白かったローローさんのチェコ編です。
創作本棚と同様、ネタバレ最小で紹介させていただきます。
特に魅力的な人物は、ほぼ欲望のままに生きているらしい、このチェコ人男性。経済的には成功しています ── あ、『成功』は別の漢字も……。
Political Correctnessなどまったくお呼びじゃない、天下無敵、Going my way の男 ── ある時点まではそれでうまくいっていたようですが……
そのドン・ファンがどのように育ったか、彼の両親が在日外交官として過ごした日々、そしてその後一家の波乱万丈も語られます……
私が旧ワルシャワ条約機構の国で足を踏み入れたことがあるのは(共産主義下のソ連領以外)、チェコ、スロバキア、ハンガリーの3国ですが、民主主義国家となった後に訪れた旅人の目にも、
・非効率と不合理
・政治家や官僚への(公平公正に関する)不信感
・個人の自由な思考を妨げる気配
を感じました。
このソ連支配下からプラハの春、その逆行と弾圧、西側への合流と民主主義 ── この一家に限らず東欧諸国の人びとは『激動の価値観転換』を経験しているわけで、そりゃあ個人の思考にも影響してるだろうな……と思いながら楽しく読ませていただいています。
(まだ、掲載続行中です)