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『27時間テレビ』に関する議論

 ちょっと前の出来事から。

 先月、7月22日から23日にかけてフジテレビで『27時間テレビ』が放送された。
 4年ぶりの『27時間テレビ』とだけあって、かなり力が入っていたようだが…。
 なんか世論が二分されているらしい。

 そう…

成功か? 失敗か?

 でだ。

 お笑い業界的には《成功》という人が多い。
 全企画で【個人全体】【コア層】【世帯視聴率】が同時間帯横並びトップとなったからだ。

 ナイナイの岡村さんも「成功らしい」とラジオで語っていた。

 ただ一方で、番組平均の【世帯視聴率】が6.5%と…、前回(2019年)よりは良かったものの、その前年より下だったので《失敗》という見方もされている。
 世帯視聴率というのは、誰か1人でも見ていればカウントされる視聴率。
 それが下がったということは「全世代で、番組自体に興味を持つ人が減った」…ということを意味する。


 まぁ…。
 コロナ前までの…2019年までは『27時間テレビ』の評価は下り坂にあった。
 出演者や企画の《ベース》となる番組が消失してしまったから…というのが関係しているのかもしれない。

 『笑っていいとも!』も無くなり、さらにはSMAPの解散で『SMAP×SMAP』も終わってしまい、中居君をいじるのがタブーみたいな空気の時期もあった。
 『めちゃイケ』の終了の影響は特に大きく、ナインティナインを中心とした番組作りで2000年以降の『27時間テレビ』は何とか乗り切ってきたと言っても過言じゃないと思う。
 中居×ナイナイ…とかね。

 で、そうした基幹となる人気番組が終了していったこともあり、その後は「歴史」「グルメ」「スポーツ」といった…謎の縦軸企画になり、超迷走していたところに新型コロナが直撃。
 3年間、開催を見送ることとなったわけだ。

 むしろ、この3年の間に生まれた、『27時間テレビ』の補填みたいな番組『ラフ&ミュージック』の方が「伝説」を作った気がするし、話題になったように感じている。

 どぶろっくの「大きなイチモツ」コラボも話題になったし、松本人志×爆笑問題だって話題になった。 
 なぜ”それ”を踏襲せず、旧時代の番組『27時間テレビ』を戻してしまったのだろう?
 非常にもったいないと思うわけで…。


 おっと、話を戻すと…。 

 お笑い評論家から見た今回の『27時間テレビ』は絶賛モノだったようだ。

 「マーケットイン」と「プロダクトアウト」という言葉を使って表現していたのは納得だった。
 確かに、相手視聴者が「面白い!」と思うものを作るのか、自分制作が「面白い!」と思ったものを作るかは大きく違う。
 今回の『27時間テレビ』はまさに後者だったわけで…。

 お笑い好きにしてみれば、こういうゴリゴリのプロダクトアウトな作品はたまらないよね…。
 センスを見せて「面白いか? 面白くないか?」のジャッジを視聴者に委ねるんだから。


 さてさて。
 そんな評価の分かれた『27時間テレビ』だが、俺の意見はと言えば…

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