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ち 「チーズ」
チーズが好きだ。いや、チーズが嫌いな人なんてほどんどいないのではないだろうか。とりあえずすべての料理にはチーズをインするかオンするかビットウィーンするかすれば全部売れるのではないだろうか。オンした上にバーナーで炙ったりなんかしたら、その下に何があってもある程度は売れるのではないか。SNSで映えるし。僕が卒業した帯広畜産大学の生協がオンラインショップをやっていて、そこでカマンベールチーズが買えるのだけど、母校を応援したいのもあり、毎年一回そこで注文する。そのカマンベールチーズの味ときたら。マジで一回試してほしい。口蹄疫で全頭殺処分になったというニュースは聞いてないので、今も帯広畜産大学の農場で原料の牛乳を出しているホルスタインの祖先は僕が25年前に種付けした牛のはずだ。
先月、北海道の友人宅で自家製ピザをいただいた。電気式なのだが石窯と同じ温度を出せるというものを友人は導入しており、自家製の生地と高温で焼いたピザはもう格別だった。なかんずく、クワトロチーズのピザはもう、異次元の旨さだった。クリームチーズ、カマンベール、モッツァレラチーズ、そしてブルーチーズという4種類のチーズだけのシンプルなピザにハチミツをかけて食べる。ブルーチーズの苦みとハチミツの甘み。チーズの四重奏カルテットが僕の脳内で味の旋律を奏で、その交響曲で僕の脳みそは異世界へ連れて行かれた。ミスター味っ子というマンガで、味王さまというキャラクターはあまりにも美味いと口から火山のように放射状の光を吐き出し、大気圏を突き抜けて宇宙を駆け巡るという意味不明な描写があるのだが、あのときの僕は味王になっていた。
冒頭に書いたようにチーズは料理においてチート要素ではあるが、あのクワトロチーズのピザではその最高到達点を見せてもらった気がする。かつて一度だけその状態になったことがあって、それも北海道で、別の友人宅でゴルゴンゾーラのペンネをいただいたときだった。書いてて気付いたけど俺ってブルーチーズ好きなんだな。
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