アートフェア東京と同時期に開催されていたtagboat Art Fairとオクロジ
もう世間は京都グラフィーが始まる時期で……というかむしろ今、京都にいるのですが、アートフェア東京のネタの派生的にもう2つ書いておかねばならないことがあり……それを発しておかねば次に進めぬ・・ということでちょっと過ぎた日の話を。
tagboat Art Fairと日比谷オクロジの方のこと
そして、どちらかというと、アートフェア東京よりも個人的にはこちらの方が良かったという。
tagboat Art Fairはその名の通りtagboat主催のフェアな感じで、様々なアーティストがそれぞれのコマで個展的に作品発表する形式のフェア(一部複数人こコラボみたいなのもありましたが)販売への導線も受付時に「アプリで〜〜」と個々人に説明が入るので明瞭であり良い形だと思いました。
ギャラリー主体でやっていればブースに来た人に「営業」かけるのは会話の流れとして展開しやすいものはあると思うのですが、どうも(日本人の意識的に?)作家自身が〜とか個人レベルになるとなかなかどうして「売る(「いかがですか?」的な)」というアクションをしにくい雰囲気がまとわりついてしまうので、でも観客側・・特に一般の人視点からしても誰かが後押ししてくれるからこそ購入の意志が固まるみたいなこともあるでしょうし、そもそも買うという概念がないまま来る人も多いので、第三者的にそういう案内が明確にあるのは良いな、と。
そして作家は自分自身でブースに立っているので純粋にプレゼンに集中できる感じもあって、熱量がちょっと違う感じがあるというか。
もちろんギャラリー枠でブースを構えていくアートフェア東京のようなフェアでも作家さん立っているところもたくさんあるのですが、団体戦と個人戦みたいな雰囲気でしょうか。個人でやると全部自分次第になるので気持ち的にも「自分で」というふうになるのかなと。団体・・チーム戦はチーム戦で有効な場面もたくさんあると思うのですが、ソロの強さというか。そういうのを感じます。
いずれにしても作家さんはそういうの両方体験してけたら良いですよね。場面に応じた立ち回り方……アートを売るという観点では磨いていく必要のあるスキルやマインドが双方にはあると思いました。
余談ですが、スカウトみたいな場面も、たまたまかもですが見かけたりしました。「ウチの企画にでませんか?」とか「どこか所属されているんですか?」みたいな。tagboatのフェアではありますが、必ずしもtagboatオンリーな作家のみということでもないので人によってはフリーに活動していたり、そもそも展示発表し始めたばかり……という方もいると思うので、購入される以外にも次につながる機会に出会うのも良いことではないかと。
「出ませんか〜」と話かけられ、で、よくよく聞いてみたら「出展料がいくらいくらで〜」みたいな話だったらちょっと一旦要注意かも、とも思いますが。
規模や場所、集客の予測だったりレビュアーがいるとか、出すことでプラスになりそうな感じの企画だったらいいのですが。少なくともコンセプトがちゃんとしていれば……など。
中には単純に出展料をかき集めたいだけやん……みたいな感じのイベントオーガナイザーもいるかもですからね。そういうのは「ホントに私の作品に興味があるの?」と冷静に分析した方が良いかと思います。
そんなこんなで個人的にはtagboat Art Fairは場の空気感として一番よかった感じです。
もう一箇所、日比谷オクロジのOkuroji art fairはある意味でその中間的というか。これはこれで将来の可能性を(いや、なんか目線が上っぽい言い方になってしまっていますが……そうではなくて)なにかこう下剋上的な虎視眈々としたものを感じました。静かに熱い、みたいな。ロケーション的にひっそりとした感じも余計にそう思わせるものがありましたが。
下剋上、という単語を使いましたが、出展ギャラリーは全然アートフェア東京や、それこそもっと大きく海外のフェアとかに出ていてもおかしくない(というか出ている)ギャラリーが集まってるものでもあるので、そもそもの出展内容が充実していましたね。