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組織の「熱量」とは何か

最近、組織の「熱量」というものについて思うところがあり筆を取ります。短いです。

組織において熱量って超大事じゃないですか。事業戦略とか戦術とかそんなことを差し置いて、会社や組織にとって最も大事なのは熱量だと言っても過言じゃないと思います。というか紛れもなく一番大事です。

本当に熱量があって成し遂げられないことなんて、実はほとんどないかもしれません。

それなのに、熱量を誤って理解している、もしくは理解できていない人が多いように思います。

それは熱量というものを体感したことがない人や、体感したことが過去あったとしてもすごく長い時間離れてしまっていてその感覚を忘れてしまっている人が多いからじゃないかと思います。

とかく、熱量やエンゲージメントを高めようという話になると、「ビジョンやミッションをメンバーみんなで共有しよう」とか「関係性の質を高めるためのコミュニケーションを増やそう」とかいう話になりがちです(僕もそうでした)が、

ちげぇ。

僕が思うのは、「それらももちろん無関係ではないけれども、組織の熱量を高めるための本当に必要な要素はそんなクリーンで聞こえのいい言葉だけで説明できる話じゃねぇ」ということです。

本当に大事なのは、「クソ、絶対やってやるからな、今に見てろよ」という反骨心だったり、「あいつには・あの会社には絶対負けねぇぞ」という競争心みたいな、何かもっとドロドロとした、ハングリーで、貪欲で、現代に忌避されがちな感情の部分なんじゃないかと思います。

そして、素直に白状しますが、熱量がなんなのかは言葉にすることはできません。

でも、だからといって存在しないわけじゃありません。
「触れてみないとわからない、けれども実際に触れると確実にそこにあると信じられるもの」が熱量であり、それを感じたことがある人には共通言語として通ずるものです。

熱量を疑似体験することもできます。それは例えば映画や小説などを通して、熱量を追体験することです。

例えば、グランメゾン東京というドラマがあるんですが、このドラマは料理という熾烈な競争社会における組織の熱量を描いたドラマだと思います。

キムタク演じるオバナナツキという、かつてパリで2つ星を得たエリートシェフが日本で新たな仲間と3つ星を狙う物語であり、ここには熱量とは何かがすべて描かれていると言っても過言ではないと思う私のバイブルです。

そのほかにも、ブルージャイアント(Jazz漫画)、Days(サッカー漫画)、Air(Nikeの奮闘を描いた映画)のようなコンテンツに触れれば自ずと熱量の感覚はわかるはず。

じゃあそれをどうやって組織の中で起こして育てていくのか?

それに対する僕の現時点での結論は、「生み出し、伝播し、閉じ込める」だと思っています。

最初に熱量を生み出すのはおそらく1人や2人といった少数の人です。これはもう、熱量をもって取り組む人が現れるしかありません。それは大抵の場合、あなた自身だと思います。あなたが生み出す人になってください。

そしてその人の熱量を誰かが感じとって、それを自分にまとっていく、そしてその人が他の人を巻き込んだり、最初に熱量を作った人さえも巻き込んで大きくしていく。そうやって組織の熱量は育っていく。

そしてこれはある種僕が至っている結論なのですが、この熱量は組織が大きいと閉じ込めることができなくなると思っています。

なので熱量をもった小さなグループをたくさん作る。そういったことをしないと熱量は逃げてしまいます。

大きな組織では最初の熱量を生み出す人がいたとしても、エントロピーは増大し、あったはずの熱量はやがてどこかに霧散していってしまいます。特に日本社会では「自分の知らない人=自分への批判者」と捉えられがちなので大組織での熱量の分散が起きやすいと思います。

なので組織は小さく強くしていくべき。
会社としては大きな組織になったとしても、それは熱量の高い複数の小さなチームがあるという状態が理想だと思います。

まとめると、「生み出し、伝播し、閉じ込める」

(みなさんも)はい、「生み出し、伝播し、閉じ込める」

ありがとうございました。

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