便利と不便、快と不快
以上、三つの事項が総合的に意味すること、
それは居住地の選択が、
家計や仕事の選択肢、友人関係、
未来の結婚相手、子どもの将来に至るまで、
ありとあらゆる物事に大きな影響を与えるということだ。
―――『クリエイティブ都市論』 リチャード・フロリダ
▼▼▼引っ越しの人生▼▼▼
東京に暮らすようになり16年が経つ。
僕は幼少期から引っ越しが異様に多い。
「生涯で引っ越す回数は平均すると4回」
という広告のコピーを最近見かけてびっくりした。
普通はそんなに少ないものなのか。
僕は多分もう20回は超えていると思う。
愛知、東京、岡山、シカゴ、愛知、岡山、北海道、
愛知、東京(今)という風に、移動してきたが、
それぞれのポイント内でもかなり引っ越していて、
幼少期の愛知でも1度、
岡山でも1度、
北海道でも3度、
社会人の愛知でも2度、
そして東京でも3度引っ越していて、
近年中にまた引っ越す予定がある。
そもそも両親は持ち家を持っていなかったし、
大人になった今も持ち家を持ってないので、
生まれてこの方「持ち家」というものに住んだことがない。
自分、もしくは一親等が「所有する家」に、
僕は一度も住んだことがないのだ。
とにかく引っ越しまくる人生だったし、
きっとこれからもそうなのだろう。
多分僕の先祖はゲルに暮らすモンゴル人だったのだ。
幼少期から蒙古斑が大きく、
46歳になった今も、
僕の右のケツには青い蒙古斑が残っている。
蒙古斑は広く黄色人種に見られるが、
特に「モンゴロイド」に多いので、
蒙古(=モンゴル人)斑と名付けられた。
きっと僕はモンゴルの血が濃いのだ。
そういえばモンゴルと多分地形が似ている、
十勝平野に降り立ち、
馬が飼育されている牧場を見たとき、
「あぁ、ほっとする」と思ったものだ。
あと、帯広畜産大学時代の留学生にモンゴル人の方がいて、
その方の家で馬乳酒を飲ませてもらったことがある。
そのときも、
……
そのときは、マズかった。
モンゴル人じゃないのかもしれない。
まぁ、どっちでも良い。
僕の右のケツにある蒙古斑は、
僕が「現代のゲル生活」を続けていることと、
何か関係があるのではないかと類推している。
今のゲルから次のゲルへ。
次のゲルからまた次のゲルへ。
そうやって移動し続ける人生なのだけど、
まさか16年も東京に住むとは、
30歳になるまでまったく思っていなかった。
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