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ドッキリ番組で考える「制作現場」のジレンマ
またも、テレビ番組の企画で負傷する事態が発生した模様ですが…。
山本は同番組の「秒でげろっくまくん」の企画で負傷。目の前に置かれたくまの着ぐるみから液体を浴びせるという企画内容で、立ち上がれない状態だった山本は液体を避けようとした際に滑って肋骨を強打。病院で医師から「左第七肋骨骨折」と診断されたという。
昔からテレビの収録での事故はわりと起こってはいましたが、近年、その割合が増加しているように感じます。
万が一、収録中に事故を起こしたらタレント(スタッフ)への損害賠償はもちろん、最悪、番組自体が飛んでしまうということもありえるので制作側も入念にシミュレーションをして【安全確認】をしています。
それでも事故は起きてしまうわけです。
で、その理由をロザンさんが自身のYouTubeで語っていました。
多分、そうなんですよね…。
【安全確認】をするのはたいてい20代のADさんになります。
しかし、本番で”ソレ”にチャレンジする(巻き込まれる)のは年配の芸人さんだったりするんです。
(出演者に近い40代のスタッフはだいたいプロデューサークラス)
この10〜20歳の年齢差はかなり大きいですよね。
オジサン・オバサンたちの反射神経や体力は20代の頃に比べて明らかに衰えているんですから。
高齢者が車で事故を起こした時に「ブレーキとアクセルを踏み間違えた」と言うのと同じ現象(=肉体の反応)がドッキリ番組の現場でも起きているわけです。
脳で思い描く回避行動に肉体がついていけないんてす。
「じゃあ、20代とかの若い芸人を中心に仕掛ければいいんじゃないの?」
と思うかもしれませんが、現在テレビで”人気者”と言われるタレント(お笑い芸人)の殆どが30歳オーバー…。
ましてや、昨年の『キングオブコント』で優勝してようやく日の目を見たサルゴリラさんは40代ですし、数年前に『M-1』で優勝し大ブレイクした《錦鯉》の長谷川さんに至っては50代…。
20代でブレイクしているお笑い芸人さんは、やす子さんとか…数えるほどしかいないのがテレビ界の現状です。
なので、俗に言う「中堅若手」ですかね?
経歴(芸歴)はそれなりにあるけど、売れたのが30歳過ぎ〜40歳前後みたいなお笑い芸人さんが今のテレビを席巻しているわけです。
一応、コロナ禍の時…【お笑い第7世代】がブレイクしました。
「霜降り明星」を筆頭に「EXIT」「ミキ」「宮下草薙」「四千頭身」「ハナコ」など20代後半ぐらいの若手が次々とMCクラスのレギュラーを獲得するも…現在のテレビで見る影はありません。
その辺りの若手は、最終的に『ラヴィット!』のひな壇に落ち着いてしまった印象です。
その後、【第7世代】に代わって台頭してきたのが【第6世代】の「かまいたち」「チョコレートプラネット」「サンドウィッチマン」「麒麟(川島)」らを筆頭とした【40代の中堅クラス】でした。
結局は、視聴者も「見慣れたタレント」でないと興味を示さない現状なわけです。
もちろん、芸能界には10代とかで人気を得ている芸能人・有名人はたくさんいます。
が、その殆どは《モデル》や《俳優》、《ミュージシャン》であり、20代前半の《お笑い芸人》でブレイクしている人って…思いつくコンビとかいます?
そんな現状があるため…
「そこそこ人気があって」
「視聴者にも認知があって」
「ドッキリを仕掛けても事務所的に問題ない」
のが「中年オジサン芸人」になってしまっているわけです。
あとドッキリ企画だけじゃないですよね。
少し前に「スポーツマンNo.1決定戦」みたいな番組で小島よしおさんが怪我をされていました。
筋肉系芸能人も「認知度と年齢の問題」に晒されているわけです。
活きが良く、体力や反射神経のある若手を使いたいけど、無名すぎて視聴率が見込めないから顔の知られた…年齢のいった中高年芸能人がドッキリのターゲットに選ばれる…。
今回の事故を含め、そんな《制作現場のジレンマ》が事故を誘発しているように思えてなりません。
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