見出し画像

大阪は大阪の美術の流れがあるらしいこと。写真展への納品と中之島美術館

名古屋から戻ってきてその翌々週、今度は大阪に。

まずの目的は大阪のギャラリーソラリスで開催されていた熊谷聖司個展『RE FORM』に写真集の特装版を追加納品に行くついでに現地に挨拶がてら行くこと。

通常版はまだ少し置いていただいています。

ちなみに大阪は数年ぶり。かつて御苗場関西という写真のイベントで何度か行ったことがあるくらい。道中の新幹線では京都の手前くらいで、突然雪景色になって「うせやん……」とエセ関西弁が出ました。

岐阜の方?あの山はなに?

実はソラリスも2回め。
以前、ナダールという名前だった頃に行ったことがありまして。
でも軽く10年弱?とか経過すると、もはやハジメマシテ感しかない。

ここのギャラリーは、東京でいうと奥野ビルみたいな感じで年季が入っていてすごく雰囲気がある。

ソラリスは地下にあって。秘密基地っぽい。

ネットでももちろんご購入いただけますが、やはりリアルで置いてもらえるのは貴重。特に本の形になっているものはページをめくる感覚含めて大切なこと。

ひとまずミッションをコンプリートして、ディレクターの橋本さんといろいろお話もさせていただいて、ちょうど来る前に投稿されていた記事で知った大和田先生の書籍を購入し、一路ホテルに。

この書籍のレビューはまたの機会に(まだ読んでないだけともいう)

せっかく行くならと。2泊3日の行程です。新幹線と合わせると、ほぼ交通費に2,3円足すくらいで2泊できるとかちょっとしたバグではないかと思う。

新幹線の券とホテル別々にとると、ここは最安でも一泊7千円前後……なぜ……

で、なにをするかっていうと、けっきょくホテルに籠もってzoomミーティングやら編集作業やら。つまりプチ合宿。強制的に環境変えて新鮮な感じをあえて。しかも大きなベッド。まともに寝れる感。

このご時世うっかりして飲食店は閉まるので、テイクアウトでお好み焼きなど。大阪はなぜかなんでも美味しそう。名古屋ではどうもこうはいかない。

これ高さが3cmくらい(体感)ある。500円。

概ね仕事とたまにアマゾンプライム(大きな液晶ディスプレイまであるチート)を眺めるくらいで引きこもり生活を行う。

でもせっかくならと、サードギャラリーアヤとついに開館した中之島美術館へ(来る前にちょっと日本現代美術振興協会の人にアドバイスをいただいた。ありがとうございます。)

Ayaでは石川竜一展。渋谷でも見ていたシリーズでもあるけど、これはこれでまた趣もあるし、渋谷の方は良くも悪くも施設が新しすぎてなんだかきれいすぎた感じがあって。ある意味で”年月経った空間”の中で見るという雰囲気がより臓器だったりの質感というか温度感が暖かくも冷たくもあったように思えたり。

ほんとうは、できたらテヅカヤマギャラリーにも行きたかったものの残念ながら展示替え中・・というかこの週の時期はどこもかしこもちょうど谷間だった。

一方の中之島美術館は「40年の準備室期間を経て、ついに」という美術館である……ということは以前から聞いていたものの、地元民ではないので、すっかり意識の外だったのですが、教えていただいて良いきっかけをいただいた。

さっき施設が新しすぎては……云々と言っていたのと矛盾しますが、新しい美術館は良い(笑)特に建築物として設計が面白いものは良いですね。外観のソリッドな感じとは裏腹に中身は複雑に交差していた。

さすが、今話題のスポット?なだけあって、平日にも関わらず入場までけっこうかかりました。導線的にはキレイに整理されていたのですが、入場制限ありで物理的に待ち時間はかかる。

今回の展示は館のコレクションをずっと追いかけるような感じで、歴史の流れをたどっていくようでもありました。特に日本の美術の収集の根底には「大阪に縁のある作家」というのがあって、文化の形成と紹介に確固たる意志があるように感じました。美術においての「大阪とは」的な流れの本流。

そういう観点でも個人的には大阪の風景をモチーフにした作品に目が止まった印象でもあります。この場所だからこそこれを見る意味がある、みたいな。

もちろん、ミュシャとか個人的に好きなものも並んでいると「おお・・」となるわけですが。

大阪の風景、たとえば、池田遙邨《雪の大阪》(1928)とか。

いいなと思ったら応援しよう!