内面を旅する

どうも僕です。

noteでいろんな記事を書き始め、
1年ほどが経ちました。
noteが教えてくれたところによるとこれまでに、
有料記事も60回購入していただきました。

読んでくださった皆様のおかげです。

noteの良いところは、
noteというプラットフォームが、
広告収入に頼っていないため、
読者とクリエイターが、
コンテンツの売買を簡単にできるところです。
「メルカリの文章版」ですね。

このnote自体のプラットフォームの収益構造のおかげで、
読者の皆様は煩わしい広告に悩まされることもなく、
書いている僕も、
せっかく書いた文章が、
醜悪なネット広告に汚されずに済む。

noteの経営者の方々には感謝しています。

そして、読んでくださり、
記事を購入してくださった皆様にも感謝しています。
1本100円~200円の記事が60回売れたからといって、
「収入が増える」といった大げさなものではない。
執筆時間で販売金額を割れば、
日本の最低賃金など余裕で下回るでしょう。
ソマリアの最低賃金ぐらいはいくかもしれませんが、
それも難しいかもしれない。

記事を1本書くのに、
有料記事ぐらいの文字数になると、
60~90分ぐらいはかかるわけですから。

でも、そもそも僕は、
初めて有料記事を書いた時、
「果たして、1回でも買ってくれる人がいるのだろうか?」
という気持ちでしたので、
60回も買っていただけるなんて、
もう、感謝でしかないわけです。

そんで、
売れたという歓びや、
多少の「お小遣い」をいただけたという感謝以外に、
有料記事を書くことには、
もう一つのメリットがある、
ということに僕は気づいたのです。

いや、2つのメリットがある。

それは、
「書いた文章を大切に扱ってもらえる」
というメリットなのです。

たとえ100円、
いや10円でも良いから、
「お金を払って読んでもらう文章」というのは、
読む人に大切に読んでいただける、
ということに僕は、この1年で気づいたのです。

それに気づけたことだけでも、
noteに参入してみた価値があったと思う。

どういうことかと言いますと、
無料で書いたブログの記事というのは、
野原に咲く花のようなもので、
有料の記事は、
花屋で値札とともに売られている花のようなものだ、

ということなんですよね。

僕は無料でも記事を書いているし、
僕が毎週書いている20,000字超えのメルマガは無料です。
それらの「無料コンテンツ」というのは、
特に登録不要のブログ記事的なコンテンツであれば、
もう完全に、野原に咲いている花に近い。

メリットは、
誰でも楽しむことができることです。
野に咲く花を楽しむのにお金は要らない。
自転車で通りがかったお巡りさんも、
歩いて通りすがる親子連れも、
走り抜ける野球少年も、
ワンカップ大関を片手にベンチで寝るホームレスも、
等しくその花を楽しむことができるし、
その権利がある。

「無料で転がっているブログ記事」は、
野に咲く花なのです。

しかしデメリットもある。
野に咲く花は、
誰かに無残に踏みつけられるかもしれないし、
犬に小便をかけられるかもしれないし、
野球少年のスパイクに引きちぎられるかもしれない。

広く薄く幸せに資するかもしれないけれど、
大切に扱ってもらえる可能性は低いわけです。

しかし、記事に10円で良いから値段を付けると、
その記事は「花屋に売られる花」になる。

その花を買った人は、
たとえ払ったのが100円でも、
いや10円でも、
その花を帰りがけにドブに捨てたりはしないでしょう。
帰宅後、トイレに流したりしないでしょう。

帰ったらキッチンのシンクに行き、
ボウルに水をため、
ボウルの中でキッチンばさみで茎をチョキンとやり、
棚の奥から適当な花瓶を出してきて、
そこに指す。

短ければ4、5日、
長ければ2週間ほど、
その花はリビングに飾られ、
家族の目を楽しませ、
来客に爽やかな香りを提供し、
「やっぱり自然のものが家の中にあるってのはイイネ」
とか言ってもらえる。

野原に咲く花と、
とても違った扱いをしていただけるわけです。

僕はこの13年ほど、
自分のNGO活動という仕事柄もあるのだけど、
様々な場所で「無料の情報発信」をしてきました。
タンポポのように、
種をまき散らし、
タンポポのように、
野っ原に言葉の花を咲かせ続けた。
そしてタンポポのように、
ときには人に慰めを与えたかもしれないけれど、
やはりタンポポのように、
無残に踏みにじられ、
糞尿をかけられるることもあった。

名も知らぬ誰かの「悪意」のようなものに、
定期的に、ランダムに、
忘れた頃に触れる、という経験をした。

でも、それは、
ネット上で何かを発信しようと思うなら、
どんな人でも、例外なく覚悟しなければならない、
「税金」のようなものだ、と思って心に折り合いを付けてきた。

だって、本当に、
「なんでこんなすばらしい情報を無料で提供してくれてる動画に、
 低評価や批判コメントがつくんだ!」
と思うような、本当にすばらしいとしか言い様のないコンテンツ(*自分のじゃないよ)にも、
やはり低評価はついているし、
批判コメントがつくわけだから。

だから、これは「税金」なんだ、
と思ってきた。

でもね。

やはり、
「名も知らぬ誰かの悪意」には、
けっこう殺傷能力があって、
地味に、ちゃんと、
ダメージを受けるのだ。
僕のコンテンツに名も知らぬ文句を言うことを、
僕は止める権利はないし、
「やめてくれ」とも言わない。

でも、これだけは知っておいて欲しい。
ちゃんと、ダメージを、受けるのだ。
フロントグラスについた、
小石の細かい傷のように、
精神の大切なところに、
細かい傷がつくのだ。

ここからが、
有料記事を書くことのメリットの説明になります。
この「野に咲く花のジレンマ」を、
読む側からも書く側からも解決してくれるのが、
少額でも良いから、
コンテンツに値段を付けることなのかもしれない、
という、多くの人はとっくの昔に気づいていたことを、
愚鈍な僕はこの1年で、
やっと体感的に理解できた、ということなのだ。

すみません。
ここからは有料になります。
花屋さんに移動させてもらいます。


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