
「お」問題で大喧嘩
自分としては丁寧に接しているつもりでも、実は立場を考えるとマナー違反だった…という事が多々ある。
以前、お店の「オーダー取るための機器」を交換するというアルバイトをしていた。
客が「ビール!」と頼むと、店員がピッピと打ち込むあのハンディーターミナル機器類だ。
ハンディーは滅多に故障しないのだが、駆動部分が多いプリンターは結構な頻度で故障したりする。
大手飲食店だと、それらのオーダーシステムはまるごと一式レンタルだったりすることがほとんどなので、当然ながら保守業者が存在しており、その保守作業をするのが俺のバイト先だったわけだ。
で、代わりの機器を持って現地へ出向くまでには以下のような「段取り」がある。
オーダー機器を使用する契約店舗から「紙詰まりが起きた」「電源がつかない」などの電話がかかってくる
↓
電話を通じて機器のリセット作業やらをやってもらう
↓
それでも直らない場合、新しいプリンターをバッグに入れて向かう
↓
店舗でセッティングして、故障した(交換した)機器を持ち帰ってくる
「故障した」という電話さえ入らなければ物凄く楽(暇)なバイトだった。
一方、プリンターの交換をするために外へと出れば、行き帰りの電車の中は行動自由なので、テレビ番組のデータを携帯電話用に変換して持ち歩き、それを見たりしていた。
なので、録画しといたドラマを見たいがために「外に出たかった」ような覚えがある(笑)。
もう1つ、外に出たかった理由は「故障した」という電話でよくトラブったからだ。
トラブルの相手はお店(契約店舗)じゃない。
バイト先の正社員(上司)だ。
俺、図書館リサーチ歴が長いので、大宅でコピーした資料を見て追加の取材の電話をかけるなんてことをよくやっていた。
なので、それなりに電話対応力が鍛えられていた。
がっ!!
それはあくまで独学で身に付けた電話対応能力なわけで。
バイト先の上司は、その俺の電話対応にことごとく文句をつけてきた。
”お”電話差し上げるじゃない!!
と。
お店と保守業者…【下手】なのはウチらなので、こちらを持ち上げるような丁寧語の”お”をつけるな…というわけだ。
何度か注意されて…頑張ったよ。
直そうと努力したよ、俺。
ただ理屈では分かっていても、どうしても口から出てしまうわけさ…。
「”お”電話いたしますので、お待ち下さい」
「こちらから”お”電話差し上げます」
その度に
「お」が違う!!
と言われた。
ロジックとしてはアンタのが正しい。
が…
別にどこからも「電話対応が悪い!」とクレームは来てないし、気にしなければいいじゃないか!!
…と当時の俺はブチ切れた(苦笑)。
そこのバイトを辞めたのも、そいつとケンカしたのが原因だし。
今はそういう電話をすることはほぼ無いので”お”で苦しまなくて済んでいるが。
メールをする時、「どっちが上手・下手だ?」と考えるクセは残っている。
例えば
「要件が決まり次第ご連絡差し上げます」
業務連絡の一文。
これは、連絡するのはこちらからなので”ご”を付けるのは間違い…という感じなのが分かる。
メールの場合、喋りと違って「リターンのスピード」が求められないから、こういうマナーには気付くことが可能だ。
悔しいけど、バイト先のムカつく上司とやりあった影響だ。
ちなみに…。
「放送作家で食えないから」とバイトしていた時、大概のバイト先は人間関係でモメて辞めている俺。
大人になってさすがにそういう人間関係でのトラブルは無いが、能力不足で雇われないケースは増えているような気がする。
やる気に満ち溢れていた若い時に、もうちょっと【人間力】が欲しかった…。
フランクな感じを出そうと、
「です・ます調(敬体)」ではなく、
主に「だ・である調(常体)」で書いてます!