見出し画像

『一人勝ち』すりゃいいじゃん!

 ここ最近、「当初の目的だった有料note、そろそろ作ってみようかな…」と思い始め、noteの現状などをリサーチしている。
 おかげで【あなたへのおすすめ】が、ほとんど「noteの始め方」とか「noteの続け方」、「フォロワーの集め方」「有料note販売」系の記事になってしまった(苦笑)。

 で、分かったこと。
 多分だけど…

noteで一番売れているのはnote攻略法

 だということ。
 いろんな業界のマニュアル・攻略法も売れてはいるんだろうけど、有料販売されているnoteで一番多く見かけたタイトルは「noteの作り方」といった系統のnote攻略マニュアルだ。

 で、そこで1つの疑問が浮かんだ。

「なんで情報を独占しないんだろう? 黙っていればライバルが増えないのに? 一人勝ちできるじゃん」

 「noteでの儲け方・攻略法」を見たnoteユーザーが、さらに自分の体験をnoteで販売し、それを見た購読者が…という、まるで【A○○○y】会員のようなツリー構図が出来ている状態なので、noteマニュアル自体が倍々ゲームで増えている感じがした。
 (※紹介料は無いけどね)
 そうなると「原初・源流」に近かった自分のマニュアルが売れにくくならないだろうか?

 昨年の…2020年のコロナ自粛下において、YouTubeでも同じ現象が起きた。
 「あなたも動画編集を覚えてYouTuberになろう!」といったビジネス系YouTuberが増殖した結果、その動画を見てデビューした人たちが「初心者がYouTuberになるまで!」といったマニュアル・手順動画をアップしまくりっていう(笑)。
 結果、攻略動画を配信するライバルが激増し、そのスタートダッシュを決めたチャンネルの再生回数自体が落ちまくっていたな…。
 自分で自分の首を締めてしまった典型的な例かと。

 でも、考えてみると…せっかく自分(?)で見つけた有益な情報を【攻略法】として有料販売する目的というのは…以下のような感じかね?

*運を含めた「再現性」が低いので、情報を公開しても自分の儲けに影響が出ないため売った方が儲かるから。

*正義感が強い。慈善事業。

*他に売る情報が無く、手っ取り早くまとめて作れそうなのが攻略法だった。

*注目されたい! 承認欲求。

 1つ目は先行者利益もあり、もう十分に儲けたので「公開OK」にしてして二次的な収入を得ようとする行動。
 2つ目は「独占させとくなんてもったいない! これはみんなで共有してみんなで儲けようぜ!」という偽善者。
 3つ目は一番の売れ筋を踏襲したパターン。
 4つ目は120%の自己満足。

 そして…我々の放送作家業界でも「放送作家になろう」本は多数出ているのだが…。

先輩たち(上)は定年退職が無いのでいなくならない、でも新しい若手(下)は続々と入ってくる。

 という放送作家村においても、マニュアル本を出版しさらに「なり手」を増やしてしまうのは、実は自分の首を締めるような行為である。
 現に、最近の番組のエンドロールには全然知らない若手の名前が増えてきているし。

 それでも!
 「なろう本」が出版されるのは、前述の1と4…「先行者利益」と「存在証明」からなのだろう。
 「作家は仕事が無くなると放送作家塾の講師をはじめがち」と言われたりするが、本もその一環で。

テレビの現場に呼ばれにくくなったけど、番組を作る知識はある。
だったら、その知識を活かして後世に残してあげれば…後輩も役に立つし自分も印税入るしでWin-Winじゃないか?

 という結論になったんじゃないかと思う。
 とは言いつつ、昔の「なろう本」はそれこそ…

 という感じで「私はこうやって成功した!」という成り上がりエピソードを中心とした攻略本が多かった。
 まだ「放送作家」という職業がキラキラしていた時代のなろう本だ(笑)。

 最近だと…読んで「あ、これはリアルだ」と思ったオススメなろう本は

 かな?
 平成後期から令和時代に生きる等身大の放送作家像が書かれている感じがしたので、放送作家志望者は参考に買ってみてもいいんじゃないかと。

 これは攻略法(マニュアル)というより自伝的エピソードの方が強いから、そういう放送作家もいる…という作家の生態を知るにはちょうど良い本だと思う。
 まぁ、放送作家のテクニック本なんて書いても…そんなの需要が無いもんなぁ(笑)。

 と…話は少し脱線したけど【攻略法のマニュアル開放】というのは一歩間違えば自分の利益を奪われかねない行為であるということ。
 それを分かった上でHow to本を出すのは

「市場を独占する以上の価値がライターに入ってくる」

 ものだという結論に。

 とりあえず……【note攻略法】を見て自分でもHow to本を書いた『孫ねずみ』みたいな人が増殖した結果、玉石混交の”石”が異常なまでに増えているというのは事実として受け止めなければいけない。
 (SEOで引っ掛けるための無駄なハッシュタグを莫大に配置しているとか)

 noteが誕生して7年だもんな…そりゃ、末代はとんでもないことになるよ。

いいなと思ったら応援しよう!