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ライフワークとしての会社を。
こんにちは。今回は僕のキャリアとその先について少しお話ししようと思います。もしよければ少しお付き合いください
結論としては、会社をやるぞ、ということを話そうかなと思っています。
本エントリの前置きとしては「株式会社BANKを退職し、ブリュワーになります」をご覧いただければほぼ載っていますので詳しくはそちらを参照いただければと思います。今回筆をとった理由としては、新たに「会社をつくる」という大きな決断をしたのでなぜその決断をしたかを自分の言葉で残しておきたかったからです
作り手として感じたこと
上のエントリでお話しした続きとして、この9ヶ月間 Far Yeast Brewing という会社で"ビールの作り手"としていろいろな感情に触れる旅をしてきました。
その感想として一番に感じたのは、自分の作ったものを飲んでもらって目の前の人に喜んでもらうほど嬉しいことはない、ということです。また、ビールづくりは僕の人生を通してずっと触れていきたいライフワークだ、ということにも気づきました。
あまり長く書くと本題から逸れちゃうので一言で表すと、自分の職業人生でビール会社で勤めたこの9ヶ月間が1番しっくりきたというか、筋トレやる方ならわかると思うんですがマインドマッスルコネクションを感じたんですよね。
やりたい会社について
この9ヶ月間で決心した通り、これから自分たちの手でビールをつくりたいんですが、どんな会社にしたいのか、僕が考える理想についてすこしだけ。あと細かいですが自分たちのことをビール会社と定義すると少し違う気がしてて、ぼくたちがなに会社なのであるかはおいおい決めようかなと。決めないかもな。
理想①:つながりをつくる
前のエントリ「ビールを売らないビール屋になりたいと思った。」で少し書いたんですが、僕はビールの価値を液体の価値だけだと思っていません。ビールには液体以上の価値があると思っていて、例えば、ビールがある空間だからこそ会話が弾んで仲良くなった、とか、そこで繋がった人との会話で自分の人生が豊かになった、とか、ビール飲みながら見た映画が普段以上に心に染み渡ってきた、みたいな「つながりをつくる価値」がビールにはあると思っています。それをチームのみんなと追求していきたい。
ビールを液体として売らないためにも、空間を自分たちで提供することがすごく大事だと思っています。自分たちでホテルをつくったり、自分たちでフェスを主催したり、空間ありきでビールを提供してビールの価値を最大化するために何ができるかを追求したい。そのためにはビールの外販はあまり積極的にやらないかもしれません。やったとしても、自分たちが「ここはいいつながりを提供している」と信じられる先にだけ卸すことを徹底したい。
今漠然と考えているのは、地元滋賀県近江八幡の町家を改装してビアバー併設の古民家ホテルをつくったり、滋賀の自然のなかで音とビールと自然を感じられるキャンプイベントを企画したりしたいなと思っています。まだまだ夢の段階だけどね、絶対やるよ。
あと、ビールやお酒を飲める人だけにしかつながりを生めないのも違う気がしていて、ゆくゆくはおいしいソフトドリンクなども手がけていきたいです。すると、例えば妊婦さんでも子供でも空間を楽しむことができますよね。
理想②:文化をつくる
僕が作りたいのは巨大企業でもいけてるスタートアップでもないです。僕が会社を作る上でベンチマークにしているのは「地元で愛される和菓子屋さん」です。僕らが作ろうとしているのは流行りのクラフトビールではなくて、どちらかというと地元の銘菓、みたいな「文化」なんです。夏の季節には葛餅がおいしいよね、とか、冬にはやっぱりぜんざいだね、みたいな、文化や風土に根ざした価値をビールで作ってみたい。
文化を作っていく上で大切なのは、ぼくは変わらずにあること(サスティナブルであること)、生活に根差すこと、だと思っています。
利益を得てこそ事業を持続させることができますし、ひとの生活に根差すのはそれなりに時間がかかります。だからこそ、じっくり足元を固めながら、じわじわ価値を認められる会社になりたい。そこには多額の資金調達も必要なければ、華々しいPRも必要ない、そんな会社にしたい。
理想③:大きな「チーム」をつくる
正直に言うと、ぼくの会社は従業員を多く抱えないかもしれません。ですが、上記のビジョンに共感してくれた会社外の人たちや製品のファンになってくれた人たちと大きな「チーム」を作ることはできると思っています。
"チームをチームたらしめる必要条件は「共通の目的」"であり(THE TEAM 5つの法則、麻野耕司著)、チームは共通の目的を持っていればそれだけでチームになりうると思うのです。一つの組織だけで勤めるのは当たり前ではなくなりつつありますが、それは会社と人一人の人生が常に目的を共有することが難しくなったということだと思います。(僕自身も過去3回の転職をしています)
僕の会社はこの事実にしっかり向き合い、会社と個人が目的を共有できるときにはタッグを組み、共有できないときは快く送り出し応援するような会社にしたい。独立目的の従業員を積極的に抱えられる組織にしたい。僕がつくりたいのは会社ではなく、チームなのです。
どこでするか
この会社を置くのは僕の故郷である滋賀県です。滋賀県野洲に工場を借りました。
もともとは戦後から続くパン工場だったのですが、オーナーや従業員の方がご高齢になられたこともあり3年前に店を閉じられだとのことです。オーナーご夫婦もとてもいい方々で、この思い入れのある場所を新たに使ってくれるなら、と快く貸し出してくださいました。
まだまだ会社登記さえ済んでいませんが、ここから少しずつ形にしていきます。
お願い
これから僕たちのやりたいことを実現するためには、たくさんの「チームメンバー」が必要です。上で書いた通り、ビジョンに共感してくれるメンバーと一緒に仕事がしたい。
ビールを一緒につくってくれる方、会社の運営を一緒にやってくれる方、フェスを一緒に作ってくれる方、ホテルやバーを一緒に作ってくれる方、ビールを一緒に飲んでくれる方、僕たちと楽しいことをやりましょう。上に書いた以外でも、こんな面白いことがあるとか、なんでも良いのでまずはお話ししましょう!
こちらの連絡先へ連絡ください!shun@antelopebeer.com
Twitterでもインスタでも大丈夫です!tw,ig: @sncyrii
おわり